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知らないとまずい企業年金(運用編)の用語集⑥

修正ディーツ法

時間加重収益率の計算方法の一つで、評価期間中の収益率を一定と仮定する近似法です。この仮定によりキャッシュフローの発生のたびにポートフォリオを評価しなくてもすみます。ディーツ法(オリジナルディーツ法)は全てのキャッシュフローが評価期間の中間点で発生したと仮定するのに対して、修正ディーツ法は個々のキャッシュフローをポートフォリオに帰属していた時間の長さに応じて加重して計算します。修正ディーツ法を用いて時間加重収益率を計算する公式は次のとおりです。

R = (Vn - V0 - Σci) ÷ 〔V0 + Σ{Ci(n - i ÷ n)}〕
V0:期初のポートフォリオ時価総額
Vn:期末のポートフォリオ時価総額
Ci:i日目のキャッシュフローの金額

政策アセット・ミックス

年金スポンサーが運用目標を達成するために、基金の成熟度や母体企業の財務状況などを勘案し、リスク許容度に応じて中長期的な視点で策定する制度全体のアセット・ミックス(資産構成比)をいい、基本ポートフォリオともいいます。

セキュリティーズ・レンディング

証券貸付のことをいい、機関投資家が保有する有価証券を証券会社に貸し出し、その対価として貸借料(品貸料)を受け取ります。
セキュリティーズ・レンディングはインデックス運用(パッシブ運用)で行われることが一般的で、売買取引や証券保管にかかるコストを貸借料で吸収することにより、インデックスと同等のパフォーマンスの獲得をめざします。
セキュリティーズ・レンディングを行うにあたっては、貸出先の信用リスク管理や保全方法などに留意する必要がありますが、株券貸借取引では、貸出者は株券を貸し出す際に、借入者から銀行保証状や現金などの担保を受け取るのが一般的です。貸出の方法には、貸借する株券の銘柄を特定するオン・デマンド貸出(個別銘柄貸出)と、銘柄を特に指定しないバスケット貸出、借入者に排他的な貸出枠を与え、契約期間中、自由に借入・返却が自由にできるエクスクルーシブ貸出があります。

層化抽出法

インデックス運用手法の一つで、対象となるインデックスを、債券ならば年限や種別、株式ならば業種、規模、時価総額などの構成要素ごとにグループ分けし、各グループを代表する銘柄群を選択することにより、少ない銘柄数でインデックスに追随することを目指します。

ソフトダラー

狭義には、運用機関が証券売買等の発注先である証券会社が提供する売買執行以外のサービス(例:情報サービスや各種物品の提供)を売買委託手数料の中で支払う仕組みを指します。また、広義には、年金基金等が運用機関に証券売買等の発注証券会社を指定し、その売買委託手数料の一部を一種の「キックバック」として使う(例:現金や基金の業務上必要なサービスを対価なしで受ける)ディレクテッド・ブローカレッジを含める場合があります。
ソフトダラーの対象となるサービスのうち、例えば、証券会社が無償で配布する調査レポートの提供などがソフトダラーに該当するかについては賛否両論があります。

<出典>
りそな銀行

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