いつか、伝説となれ

引越しをして、一人になり、Twitterで思い切って創作で自信を無くした理由を発表した。楽しめなくなってからもうそんなに時が経つのかと愕然とした。もっと細かい事はポツポツあったが根本的にはそれが原因だろう。

私が悪かったのだ。人には人の道理がある、その事を理解出来なかったからあんなに辛い目にあったのだ。罰なのだと思う。早々に躓いてよかったとも思う。

実は国家資格を持っていて、介護福祉士の資格証を見ることが多くなった。A4特殊装丁で箔押しに箔押しをしまくっているやべぇ資格証で『当時の厚生労働省の大臣』『厚生労働省認定第《6桁のコード番号》』とともに自分の名前があった。それを開いた瞬間、実習での記憶が蘇った。

あの時がいちばんしんどかった。進捗は最悪で本来3日で終わらせるべきアセスメントシートは睡眠時間を削っても終わらせられなかった。レポートが遅れたら失格、アセスメントシートも期日1週間前に出せなかったら失格、肝心のアセスメントシートは中身がない。問題提起すら出来ない。

トドメは『お前はなんの為に生きてきたんだ?』って言われた。まるで生きている価値もないのかと落胆し、駅で人目もはばからず泣き叫んだ気がする。ただ今ちゃんと息しているので我に返ったのだろう。あの時代、どうやって生きてきたか覚えていない。気づけば国家資格証を持っていた。

サンホラのイベリアにある『かつて世界には……』の歌詞が好きでたまに『かつて日本には、介護福祉士という国家公務員がいて、今は遥か遠い伝説の種族となった』ともじっていた。

社会保障制度も介護福祉士法も早く不要な時代が来たらいい。私の持つ資格証がただの飾りになればいい。見てくれは綺麗なので飾って語れる化石になればいい。

貧民法やナイチンゲールの活躍も虚しく日本で介護福祉士にも専門性が必要で、名称独占資格ではなく業務独占資格に移行し、という話があったのは150年後の2012年辺り。もちろん今そんなことしたら介護現場は崩壊するだろう。

介護福祉士の給与をあげよ、というがそんなことをしたら税金は20%、社会保険料は30%くらい他人から取らないといけなくなるだろう。

介護現場で使う道具は1000万円とか1億とか平気で値が張る。全て税金である。

早く資格証が必要無くなればいいのだ。そんな時代、私が生きている間は訪れないだろうが。