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BASEBALL/Jack独占企画 TORAドラ直前大予想 ズバリ、一位指名はこの選手だ!

阪神限定仮想ドラフト、通称TORAドラの開催が間近に迫り、連日ツイートやスペース上で代表者たちの意見交換や牽制が繰り広げられている。

 勝負の三年目、2020年ドラフトで獲得した選手たちが即戦力となり、若手と助っ人主体のチームで白熱した優勝争いを続ける矢野阪神。

 黄金期を目指す阪神の次の補強ポイントはどこなのか、またそれについて各代表者がどの様に考えどの様な指名を見せるのか、本日はデイリーSPORCHIトラ番記者3年目の島中十五朗氏を迎えて徹底的に分析したい。

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表1 9/18日に行った事前アンケートの集計結果(一部編集)



 まず阪神の入札候補として最も聞かれるのが、次世代のエース候補として長い目で見たい右腕と、手薄な戦力をすぐに埋められる即戦力の左腕だ。

 これについては、代表者と主催の計13名による1巡予想の集計結果により、全体得票数の実に69%が高卒右腕と大卒左腕に集まった事からも意見の一致を確認する事が出来るだろう。


 詳しく中身を見ていくと、森木・小園選手といった両右腕と佐藤・隅田選手といった両左腕は共に全陣営が1位評価を下しており、本番でも競合は必至と考えられる。

──島中「馬力の森木くんと完成度の小園くん、強さの佐藤くんと巧さの隅田くん、それぞれ圧倒的なピッチングの中にも個性が見えます。4者とも実力は折り紙付きですから、入札者の好みが出るでしょうね」


 またこのカテゴリーでは高卒右腕で風間・達選手、大卒左腕で山下・黒原選手、高卒社会人左腕で山田龍聖選手が全体の3/4からの1位支持を得ており、補強ポイントに合致する選手として、人気を一つ落としながらもなお高く評価されている。競合から初回入札なしまで考えられる、他陣営を出し抜く場合での駆け引きがありそうなラインと呼べるだろう。

──島中「公言、一本釣り、報道の裏かきはドラフトの華と言えます。そういったムーブメントをどの陣営が行うのかも楽しみの一つですね」


 そして、木村大成選手、廣畑敦也選手、松川虎生選手、梶原昂希選手はポジションごとの得票率は10%以下でありながら3名以上から1位評価を受けており、ドラフトの「補強ポイントより最も良い選手を」という方針の琴線に触れるスケールの大きな選手と言えるだろう。補強ポイントを争う仮想ドラフトにおいて、これらの選手の一本釣りには2位以下の綿密な指名プランと飛び込む勇気が必要になるが、外れ1位以降では十分に指名される可能性があると言える。

──島中「総括として、全体の89%が投手の1位指名に投票されており、どの年齢層を獲得するかに個性は出るものの入札対象は投手であるというのは共通認識でよさそうですね」



次に、個人が選んだ12人に注目し、各陣営の指名傾向について考察したい。

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表2 各陣営の選んだ12人(個人を特定できない形にした上で、一部レイアウトを変更)


 まず注目すべきが、実に4名もの代表者が12人を全て投手で埋めた事だろう。前述の通り今年の入札対象は投手という認識は一般的と考えられるが、それにしても思い切った判断である。

──島中「個人の中に序列はあれど、12陣営全てが同じ補強ポイントを抱えていますからね。特にウェーバーが後半のチームは1巡と2巡前半で粗方狩りつくされる可能性を考慮する必要がありますから、尚更1位は投手に偏りがちでしょうね」

──編集「という事は、ウェーバー前半の陣営は2位で投手を獲る事を前提に1位で独自路線の一本釣りも考えられるのでしょうか」

──島中「それはどうでしょう、2巡という大事な順位の選手の取捨選択を人任せにするのは博打と言わざるを得ないと思いますがねぇ」


 また、投手で染まった12人の内訳にも各陣営の個性が出る。3陣営が左投手を7人も1位候補に挙げ「全陣営がまず補強ポイントを優先する」という認識を示した一方で、野手にも1位予想の票を投じた8陣営の内7陣営が複数の野手をリストに挙げており、こちらは前述の4名と違って1位に相応しいなら投手以外にも入札する可能性を秘めていると考察ができる。

 ほかに、右投手を6人選んだ2陣営と左腕より右腕の選出が多い2陣営(重複あり)は、左右ではなく投手と言う括りで1位予想を立てていると考えられ、入札では左右を問わない指名を仕掛けてくる可能性が考えられる。

──島中「阪神のスカウトは伝統的に『右に対して武器のある左腕』を指名する傾向がありますからね。左腕が足りないと言っても左対策として獲得する訳では無く、それなら実力のある右腕でも代替できるという考え方はあります」


 野手では外野手の選出が目立つ。ポジションや左右は様々だが、いずれも長打を期待できる「振れる」バッターであり、井上広大や佐藤輝明らと鎬を削り合えるOFスラッガーが必要と認識した陣営が多いことが伺える。
一方で、合計4票入った内野手の1位についてはそれぞれ2人の代表者が2名ずつ挙げており、彼らが大勢とは反して独自に内野手の補強が必要だと考えている事が伺える。

──島中「現在の阪神は1軍のコーナーが厚い一方で、2軍は本職以外の選手が回したり不振の選手が休みなく出場し続けるなど少し歪。彼らと入れ替われる選手の獲得は望まれるでしょうね」

──編集「お言葉ですが、両翼や一塁は助っ人などで補強できるポイントであり、日本人で埋める事は無理に考えなくて良いのではないでしょうか」

──島中「補強という点では日本人も助っ人も同じですよ。それにスラッガーは代打要因やレギュラー不調時の起爆剤としてベンチからでも活躍する機会がある事から、和製で振れる選手は最低限の守備力さえあれば多くても困ることは無いでしょう」


 白熱する議論は、近本の次世代を担うセンター候補へと移る。

──編集「現在のファームのセンターは江越が主戦、昇格前は島田や小野寺なども守っていましたがこれについては?」

──島中「年齢から言って、彼らは近本のサブではあっても後任と呼ぶには厳しいでしょう。今回のアンケートでも、次世代センターとして考えられていそうな選手が1位候補に挙がっていますね」

 3名から票を集めた神奈川大学の梶原昂希選手、2票を集めた大阪桐蔭の池田陵真選手は共に長打力の高いセンターであり、スラッガーと近本の後継者候補を同時に満たす外野手である。他、ブライト健太選手も本職レフトながら高い身体能力を誇り、投手中心のドラフトの中に有って、最も優先すべき野手はアスリート型の外野手という共通認識が透けて見えた。


 最後に島中十五朗氏が総括をする。
「今回のTORAドラは、上位でお目当ての投手を複数確保しつつ如何に上手いタイミングで野手をピックできるかという、2,3巡目の読み合いが熱い仮想ドラフトになると思います。
今年の阪神は全体を通して1,2軍共に上手く戦えており、今年のドラフトが失敗すれば来年も立ち往かなくなる様な破滅的ウィークポイントはありません。なので、上位で補強ポイントを埋めて下位は評価する選手をとにかく選んでいく形式になるのではないでしょうか。
ここまでに久保史緒里陣営『小園健太』、遅ドラ陣営『佐藤隼輔』、仁川マックイーンズ陣営,分からせ隊陣営,BAZN陣営『隅田知一郎』、Excelカタカタでワロタ陣営『山田龍聖』の公言がありました。既に隅田選手は競合が確定しており、左腕を狙っている陣営はこれを避けて別の選手に鞍替えするのか、競合を厭わず運を信じて突っ込むかという駆け引きにも注目です」


 TORAドラまで3日、ドラフト会議本番まで残り11日。

 更に熱を帯びる首位争いの最中、未来の阪神を占うもう一つの戦いはすぐ目の前まで迫っている。


文責:電卓ポチポチでワロタ @maybehakujo2021
キャスト
編集者        (電卓ポチポチでワロタ)
島中十五朗 (電卓ポチポチでワロタ)

協力:TORAドラ参加者の皆さん(省略、リンク先に参加者のIDツリー有)
https://twitter.com/Tigerslove1019/status/1436870582356774914?s=20

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