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スペイン巡礼 銀の道 Vía de La Plata 21日目(Fuenterroble de Salvatierra-Morille)

4月27日、この日はMorilleまで29.6km。
Salamancaに2日間滞在する予定でいたのでこの日の行程はGronzeのプランに沿ってSan Pedro de Rozadosまで歩いて翌日23.6km歩いても良かったんですが、San Pedro de Rozadosのアルベルゲはベッド数が少なく、前日のFuenterroble de Salvatierraではかなりの人数が泊まってたからベッドの争奪戦になる可能性もあったので少し先のMorilleまで歩く事にしました。

前日から雨の予報が出てたので、雨に降られる前にMorille着けるようにしたかったのでHospitaleroが用意してくれた朝ご飯をちゃっちゃと食べて出発。

Morilleへは2つのルートがあります。下の赤線のルートを取ると、
San Pedro de Rozadosまでコーヒーなど飲める休憩ポイントはありません。
Buen CaminoのAppから。
どちらを取ってもMorilleには行けますが、黄色が本来(?)巡礼路、青色は別ルート
ここが二手に分かれる地点です。
僕は途中で休憩を入れたかったのでPedrosillo(青色のルート)を選びました。
ちなみに巡礼路(黄色)はすごい上り坂、標高1,150mのPico de la Dueñaまで登っていきます。
午前10時、空が曇って来ました。
その30分後、ポツポツと雨が降り始めました。

雨足はこの後どんどん強くなり、Pedrosillo de los Airesに着いた時は土砂降り。
雨宿りをしたくてバルはないかと携帯でググりながら探したら一軒開いているバルを見つけました。
生憎、トーストなどの食べ物はサーブしてなくてカフェのみでしたが、小さなマドレーヌを付けてくれました。
カフェで体を温め、バルのおばちゃんと小話した後雨が止んできたので、レインジャケットを着て出発する用意をしている間におばちゃんが道順を教えてくれたんですが、あまり理解できず。
でもアプリもあるだろうから行けるだろうと思って聞き返すことなくバルを後に。

すぐに黄色の矢印を見つけたのでそれに沿って進んでいったんですが、、、


このたった5分後。



道に迷いました。



そしてまた雨が強く降り始めてきた。
バルに戻ろうと思ったけど戻る道も分からなくなり、おまけに電波が繋がらなくなって自分の位置情報も分からなくなった。小さい町だからここから抜け出すのは容易なはずなのに特徴のある建物が何もなくって、角を曲がっても曲がっても全て同じ景色。



挙句に大雨から、なんと雹に!



気温は下がり、寒さで手が赤くなって悴み、雨避けはレインジャケットだけなので下のパンツはずぶ濡れ。追い打ちをかけるように気温の低さで携帯は機能しなくなった。
山中にいるわけではないけれど、人口300人ちょっとの小さな町で、バルにいたおばちゃんとカフェを飲みに来てたお爺さんを見て以来誰も見かけない。

独りで歩いていなければ道に迷った時でもなんとかなっただろうとか、朝皆と一緒に出れば良かったとか後悔して途方に暮れていたところ、遠くからこちらに向かっ
て車が向かってくるのが見えた。


両手を振って車に走り寄って行った。


自分はPeregrinoで道に迷ってしまって巡礼路が見つけられない、Morilleに行きたいのだけどどうやったら行ける?と尋ねたら、眼下の道路は国道だからあの道路を渡っていけばMorilleまで行けるよと教えてくれた。
そのあとこの人は僕が言われた通りの道を曲がるまで見届けてくれた。


本当に、本当に助かりました。

あの人通ってくれなかったらいつまで経ってもここから抜け出せなかった。

道路を歩き始めて20分ほど経った頃、後ろから僕の名前を呼ぶ声が。
ホセ、グンテル、シルケ、グアルティエロ達です!
僕より少し後に出発した彼らはPedrosillo de los Airesに着く前に悪天候になって建物を見つけて雨宿りをしてたらしい。彼らもずぶ濡れ。

その後、彼らと一緒にMorilleに向かいました。

晴れ間は出て来ましたが、僕ら皆レインジャケットは着たまま歩きました。
午後1時30分過ぎ、無事にMorilleに到着。

30km弱の距離でしたが、雨でずぶ濡れになり、雹に変わったあとは体の芯まで冷えて体力をかなり消耗してへとへとでした。朝ご飯を食べていなかったらコーヒーだけではとても歩ききれなかった。
Hospitaleroの忠告を守って朝ごはんきちんと食べといて良かったです。

アルベルゲで温かいシャワーを浴びた後、皆で散策しながら町唯一のバルに行って昼食。*スーパーがなかったので結局夜もここで食べました。

壁の色に同化してた笑

アルベルゲに泊まっていた何人かのPeregrinoはこの悪天候の中巡礼路を歩いて来たそうで彼らは雨宿りをする場所も何もなく、ずぶ濡れになりながら歩き続けて僕ら以上に大変だったらしい。僕はまだ町の中で迷ったくらいで雨を凌げる場所もあったし、彼らよりはマシだったんだと思います。

この日泊まったアルベルゲ:
Albergue de peregrinos de Morille €10
予約可能。
全て2段ベッドでしたが、この日は悪天候でここまで来るのを断念して手前の町で留まる人や、タクシーを利用してSalamancaまでスキップした人もいたようで結局ベッドは半分しか埋まらず、皆2段ベッドの下のベッドで寝ることができて快適に眠れました。
建物は2階部分が寝室になってて、1階はシャワーとトイレと食堂エリア。
シャワーとトイレは同室内でしかもシャワーのドアは透明なのでシャワー中は丸見え。なので1人ずつでの利用。ドアも鍵が壊れていたので誰かが使用しているときは誰かがドアの見張り番してました。
食堂にはキッチンはなく、レンジのみ。食器はなくて、コップだけでした。
洗濯物干し場は建物前に干せる場所はありましたが、皆暖房前に干してました。
洗い場はないのでトイレのシンクで洗いました。
バルのみでスーパーはなかったです。

残り537.5km。次はSalamanca!

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