自分の強みを見つけるには?〜他人の評価に左右されないために〜
「自分の強みを知りたい」と悩む人は少なくありません。特に仕事や人間関係で成功を求めると、自然と「自分の強み」を見つけたくなるものです。しかし、いくら努力しても周囲の評価が得られないこともあります。そんなとき、どのように自分の強みを感じ、前に進んでいくべきなのでしょうか?
私たちは、しばしば他人の評価を基に自分の価値を判断しがちです。私自身、長く社会人として働いていますが、同僚や上司から酷評された経験から、自分に自信を持てなくなっていました。全力で取り組んできたにもかかわらず、最終的には適応障害にまで至った経験もあります。
しかし、転機となったのは、休職中にアドラー心理学の「嫌われる勇気」という書籍を読んだことです。この本を通じて、自分が「周囲の評価に囚われすぎていた」ことに気づきました。評価にばかり意識を向けていたために、本当にやりたいことや自分の良さを見失っていたのです。それ以来、私は他人の声に耳を傾けながらも、自分がどう変化しているかに焦点を当てるようになりました。
では、他人から評価されないとき、どうやって自分の強みを見つければ良いのでしょうか?
まず大事なのは、他人の評価ではなく、自分の成長を振り返ることです。過去の自分と現在の自分を比べ、どれだけ進歩したかを確認しましょう。例えば、数年前よりもスムーズに仕事がこなせるようになっていたり、新しいスキルを習得していたりするかもしれません。これに気づくことが、自信を取り戻すための第一歩です。
次に、評価されにくい大きな成果だけに注目するのではなく、小さな成功体験を大切にすることが重要です。日常の仕事や生活の中でうまくいったことや、誰からも評価されなくても自分で気づいた些細な進展を喜ぶようにしましょう。これにより、他人の評価に左右されることなく、自分の力を実感できるようになるでしょう。
「何が自分の強みか」は、最終的には自分の価値観に基づくべきです。他人の基準で評価されるのではなく、自分が大切にしていることや心から楽しめることに目を向けましょう。強みとは、他人に認められるものだけではなく、自身が「これが得意だ」と感じることで十分です。
もし今の自分に強みを感じられないなら、新しい挑戦をするのも一つの方法です。私はかつて製造業に従事していましたが、後に作業療法士を目指し、現在では簿記など医療職とは異なる資格にも挑戦しています。新しいことに挑戦することで、新たな強みを発見できることがあります。失敗しても、それを学びに変え、次の道を探すことができるでしょう。
強みとは、単に他人に評価されるものではありません。自分が何を大切にしているか、何を得意と感じるかが大切です。他人の評価が得られないからといって、自分に価値がないわけではありません。自分の成長や小さな成功を大切に感じられれば、それがその人の真の強みではないでしょうか。
最終的には、周囲の評価に頼らず、自分自身の価値観や成長に基づいて強みを見つけることが大切です。たとえ他人の目に見えなくても、自分が自信を持って取り組めることを続けていけば、確かな強みが育っていくはずだと思います。