【フリー台本】ティラノサウルスのレプリカのつぶやき(※商用利用可)
登場人物／ティラノサウルスのレプリカ(独白)
〈朗読時間の目安:3分〉
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
こんにちは。
ティラノサウルスのレプリカです。
わたくしは公園で「ティラノサウルスのレプリカ」として、子ども達や恐竜ファンに ”ティラノサウルスっぷり” を、２４時間３６５日見せつけております。
今日も公園にマスクをつけた親御さんや子ども達がやってきました。
こんにちは。
…まあ、挨拶をしても聞こえてはいないと思うのですが、こうやって挨拶をすることで親しみのある顔つきになりまして、恐竜がこわいというお子さまにもわたくしのティラノサウルスっぷりを楽しんでもらおうと、そういった思いをこめて挨拶させてもらっています。
あ、やめてください、足を蹴らないでください。
あ、ちょっとお父さん、一緒になって蹴らないでください。
いやー、びっくりしました。
どうやらわたくしが「町を襲った悪役」という設定だったようです。
ティラノサウルスのレプリカをやっていると、こういうこともありますね。
おや…今度は犬をさんぽさせているご婦人がやって来ましたねー。
挨拶しておきましょう。こんにちは！
まあ、聞こえないんですけどね。
あ、犬が反応しました。
動物は鋭いですねー。
おお、こっちに来ました。
いやあかわいらしい…
あっ、すどおりしました。
ああ、なんだ、わたくしを挟んだ向こう側にもう一匹わんちゃんがいたようです。
犬同士の挨拶をしておりますねー。
飼い主さん同士も挨拶をしております。
なごみますねー。
ん？
おや、あれは、いつもお世話になっている業者のかた。
たまにやってきては、我々動物レプリカの汚れや傷みをチェックしてくれるのです。
ちょっとあの、わたくし、頭の上にハトが粗相いたしまして、こいつを洗ってくれるとありがたいんですが。
あ、こんにちはー。あのー、わたくしの頭上にですね、ハトがね、ね、その、わかるでしょう？
はい、もちろん業者のかたにもわたくしの声は聞こえていないのですが、こうして念を送ることでより気づかれやすく…あ…行ってしまいました。
まあ、ワタクシ、背が高いのでね、頭の上とか滅多に見られることはないんでね、それこそハトとかスズメしか見ることができないのでね、こうなることはわかっていました。
次の雨で洗い流されるまで、もうしばらく待つことにいたしましょう。
さて、わたくしティラノサウルスのレプリカの日常、いかがでしたでしょうか。
このメッセージがどなたかに届くことように念じております。
また、どこかの公園でお会いしたときには、たぶん聞こえないでしょうが、ご挨拶させていただきますね。
それでは、またいつかどこかの公園で。
ティラノサウルスのレプリカでした。
バイバーイ！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
※実際に自分がやった時はこんな感じでした。↓
フリー台本の使用について、もう少し詳しく確認したい方はこちら↓