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奈良の東大寺で除夜の鐘をついたよ
煩悩がたまりにたまって大変だったので、大みそかに奈良の東大寺に除夜の鐘撞きに行くことにしました。
栄西禅師が再建したという東大寺の鐘楼に下がる重さ26.3tの大きな梵鐘は、東大寺創建当時のもので国宝。これは撞き応えがありそうじゃないですか。
鐘楼の場所は有名な大仏殿よりやや東寄りに、すこし丘を登ったところにあります。大みそかの夜にこちらで配賦される整理券を手にすることが出来れば、だれでも除夜の鐘が撞けるとのことでした。
整理券の配賦は22時30分。たしか22時15分ごろに行って、既に結構な列になっていたものの、まだ定員の800人には達していない、という状況でした。そう、鐘は8人で同時に撞くということで、定員が800人なのです。もしかしたら23時近くでも、大丈夫だったのかも。8人一組で800人が108回撞く……、というのも計算が合わないようにも思えますが、何事にもバッファーが重要、という大仏様の教えかもしれません。
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22時30日から、列の先頭からお寺の方が順番に回ってきて、整理券が配布されます。列側は動きません。大学の出席カードみたいに毎年色が違うみたいなので、昨年のものを持ってきても撞けるわけではありません。
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整理券がもらえて撞けることが確定しても、基本的にそのまま年が明けるまで待ち続けます。除夜の鐘って年内から撞きだすイメージありましたが、東大寺は年越し後なんですね。夜なのでかなり冷え込みますが、それでも待ちます。列を抜けてトイレに行ったり、すぐそこにある売店に買いに行ったりは出来るので、温かい甘酒などをすすりつつゆく年を送ります。ここでコタツに入って年越しそばをすすりつつ紅白を見ている人たちのことなどを考えてしまうと負けです。まさに煩悩です。
年が明けたらいよいよ鐘撞きのスタート。新年の晴れやかな気持ちと、もう寒い中待たなくていいといううれしい気持ちと共に、前から少しずつ列が動いていきます。8人同時に撞くということで多少コツがあるらしく、事前にインストラクションがあります。曰く、綱をせぇの! で引いて、引ききったら手を放すと。撞くというと前に引っ張るイメージですが、つられて前のめりになると危ないので、後ろに引くだけなのだと何度も、仏の顔も三度以上繰り返し注意がありました。
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自分たちのグループが来ると、あっという間です。
せぇの!
ゴォ~~~ン
なんともすっきり、今年もいい年になりそうです。
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開始時間など、毎年同じか分かりませんので、詳細は公式サイトでご確認ください。