【フリー台本】英語横丁
登場人物/男の子①・男の子②・幽霊
〈朗読時間の目安:10分くらい〉
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男の子①/今からお話するのは、俺が修学旅行に行ったときに体験した、恐ろしいできごとだ。
あのできごとからもう数年は経っているが、俺はいまだにあの日のことを忘れることができない。
数年前…
男の子①/自由行動の時間だー!俺らはどこ行くって言ってたっけ?
男の子②/えーとね、まずはこの地域の風物詩「ジャンガリアンハムスターの大行進」を見るでしょ?
それから名物デザートの「まるでハリネズミ大福」を食べて、
時間があったら「もぐら美術館」で「かわうそホイホイ体験」をするよ!
男の子①/「かわうそホイホイ体験」、やりたいな~!
ちゃっちゃと回って、「もぐら美術館」行こうぜ!
男の子②/OK!
まずは「ジャンガリアンハムスターの大行進」を見るために、「オコジョ広場」に行かないといけないから、こっちかな?
で、こっちの道をずーっと行って…
で、ここを曲がると…
あれ?
男の子①/ん?なんだここ?
「英語横丁」?
男の子②/でかでかと「英語横丁」って案内板が出てるけど、地図には載ってないなぁ。
でも、道は合ってるはずなんだけど。
男の子①/ちょっと地図見せて。
ほんとだ、合ってるなぁ。
あれかな、「英語横丁」ってのは最近できた新しい場所で、
まだ地図には載ってないとか?
男の子②/うーん、そうかも…。
とにかく、道も方角も合ってるし、このまま進んでみようか。
男の子①/「オコジョ広場」へレッツらゴー!
幽霊/Welcome to Eigo Yokotyo
男の子①/うわ!なんだ!?
男の子②/ああ、きっとこの案内板の横を通ると、センサーか何かが反応して、
音声が放送されるようになってるんじゃないかな?
男の子①/ああ…ビックリした
まるで、すぐ近くで誰かに話しかけられたみたいだった…
でも誰もいないし、やっぱり自動音声だよな!
幽霊/I'm standing behind you now
男の子①/え!?何、何!?すぐ後ろから声が!
男の子②/誰もいない…もしかして、幽霊!?
幽霊/HAHAHA!That's right!I'm ghost!
男の子①/うわああああああ!何言ってるかぜんぜんわかんないいいいいい!
男の子②/英語をしゃべる幽霊だ!
ってことは…外国の幽霊だ!
幽霊/いや。日本人やけど。
男の子①/うわああああああ!誰もいないのに、すぐそばで声が聞こえる!
幽霊だあああああ!
男の子②/怖い!幽霊、怖い!そして日本人だった!日本人の幽霊だ!
Hello!How are you?
幽霊/I’m great, thanks!
男の子①/うわああああああ!きちんと挨拶返してくれる幽霊だ!怖いいいいいい!
男の子②/助けてください!命だけはぁ!
幽霊/ふふ…いいだろう!僕と遊んでくれたら、
「『まるでハリネズミ大福』が自分の1つ前に並んでいた客でちょうど売り切れてしまう呪い」をかけるのをやめてあげよう!
男の子①/うわぁ…地味にいやな呪い!
男の子②/わかりました!遊びます!何して遊ぶんですか?
幽霊/この「英語横丁」でやることと言ったらただ1つ…英語対決だ!
男の子①/え、英語対決!?
俺、英語ぜんぜんできねーんだけど…
幽霊/今回の英語対決は…英単語しりとりだ!
ルールを説明しよう。
今から1人ずつ順番に、英単語を言っていく。
ただし、前の人が言った英単語の最後の文字から始まる英単語じゃないとダメだ。
例えば、僕がStrawberry(ストロベリー)と言ったら、ストロベリーのつづりは最後にYで終わるから、次の人はYから始まる英単語を言わなくてはいけない。
だから、Yから始まる英単語、例えばyesterdayと言ったとしよう。
yesterdayのつづりは最後にYで終わるから、次の人はまたYから始まる英単語を言わなくてはいけない。
男の子①/くっ…Yから始まる英単語、そんなに知らねぇぞ!
幽霊/この英単語しりとりを、今から3分間やる。
タイムアップのときに自分の番だった人が負けだ。
例えばタイマーがピピピッと鳴った時、ちょうど僕の番だったら僕の負けだ。
男の子①/時間切れの時に自分の番じゃなきゃいいんだな?
男の子②/なるほど。けっこうアバウトなゲームですね。
もし、時間切れのタイミング合わせのためにわざと待つとかしたら、どうなるんですか?
幽霊/それは潔くないな。
ゲームに勝っても、真の勝負で負けている。
自分たちの名誉のためにも、それはしない方がいいな。
男の子①/そう言われると、がぜんやりにくいぜ!
男の子②/なるほど。
ルールに欠陥があるのに、こちらのプライドに訴えかけることで、みごとに責任転嫁している。
幽霊/よし。ルールは把握したか?
英単語を言う順番はどうしたい?決めさせてやろう。
(※相談して決めてください)
幽霊/よし。それでは、今から3分測り始めるぞ。
ゲームスタートだ!
(※3分間対決してください)
幽霊/HAHAHA!楽しいゲームだったぞ!
男の子①/ああ、よかった。許してくれた!
幽霊/さらばだ!Good bye!
男の子②/ああ…Good bye!
幽霊/Good bye!
男の子①/こうして、俺たちの英語対決は幕を閉じた…
このあと、俺たちは無事に「ジャンガリアンハムスターの大行進」を見て、「まるでハリネズミ大福」を食べて、
「もぐら美術館」で「かわうそホイホイ」を体験することができた…
しかし、あのあといくら探しても、英語横丁は見つかることはなかった…
もしかしたら、あの英語横丁は、またいつか俺たちの前に現れるのかもしれない…
そしてまた英語対決を挑まれるのかもしれない…!
そう考えると、英語に苦手意識のある俺は、戦慄すら覚えるのだった…
あなたの前にも、英語横丁が現れる日が来るかもしれない…
幽霊/Coming soon!
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※実際に自分がやった時はこんな感じでした↓
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