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坂本沙季30.「しょうがない」

何か、あったとき、その ひと がモノみたいにあとで語られるのが嫌だ。あんなことがあったよ、それを起こしたひとのいないところでエピソードとしてそれがどれが大変だったとか、どんなことだったとか自分への影響を中心に語られてしまう。
無意識が1番怖いものだから、意図的な凶器のほうがまだまし。避けるならわかるように避け続けてくれればいい。

社会的に"弱い"ことを自分のテリトリーの中で判断して、弱いものを攻撃するのをやめて。
ここの外でどんな風で、どんななのか全く情報がない。いらない。でも、確実に蔑んでいる言葉が頭から離れない。

最近になって自分がプレッシャーや不安に負けると身体が冷えることを知った。手の先がキンキンになって、視野がぎゅーって狭くなる。
なんでもかんでもやになるし、何食べても美味しくないよ、そういうとき。 

名前がたくさんあって、場所や人が変わるごとにいろんな呼ばれ方に変化する。そのどれもが関わりたいと思う一部で、名前の無いところに私は存在していない。もう少ししたらいろんなことが始まるし、いろんなことを終える。終えます。


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