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西安旅行記

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過去の旅や思い出や経験を共有することで、同じ場所を訪れる人や過去の旅行に興味がある人に役立つことを願っています。
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#関中地域

陝西省八大怪、第一怪、第二怪:小麦文化の奥深さ

北は麦作、南は米作 陝西省、特に西安を含む関中地域は、麦作地帯です。 関中地域の南には秦嶺山脈という標高2000〜3000m超えの山脈が広がっていて、この山脈が中国大陸の食文化において、麦作と米作を分ける境界線として機能しています。 標高は日本の北アルプスと同程度ですが、その長さはなんと約10倍。内陸部の広範囲にわたって連なっているため、南北の気候境界線を形成しています 陝西省は麦が主食 関中地域では多様な麦文化が発展し、日常の食事は三度ともに小麦を主原料とします。

陝西八大怪(陝西省の八大不思議)

西安旅行のお土産に買ったハガキに書かれていた、陝西八大怪。 「怪」とは、中国語では、「珍しい」「風変わり」「ユニーク」といった意味があります。 つまり陝西八大怪とは、陝西地方特有の伝統や文化を称賛し、他の地域との差別化を図るための表現で、「八大不思議」といった意味になります。 陝西八大怪は別名、関中八大怪 「陝西八大怪」といっても、実際に書かれている習慣や風習は、陝西省全体に当てはまるものではありません。 陝西省全体のたった4分の1を占める関中地域と呼ばれる地域にのみ当