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【1x.com】写真上達への挑戦
突然だが1x.comというものをご存じだろうか。
簡単に言うとスウェーデンに本拠地がある写真の投稿サイトである。
InstagramやX (Twitter)、その他の写真投稿サイトとは何が違うのかというと、それは「投稿されるすべての写真が他のメンバーやプロの学芸員により審査され、承認された写真のみが公開される」ということだ。
「世界一厳格な写真投稿サイト」としばしば言われる。
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一目見てレベルが高いことがわかる
1. なぜ1x.comに挑戦しようと思ったか
大きくは「自身の写真のレベルを客観視し、もっと写真を上達させたかったから」である。
SNS上でフォロワー数がたくさんいる、とかいっぱい拡散される、いっぱいいいねがつくというのは一つの実力の指標になりうるかなと思う。
しかし、一方で「こんなに上手いのになんでこの写真伸びていないんだ…」というものであったり、逆に(失礼ながら)「あまり上手くないのになんでこんなに伸びているんだ…?」というような写真もあったりするのも事実。
海のある日常 pic.twitter.com/6GUMQTm7Gz
— Ashida (@Ashida_photo) August 9, 2024
これは私の過去に一番よく伸びた投稿である。
ただ正直、なぜここまで伸びたのかは自分でもよく分かっていない。
(拡散・いいねしてくれた方すみません・・・)
逆に構図やシチュエーションにこだわったものほど伸びなかったりする。切ない。
SNSの数字は自身のレベルの客観視にならないかもしれない、と思ったのはこのあたりからだ。当初は投稿の伸び具合が技術やセンスの指標になると思っていたけれど、SNSの数字が実力の指標としては怪しい以上、違う環境で一度自身のレベルをきちんと客観視したいと考えた。
2. 1x.comの仕組みについて
1x.comの仕組みは以下のようになっている。
写真の投稿をする
他の1x.com参加者から審査を受ける
プロの学芸員から審査を受ける
審査を通過すれば「Published」、通過しなければ「Not Selected」となる
「Published」された作品のうち、一部が「Awarded」となる
(「Awarded」を付与されるのは全投稿作品の上位1%未満らしい)
審査に出した写真については、以下のように評価と審査結果が表示される。
「40%」という数字は他の1x.com参加者からの評価の数字で、「93%」というのはプロの学芸員の評価の数字だ。
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これはなぜか大きく乖離している
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コメントがあればそれも表示される
Publishの基準は明確ではないが、達観、10%あたりが閾値ではないかと思う。
昔は全投稿作品の5~10%程度しかPublishされなかったらしいが、直近はそんなこともなさそうな様子。
もちろん自分自身が他の人の作品の審査に参加することもできる。
良質な写真を大量に眺めることになるので、非常に勉強になる。
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3. 初挑戦と結果
最初に投稿したのは友人のポートレート作品だ。
構図や雰囲気が気に入っていたから、レタッチを追い込んだ上で投稿をした。
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光の当たり方にも雰囲気があり、個人的にはこれは行けるのでは!?と思っていた。しかし…結果は「Not Selected」。
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しかもスコア的にもかなり厳しい。まだまだ伸び代が多くあると打ちのめされた瞬間だった。
この時は使わなかったが、「Request Critique」のボタンから、他の参加者により詳細なフィードバックを求めることができる。
私がこの時使わなかったのは、何を言われるかわからず怖かったからである。お恥ずかしながら。
4. 2回目の挑戦と結果
次には、偶然撮影できたストリートフォトグラフィを投稿した。
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「偶然」と書いたのは、個人的には夕景と街並みを撮影したつもりだったが、たまたま下に人が映り込んでしまったのである。
しかし、それが画の中で建造物の大きさと人の小ささの美しい対比となっており、目を引く写真になっていた。
(お恥ずかしながら、上記の観点は撮影時には全く意識していなかった。完全なる偶然である)
こちらの結果は「Published」だった。
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思えばこの1枚がかなり自信につながったと思う。
5. 3回目の挑戦と結果
3回目は、ポートレート作品で再チャレンジした。
撮影会で撮影した1枚である。光の当たり方が理想的で、とても幻想的で雰囲気のある作品になったと思う。
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ありがたいことに、こちらの写真はPublishedだけでなくAwardedまで頂いた。
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とはいえ、意図していなかった奇跡の一枚である。
良い光と偶然に感謝するとともに、まだまだ勉強が必要だと思わされた1枚だった。
6. その後と現在
現在はストリートフォトグラフィを中心に投稿を続け「Not Selected」になったりをしながら合計8作品がPublishedとなっている。
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そして現在審査中の作品がこちらである。
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こうして並べてみると、最初の写真に比べて確かに上達を感じる気がする…
ただスコアはかなり良さそう。
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「高いスコア=他の人に良いと思われている」なので素直にうれしい
果たしてこの作品はPublishedとなるのか、Awardedとなるのか?楽しみ。
まだ1か月程度の挑戦ではあるが、とりあえずは年末までに30作品くらいPublishedしたい。数枚Awardedになってくれるといいな。
上達への道は遠く、まだまだ続く…
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Ashida(@Ashida_photo)さん / X