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大阪万博を中止させても、明日があるさ!こんな代替案はどうですか?

今回のテーマは、ずばり大阪万博中止からの代替案を発表します。
ある事例の前例を思い出したら、妙案が思い浮かびました。

さて、今日は阪神淡路大震災から30年。
当時私は高校三年生でした。あと少しで高校を卒業する。
人間関係で出席日数ギリギリ。
雨などを理由に登校しなかったのです。
くすぶっていました。

母親から
「ボランティアへ行ったらどう?」
と言われたこともあります。
しかし、自分のことで精神状態が目一杯で行動すらしたくない。
休むしか先に進めない状態でした。

1995年は日本と世界が大きく変わった年です。
この後、今度は首都東京を揺るがす大きな出来事が起きます。
3月20日に地下鉄サリン事件が発生。
カルト集団のテロ事件は先進国で初めて起りました。
10月4日に『新世紀エヴァンゲリオン』の放送が開始。
IT革命の始まりを告げるMicrosoft Windows 95日本版の発売。
アメリカ版8月24日に続いて、11月23日にありました。

実は地下鉄サリン事件とエヴァンゲリオン放送の間に、実は日本にとって重要な政治的判断が東京都で行われました。
東京都知事選に当選した青島幸男(1932~2006)が遂に公約を実行しました。
それが次の見出しになります。

世界都市博開催中止

世界都市博とは、今の臨海副都心、お台場で1996年3月24日~10月13日開催予定だった、大きなイベントです。
埋立地の広い場所をどう活用するかそのために企画されたイベントだったと思います。

青島幸男が開催中止と判断しました。
バブル崩壊で予定されていた参加団体も減っていった状況がありました。
今回の大阪万博とそっくりなのです。

賛否両論、恐らく否定的意見の方が大勢を占めたと思います。
このせいで石原慎太郎から小池百合子まで右派のポピュリズム都政になったのは皮肉としか言い様がありません。
実は石原慎太郎も小池百合子同様、被災した神戸の生れです。

しかし私は違う見方をしています。
これは長いスパンで観た結果論です。
どうぞその点を差し引いて意見を受け取って下さい。

私は、青島幸男の判断は正しかったと思っています。
それは2020年の東京オリンピックの失敗でようやく証明されました。
私はその後、お台場がどうなったかを知るとヒントがあるのではないかと思いました。

青島幸男は無責任男の生みの親だが…

まず、青島都政下で世界都市博開催中止は何を産み出したでしょうか?
これがフジテレビのお台場移転です。
とりあえず世界都市博ありきだったかもしれません。
1996年に本社ビルが竣工し、1997年に移転しました。

そしてそれを記念して?
あの名作ドラマが放送開始されました。
「都知事と同じ青島です」
と、『探偵物語』の工藤俊作を合わせた織田裕二演じる青島俊作が活躍する
『踊る大捜査線』
です。
キャラクター名
にメインの脚本家君塚良一による皮肉も籠もっているでしょう。
この時代背景を忘れないで下さい。

青島幸男は、TV創成期の放送作家兼タレントです。
TVが生んだ天才の一人です。
クレイジーキャッツの座付き作家として、植木等扮する平均が主役のサラリーマン、映画『無責任男』シリーズの主題歌の作詞を手がけました。

植木等


1968~1989年、抗議の辞職~落選~闘病を経て、1992~1995年まで参議院議員を務めました。
都知事を一期で退任し、最後は参議院選に落選しました。
結果的に政治家としての最終キャリアが東京都知事になります。
政界引退後の一番の大きな仕事は、坂本九に提供した『明日があるさ』(作曲中村八大)のリメイクです。
2001年です。
吉本興業のタレントが多く参加したオールスター限定ユニットRe:Japanへ新たに作詞した部分を含めて手がけました。
コカ・コーラ社の缶コーヒー、ジョージアのCMキャンペーンの一環でした。

フジテレビの栄光と凋落

世界都市博はなくなりましたが、何とかフジテレビの本社移転でそれに伴う周辺の観光スポットなどの計画で、お台場は東京の観光スポットになりました。
そのフジテレビが危機を迎えています。
それは大物司会者中居正広の性加害疑惑です。
以前から、フジテレビは早期退社募集など危機を迎えてはいました。
いよいよ本丸に達してしまった感があります。

しかしその始まりは、ライブドアによる敵対的買収事件から始まったと言えるでしょう。
私は正直、ホリエモンに肩入れしていた感があります。
私はTVっ子でしたが、明らかにフジサンケイグループは時代の変化に取り残された老害の塊に見えました。
これに関しても、今の私の見方は違います。
ホリエモンのような傍若無人な人物には譲らなくて正解だったし、フジサンケイグループは別のIT富豪と交渉すべきだったかもしれない。
とにかく、ネットは敵であるという間違った認識を持ったことがフジテレビの凋落の始まりだったのです。
やはりこれも『踊る大捜査線』の世界観に刻み込まれているのです。

お台場が大阪万博中止のヒント?

フジサンケイグループが政府よりの右派メディアであると同様に、関西で戦時中政府に協力した企業が吉本興業です。
ワラワシ隊という慰問団を結成して、戦地を巡りました。
これの令和版が大阪万博です。
アンバサダーがやはり性加害問題の松本人志なのも深刻さがあります。

阪神淡路大震災後1997~2002年まで京都で五年間大学生活

さて私個人の話をします。
どうしても思春期特有の親元を離れた生活をしたかった。
関西の大学のどこかに行きたかったのです。
二浪した結果、京都市北区にある真宗大谷派の大谷大学文学部仏教学科に合格して、四年間は嵯峨野、留年して一年は岩倉に引っ越し。
最後、一単位だけ遺した半年分は高速バスで通って安宿に泊まり、授業を受けて何とか卒業しました。

この間に大阪の日本橋や通天閣、四天王寺にも行きました。
大好きな仏像、河内長野市の観心寺の如意輪観音座像のご開帳を観に4月18日に行ったこともあります。

大阪は良いところでしたが、問題点もいっぱいありました。
既に差別の温床が芽生えていました。
大阪市出身の同級生が強烈な朝鮮韓国人差別と今で言うLGBTQ+への偏見がすさまじかった。

京都でも、私自身が在日3世の同級生とアイヌ問題で言い争って居酒屋の席を外しました。
自分の日本人としての限界を感じた出来事です。
京都市内では戦時中空襲を回避できた影響で部落がまだ残っていました。

と言うわけで、私は少し関西には土地勘はあるのです。

大阪万博に欠けているのは…

大阪府は中止にするタイミングはもう過ぎてしまいました。
私は断固として中止を訴えています。
近畿選出の衆議院議員、日本共産党の辰巳孝太郎は万博の会場のどこが危険かと指摘した上で、反対を訴えています。
代替案を出せと吉村洋文大阪府知事率いる維新辺りから言われそうです。
まずは大阪万博中止が先決です。

私が反対なのは別の理由です。
この後のカジノ構想を含め、この計画には経済に大事な基本が欠けています。
需要と供給です。
今更大阪万博を観たい他の都道府県民がいないのです。
他の国にもあるアメリカ式のカジノのどこが面白いんですか?
だったら、日本発祥の競輪や競艇の方が面白い。
夢洲(ゆめしま)は住之江競艇のすぐ近くじゃないですか!
無駄なことしてどうするんですか。

どうして、大阪に行きたいのか?
大阪人は都会過ぎるし、内向きなので見えていません。
とにかく大阪に行くと独特の空気があります。
その空気を味わいたいのです。
「(Osaka,Osaka) あれもこれもあんで」
(ウルフルズ『大阪ストラット』より)
と有名な唄もありますが、他にも「明日のパン」とか「知らんけど」とか普通の大阪人の会話が聞きたいんですよ。
別に馬鹿にしているわけではありません。
旅というのは、その土地が持っている風土を知りたい。
それだけで貴重な体験になります。

大阪万博は吉本興業が社運を賭けた大事業なのは察します。
しかしこのままでは大失敗するだけで禍根を遺すのです。
国税が湯水のように溶けていっているのです。
だから、私はこれまでの吉本興業のやり方を観て
大阪万博には撤退した上で、責任をとって欲しい。
吉本興業が大阪から撤退することは許されないからです。

万博は期間限定で大きな経済効果を狙ったイベントです。
かつての70年代のような需要はない。
あれは高度経済成長があり、未来に希望があったから観に行くだけのエネルギーが我々国民にあったのです。
今はそれはないじゃないですか?
みせようとしている技術もAmazonから送られればその小さなサイズは観られる。
大阪である必要性が見えないのです。

大阪万博中止からの代替案とは?

どうして大阪に行きたいのか?
例えば大阪NHKの朝ドラを観れば分かります。
『てるてる家族』『まんぷく』に出てきた池田市の日清食品のミュージアムなどです。
『舞いあがれ!』に出てきた東大阪の町工場のパワーです。
花園ラグビー場です。
正直、大阪にはすでにあるんですよ。
良いモノが。
でも唯一大阪にはないものがある。
観光と産業を結びつけるための仕事です。

宣伝が上手い吉本興業が関わっているのに、何故上手くいっていないのか?
ダウンタウンを切っていないからです。
でもダウンタウンが平成の吉本興業を隆盛に導いた功労者である事は事実です。
感謝は感謝として、肩を叩いて
「これまでありがとうお疲れ様。これからは後輩達が頑張りますから、ゆっくりして下さい」
最高の感謝を込めて第一線なから退いて貰うのが礼儀でしょう。
何故、ダウンタウンはダメなのか?
SNS社会について行かれないからです。
でも、ヴァーチャルな世界ですべて事は済むわけでありません。
新世代の吉本芸人が既に現れているではありませんか?
彼らの芽を摘んではいけません。
AIでは出来ない笑いを作る大きな場所があってもいいじゃないですか?

まず、吉本興業は日本一の芸能事務所です。
タレントをこれだけ多く抱える会社は他にありません。
それだけにトップの判断が重要な会社もないのです。
商売で一番重要なのが信用です。
これまで改革は行われましたが、まだまだ生ぬるい。
せっかくなので、根本的な改革を行いませんか?
でも考え方を変えるだけでお金はかかりません。
私は万博会場の地図を眺めました。
会場の横には物流倉庫があると示しています。

動線的に夢洲は神戸も近い。
カジノを作りたい理由は雇用を産みたいから。
でもカジノは娯楽、吉本興業も娯楽、吉本は舞台はあるけどあれがないんじゃない?

いよいよ大阪万博のCMも始まりました。

あれ、最後は
「今」
って言ってるぞ。

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