「ロジカルメモ」で、自分らしい人生を
みなさん、こんにちは。
ライター・エディターの村本篤信です。
私は今まで、ライターとして雑誌やウェブ媒体の取材記事、企業の社史などを手がけつつ、ときにはテレビ/ラジオドラマや舞台の脚本を執筆し、さらにエディターとして、アスコムから刊行された、横山光昭先生の『3000円投資生活』シリーズや、小澤竹俊先生の『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』、寺林陽介先生の『疲れをとりたきゃ腎臓をもみなさい』など、さまざまな本に関わってきました。
一方で、ホラー系ドラァグクイーン「エスムラルダ」として、各種イベント・メディアに出演したり、コラムや書籍の原稿を書いたり、「八方不美人」というディーヴァ・ユニットを結成して歌を歌ったりもしています。
そんな私が書いたビジネス書が、本日(2020年11月28日)、発売されます。
タイトルは『ロジカルメモ』。
表紙にもあるように、「想像以上の結果をだし、未来を変えるメモの取り方」を記した本です。
https://books.rakuten.co.jp/rb/16505889/?l-id=search-c-item-text-01
私は昔からメモ魔でした。
常にA5サイズの手帳や取材用のノート、A4の紙を持ち歩き、スケジュールやTO DOリスト、打ち合わせや取材で聞いたこと、決まったことなどは、どんどんメモしていきます。
ただ、書籍を作る仕事をするようになってから、気づいたことがあります。
それは、打ち合わせや取材の内容をただメモしただけでは、記憶への定着率がきわめて低いということです。
情報量が多いときなどは特に、数日後に編集者から「この間打ち合わせでこう言ったでしょ」「この間の取材で、こんな話が出たでしょ」と言われても、すぐに思い出せないことが多いのです。
また、私は「考える」ことがあまり得意ではありませんでした。
アイデア出しなど、答えが用意されていない問いについて考えるときは、どこから手をつけたらいいかわからなくなってしまうのです。
こういった、仕事における私のさまざまな課題を解決する糸口になったのが、メモでした。
「メモをとりっぱなしにせず、すぐに自分の言葉でまとめ、考えるべきポイントをしぼる」「まずは頭の中にあるものをどんどん書き出していく」といったメモ術を実践することで、以前よりも、必要な情報を自分のものにし、アイデアなども出やすくなったのです。
ですからこの本では、私と同じように、「情報をうまく整理できない」「いざ考えようと思っても、何から始めたらいいかわからない」という方にとってヒントになりそうな方法を、できるだけ紹介してみました。
そして、この本ではもう一つ、重要なメッセージをお伝えしています。
それは「自分の思いを言語化することの大切さ」です。
私たちは日々、さまざまなことに縛られて生きています。
人間関係のしがらみ、仕事や家族に対する責任、世の中の常識、自分自身が抱いている偏見……。
もちろん、すべてが「悪い」わけではありませんが、それらは、ときに私たちから自由を奪い、私たちを苦しめます。
あるいは、それらによって、自分が本当に望んでいるものはなにか、自分が本当にやりたいことはなにかが見えなくなってしまうこともあります。
自分が何によって不自由な思いをしているかを知り、自分の本当の気持ちを知るための、一番の方法。
それは、頭の中にもやもやと存在している自分の「思い」を言語化し、文字にして書くことだと、私は思います。
書くことで、「思い」は整理され、明確な形となってあらわれます。
「自分はこんなことを望んでいたのか」「自分はこんなことに縛られていたのか」など、書いたものを客観的に眺めて初めて気づくことも、たくさんあるはずです。
なお、本の中には、「ポジティブなメモを書きましょう」「ときには、自分を褒める一行日記を書きましょう」と書いていますが、私は、ネガティブな感情が心の中に渦巻いたときにも、何に腹が立ったのか、何に不安を覚え、どのような悩みを抱いたかといったことを、メモに書くようにしています。
すると、(私が単純なだけかもしれませんが)ネガティブな感情がスーッと消え、穏やかな気持ちを取り戻すことができます。
このように、メモにはさまざまな効用があります。
みなさん、ぜひ『ロジカルメモ』で紹介しているメモ術を参考にし、メモを活用してみてください。
以下に「まえがき」と目次を公開しますので、まずはご覧いただき、もし気に入っていただけたら、ネットで、書店で、お買い求めいただけますと幸いです。
この本が少しでも、みなさんの仕事や人生のお役に立ちますように。
まえがき
どれほど忙しくても、やるべきことがパッと整理され、スパッと実行に移せる、最強のメモ術
みなさん、はじめまして。ライター・エディターの村本篤信です。
この本では、仕事を最速で終わらせ、あなたの人生を豊かにしてくれるメモ術についてお話しします。
ビジネスにおいて、「考えること」が必要となる場面はたくさんあります。
みなさんも、新しい商品・サービスの企画・開発、売上げを伸ばす方法、業務効率化の手段、部下や外部スタッフへの仕事の割り振りなど考えなければならないこと、そもそも「自分が何をやるべきか」を考えなければならないことが、しばしばあるのではないでしょうか。
しかし、考えることが苦手だという人、考える時間がないという人は、少なくありません。
考えるための材料(情報)がうまく整理できず、何から考えたらいいかわからなかったり、自分では考えたつもりなのに、「何も考えていない」「思いつきを並べただけ」と言われたり、考えることが苦手なばかりに、やらなくていいムダな作業をたくさんしてしまったり。
あるいは、「ゆっくりと考える時間がとりたいのに、日々忙しすぎて、考えなきゃいけないことがどんどんたまっていく」という人もいるでしょう。
この本には、そうした「考える」ことに対するお悩みへの、一つの解決策を記しています。
その解決策とは、みなさんがふだん、当たり前に書いているメモを効果的に活用することで、
どれほど忙しくても、
やるべきことがパッと整理され、
スパッと実行に移せる
というものです。
そして、このメモ術を、私は「ロジカルメモ」と呼んでいます。
私は、考えることが苦手だった
思考のプロでもない私が、なぜこのような本を書くに至ったか。
それは、メモを活用することのメリットを知り、「考えること」に悩んでいるできるだけ多くの方に、そのやり方をお伝えしたいと思ったからです。
ここで、私がどういう人間なのか、簡単に自己紹介しておきましょう。
私はライター・エディターを本業としており、横山光昭さんの『3000円投資生活』シリーズや、小澤竹俊さんの『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』シリーズ(いずれもアスコム刊)など、これまでに関わった本の発行部数は、累計250万部に達しています。
幼い頃から本が好きで、「いつか文章を書く仕事をするんだろうな」と漠然と思っていたのですが、大学卒業後、某印刷会社で8年ほど働いてから、独立しフリーランスとなりました。
一方で、私は映像やサウンドドラマ、舞台(ミュージカル)の脚本なども書いており、また四半世紀ほど前から、「エスムラルダ」という名で、ドラァグクイーン(派手なメイクをし派手な衣装を身につけ、クラブイベントなどに出演する女装パフォーマー)として活動しています。
最近は、及川眠子さん(『残酷な天使のテーゼ』などの作詞家)、中崎英也さん(『あなたのキスを数えましょう』などの作曲家)のプロデュースにより、「八方不美人」というユニットを組んで、歌手活動も行っています。
実は、私は考えることが苦手でした。
過去の経験から学んだり応用したりすること、ある程度道筋ができているものを整えることなどはできるのですが、「新たに何かを考え出すこと」「いろいろな可能性が考えられる中で、いずれかの選択肢を選ぶこと」は、あまり得意ではなかったのです。
また、今まで考えたことのない課題に直面したとき、「何からどう考えればいいんだろう」と、脳がフリーズしてしまうこともしばしばありました。
しかし、こうしたことが苦手だと、仕事の効率は非常に悪くなります。
原稿や物語、ショーの内容を考えるとき、「ああいう構成もありだしこういう構成もありだし……」などと漠然と考えることに時間をとられてしまったり、見切り発車で書き始めて、後で大量にやり直しが生じてしまったり、企画やアイデアなどを出さなければならないとき、同じようなこと、ありきたりのことしか思いつかなかったり。
どう考えたらいいのか、何が正解なのかわからず、結論を先送りにしてしまったこともたくさんあります。
できる人は、メモを最大限に活用している
私はこれまでに、たくさんの人に会い、話を聞いてきましたが、老若男女セクシュアリティ国籍等を問わず、「この人はできる」「この人は頼りになる」と感じたのは、一人残らず「思考や決断のスピードが速い人」でした。
彼らはみな、私が何時間も、ときには何週間もかかって考え、ようやく出した結論らしきものに、一瞬でたどりついてしまうのです。
また、ふだんからよく物事を考えている人は、成長のスピードも違います。
情報収集や取捨選択、意思決定、計画立案、実行をムダなく素早く的確にできるため、私が一歩進んでいる間に十歩も百歩も先へ進んでしまうのです。
「行き当たりばったりだからこそ人生は面白い」「ムダの中から生まれるものもある」「人にはそれぞれに合ったペースがある」などと自分を甘やかしながらも、私はずっと「もっと自分に考える力があればなあ」「もっといろいろなことを効率的にスピーティーにできればなあ」と思っていました。
では、「考える力」はどうしたら手に入れることができるのか。
私なりに、さまざまなビジネス本を読んだり、長年のつきあいのある編集者や優秀な友人たちからさまざまな話を聞いたりする中で、気づいたことがありました。
それは、
⃝メモには、無限の可能性がある。
⃝できる人は、メモをうまく活用している。
ということでした。
私は昔からメモ魔で、思いついたことややるべきことはすぐにメモし、会議でも打ち合わせでも取材でも、ICレコーダーを回しながら、かなりの量のメモをとります。
ただ、こうした「情報を羅列しただけのメモ」は、そのままでは備忘録以上のものにはなっていませんでした。
また、メモの量が多すぎて、あるいは整理されていなくて、必要なときにすぐに探し出せなかったり、メモをとったことで安心して、大事な情報が全然頭に入っていなかったり、といったこともしばしばありました。
ところが、思考や決断のスピードが速い人は、メモを、情報を書きとめるだけでなく、スピーディーに考え、決断を下すための道具としてうまく活用しているのです。
そこで私は、メモの使い方を変えてみることにしました。
打ち合わせや取材の際は、今までどおり、ふつうにメモをとりますが、その後で、必ずメモを整理し直すようにしたのです。
効果は抜群でした。
自分の言葉で情報をまとめる。
たったそれだけで、重要な情報が自分のものになり、忘れにくくなり、次に考えるべきこと、やるべきことが明確になったのです。
さらに、メモを活用することで、思いつきをアイデアに深められること、ビジネスやプライベート、そして人生の、さまざまな課題を解決できることもわかりました。
メモの可能性に気づき、メモの力を十二分に活かせば、「何から考えればいいかわからない」という悩みからも、「考えることがたまっていく」というプレッシャーからも解放されます。
考える時間やムダな作業が減るため、仕事を片づけるスピードが飛躍的にアップするでしょう。
その結果、より満足のいく人生を歩むことができるようになり、自分自身のことをもっと好きになれるでしょう。
この本が、ロジカルメモが、みなさんのビジネスの役に立ち、生活や人生を豊かにする一助となれば幸いです。
目次
第1章 ロジカルメモ メモを最強のアウトプットツールに
生産性が低い「ただのメモ」をアイデアの泉に
メモで思考を広げる
メモで思考を深める
ロジカルメモで「自分ごと」にすると、どんな仕事も楽しくなる
ふせんに「思考のコンパス」をつくる
「考える」ことは「言葉にする」こと
コラム①「思う」と「考える」、「思いつき」と「アイデア」
第2章 メモでアイデアをつくる 知的生産 意思決定 問題解決力
ロジカルメモを「第二の脳」として活用しよう
成長するために「一人会議」で知的生産を上げる
「欲張りなゴール」を設定する
奇跡を求めてひたすら書く
「3分メモ」を繰り返す
「サイコロ法」で想像以上の答えを出す
○○が喜ぶ十か条
「思いつき」を魅力的に変えるタイトル法
メモでヒアリングの技術を磨け
クライアント、上司との意思疎通を最速に
コラム② 仕事ができる人のたった一つの条件
第3章 メモで仮説をつくる 企画力 ヒットの法則 自己分析
ヒットは仮説から生まれる
仮説のつくり方1 「9マス法」
仮説のつくり方2 「ツリー法」
仮説のつくり方3 「グルーピング法」
コラム③ 「世の中の常識」を疑おう
第4章 メモで結果を引き寄せる 仕事 やりたいこと 夢
結果を出すために、あえて働かない
働かずに結果を引き寄せる「なんちゃってカラーバス法」
言葉にするから夢は叶う
コラム④ ライター直伝。「文章力を上げる」方法
第5章 メモで未来を変える コミュニケーション 自己肯定感 希望
「今、自分がやりたいこと」を発見しよう
自分を動かすために「メモで手続き」をする
人生のコンパスに。自分だけの標語をつくる
自己肯定感を得るために、メモを活用する
未来を明るくするポジティブメモ
一日の終わりに自分を褒める1行日記
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?