見出し画像

ファンタスティック寝坊

せかいのみなさま おはようございます。どうも、わたしです。


あのー。あれです。単刀直入に申し上げますと、寝坊しました。いつもなら職場に着いている時間に起きました。何が起きたかわかりませんでした。直前にみた夢のことは覚えています。すこしお話いたしましょう。


蒲田が沖縄化していて、でかい馬があちこちに放たれていました。しかもその馬は目がぐりんぐりんにひんむかれてバッチバチにキマっているかんじで、「うまは目がやさしいよなァ」と遠い日に日高あたりで感じたわたしのきもちを簡単に裏切るようなそれはそれはグロテスクなものでした。しかもその馬達はよくみると電柱や家の支柱など、あらゆるところに組み込まれていて、近づくと威嚇をするように、あるいは助けを呼ぶようにぶるるるぅんと嘶くのでした。そうした光景にすっかり目を奪われてしまったわたしはあたりをキョロキョロと見回しながら歩いておったのですが、どうやらそこは道路のど真ん中であったようで不意に前方からカローラのような自動車がつっこんでまいりまして、フロントバンパーが軽く身体を掠めていったのでした。あまりスピードは出ていなかったものの、運転手のババアはこちらを気にする様子もなく、またも人混みに向かい少しの躊躇もなく車を進めておりました。きっとまた外国人観光客あたりがぶつけられてしまうのでしょうね。客観的に見れば車に轢かれてしまったわたしですが、幸いにもダメージはなく「蒲田やべえな…」とだけつぶやいてまた駅へと向かい歩き始めたのでした。


そして目が覚めました。




今何時なんだろうなァと思って時計をみたところ、心臓がギューん!となりました。そうです、前述の通り普段なら出社済みの時間であったからです。


わたくしことぴぴぴーぴぴーぴぴ、自慢ではございませんが朝には滅法つよいです。しっかり起きます。スッと立ってサッと身支度をはじめます。二度寝はしません。目覚ましが鳴る5分前に自然と目が覚めてそのまま動き出せます。そういうタイプの人間です。

完全に油断していました。
昨夜は0時半には就寝、いつも通りの時間にアラームを5分おきに2発セットし、6時間程度の睡眠時間を確保していました。でも起きたときには8時間が経過していたのです。おかげで寝覚めはスッキリです。よく寝たァ…!!


わたし、本当に朝は強いんですよ。起きれるタイプのおじさんだったんすよ。そのアイデンティティが大きく揺らぐ現状に動揺しております。困惑しております。どうしよう。


「絶対に遅刻したくないおじさん」なんですよ、わたしは。人を待たせるのが本当にいやなんです。それは相手に悪いからじゃなく「あいつは時間も守れないゴミ野郎だ」と思われたくないからなんですよ。仕事もできない愛想も良くない、でもあいつは毎朝かならずいつもの時間に来るよな!って、それだけのためですよ!これは社会人デビューしたときに上司に言われたことがインプリンティングされているんです。「毎朝欠かさず来るっていうのは簡単なようでむずかしいから、続けてごらんよ」と。


だから普段の出社は始業1時間前には到着するように行動していたのですよ。

だのに!きょう!寝坊を!しちゃった!!ああ!


今の会社に入社して初めての寝坊です。たぶん前職でもしたことなかったはずだから、ほんとに初めての寝坊です。かなしい。おじさんになってからやる寝坊、超かなしい。


若者はなんとなくわかるんすよ、昨晩盛り上がりすぎたのかしら?とかなんか、微笑ましいじゃないすか。おっさんの寝坊て。なにしてたんおっさん。どんな理由でも承服し難いわ。


ああわたしはもうだめです、きょうはもうアイデンティティを保てません。ねむって忘れるしかない。



といったところで。


せかいのみなさま ごきげんよう。そして、ゴッドブレスユー。