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SNS投資詐欺の手口と対策:森永卓郎氏になりすました事件から学ぶ



近年、SNSを利用した投資詐欺が急増しており、巧妙化する手口に多くの人が騙されています。

特に、有名人や専門家になりすました詐欺が増加しており、その被害は深刻化しています。

AIって便利だけどやっぱり悪いことにも使えるよね

今回は、経済アナリストの森永卓郎氏になりすましたSNS投資詐欺事件を例に、その手口や被害の実態、そして私たちが身を守るための対策について詳しく解説していきます。


巧妙化するSNS投資詐欺の手口

森永卓郎氏になりすました事件では、以下のような手口が使われていました。

  1. SNSで偽の投資広告を拡散: FacebookなどのSNSで、森永氏の写真や名前を無断で使用した偽の投資広告を掲載し、興味を持った人を誘い込む。

  2. LINEグループに招待: 広告をクリックした人をLINEグループに招待し、偽の森永氏アカウントやサクラを使って信用させる。

  3. 高配当を謳う架空の投資アプリに誘導: グループ内で投資の成功体験を偽装し、高配当を約束する架空の投資アプリに誘導する。

  4. 入金後、出金できない: アプリ上で入金を求めるが、実際には出金しようとするとできないように仕組まれている。

この事件では、森永氏の他に、実在のファンドマネージャーや2ちゃんねる解説者、実業家の名前も悪用されていました。また、AIで生成した音声メッセージが使われるなど、手口はますます巧妙化しています。

被害の実態:8億900万円の被害も

森永氏になりすまされた事件では、茨城県の70代女性が8億900万円もの大金を騙し取られました。これは、警察庁が把握しているSNS型投資詐欺で最高額です。

被害者は、偽の森永氏アカウントから「月に85%の利益が期待できる」などのメッセージを受け取り、信用してしまいました。その後、47回にわたって計7億9900万円を振り込んだり手渡したりした結果、巨額の被害に遭ってしまいました。

被害を拡大させる巧妙な心理操作

詐欺グループは、巧妙な心理操作で被害者を騙していきます。

  • 有名人の権威を利用: 有名人の名前や写真を使うことで、安心感を与え、信用させやすくする。

  • 限定性を演出: 「特別な投資情報」や「限られたメンバーだけのチャンス」などを謳い、焦らせて判断力を鈍らせる。

  • 仲間意識を醸成: LINEグループでサクラが成功談を語り、あたかも儲かっているように見せかけることで、仲間意識を醸成し、警戒心を解く。

  • 親切な対応: 被害者に対して親切に接することで、信頼関係を築き、疑問を抱かせないようにする。

これらの心理操作によって、被害者は冷静な判断ができなくなり、詐欺に引っかかってしまうのです。

SNS投資詐欺から身を守るための対策

このようなSNS投資詐欺から身を守るためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 不審な広告やアカウントはクリックしない: 有名人の名前や写真が使われていても、安易に信用しない。URLやアカウント名を確認し、公式のものかどうかを確認する。

  • 情報源を確認する: 情報源が信頼できるものかどうか、公式サイトなどで確認する。複数の情報源から情報を収集し、内容を比較検討する。

  • うまい話に注意する: 高配当を謳う投資話にはリスクが伴うことを理解し、安易に飛びつかない。リスクとリターンのバランスを考える。

  • 入金前に相談する: 投資する前に、家族や友人に相談したり、専門家の意見を聞く。信頼できる人に相談することで、客観的な意見を得ることができる。

  • 不審な点があれば相談する: 不審な点があれば、消費生活センターや警察に相談する。一人で悩まず、専門機関に相談することが重要。

また、最新の技術を悪用した手口も登場しているため、常に情報収集を行い、注意を怠らないようにすることが大切です。

まとめ

SNS投資詐欺は、手口が巧妙化しており、誰もが被害に遭う可能性があります。有名人や専門家になりすました詐欺が増えているため、注意が必要です。

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