『赤目』ってどんな劇?その2

「明後日の方向」のnoteにようこそ!演出助手の植田です。
先日の『赤目』の紹介は読んでいただけましたか?まだの方はぜひこちら👇から。

さて、せっかくなので今回は植田が戯曲を読んで・稽古して面白いと思ったところを、独断と偏見でピックアップしたいと思います。
ここから世莉さんの演出がどうなるかもとても楽しみでワクワクしています✨

その1:茂左衛門から松造へ

 この戯曲のタイトルでもある『赤目』は、主人公三郎が描き続けている劇画のタイトルですが、実は三郎は最初から『赤目』を描いていたわけではありません。最初は茂左衛門という庄屋が主人公のお話を描いていました。それがどうやって貧しい百姓、松造が主人公の物語『赤目』に変化していったのでしょう?

その2:劇画使うの?

 戯曲を読んでいると「スライド」というト書きがあります。こちら、自由劇場の初演時に白土三平自身が描いた劇画をスライドとして使ったようなのですが、メディアミックスが面白そうだなと思いました✨(そして超豪華)
 もちろん私は初演を見ていないのですが、ぜひ見てみたいな……。明後日の方向バージョンではまた違った演出がみられそうでそちらも楽しみです!

その3:忍者登場🥷

 白土三平といえば『サスケ』『カムイ伝』など、忍者が大活躍ですが、この『赤目』の漫画、そして戯曲にも忍者が登場します。稽古場にいると、この忍者が登場するシーンの演出が楽しみになりますよ〜!早く対面稽古したいな。

その4:誰のセリフ?

 『赤目』の戯曲を読んでいると、セリフ部分がハイフン(——)になっていて、誰のセリフかわからないものがあります。もちろん読んでいくと誰のセリフかわかることもあるのですが、作者の斎藤憐さんはどんな意図でこういう表記にしたんだろう、と考えています。
 なお稽古場はどのセリフがどの登場人物か、どのセリフを誰に割り振るかでてんてこまいしています。

その5:ト書き、かわいい

 戯曲を読んで最初に思ったこと、「ト書きがかわいい」でした。なんとト書きが丁寧語で、描写がまるで絵本や物語みたいです。ト書きが丁寧語の戯曲は初めて読みました!
 こちらは上演では聞けないので気になる方はぜひ戯曲をチェックしてみてください。


いかがでしたか?
「明後日の方向」の『赤目』がどうなるのか確かめに、ぜひ劇場へお越しください。

興味を持っていただけましたら、ぜひこのnoteとTwitterのフォローもよろしくお願いします。
次回更新もお楽しみに〜!
(演出助手・植田)
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「明後日の方向」行き先を探すための公演『赤目』
2021年12月29日(水)〜31日(金) 花まる学習会王子小劇場(配信あり)
作=斎藤憐 演出=黒澤世莉
出演=蔭山ひさ枝(静岡)、上条拳斗(福岡)、菅野貴夫、國松卓、高田遼太郎(新潟)、直江里美、野村亮太、百花亜希、渡邊りょう
詳細はこちら

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