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[大学]物理選択でも、農学部でちゃんとついていけるのか?

私は、高校時代は物理選択で、大学は農学部に進学した。執筆現在、大学2年生である。

私と同じように、高校では物理選択だけれど、大学は農学部に行きたいと思っている人も多いと思う。それもそのはず、物理選択の方が進路選択の幅は広いわけで、とりあえず無難に物理を選択しがちだ。私は大学の学祭で受験生向けのイベントを企画したが、相談会のブースで、ちゃんと農学部でやっていけるのか心配される物理選択の受験生やその保護者が多かった。

そこで今回は、物理選択でも農学部でしっかりやっていけるのか、自身の経験も踏まえて説明してみようと思う。

講義

さて、一番不安になるのは、講義について行けるのか?という問題である。大学にもよるだろうが、基本的に生物関連科目は必修だ。それも、「生物」と一括りにしているわけではなく、「微生物学」「進化学」のように、分野毎に区切られ、より専門性が高くなる。そう、高校範囲を超える。

…とはいえ、私は問題なく単位を習得できた。それは、高校とは違い大学のテストは基本的に過去問の対策で十分だからだ。もちろん、過去問対策以外にもそれなりに勉強はしたけれど、別に受験勉強のそれと比べれば、大したことはない。

一応、生物選択じゃない人向けに、高校生物を復習する講義も開講されてはいたが、別に私はそれを取らなかった。というのも、卒業単位に組み込まれないからだ。それでも、特別問題はなかった。これも大学によるだろうが。

むしろ、物理選択の方が有利な面が多い。未だに意味が分からないけれど、農学部でも教養科目として物理の授業をやらされる。しかも、なぜか高校範囲を普通に超えてくる。高校物理をやっていない人(生物選択の人)が多いのに、微積を使った物理をいきなりやらされたり、急に外積とか、シュレディンガー方程式とか、意味わからん数式が大量に出てきたりする。

物理選択の人は、既存の知識の拡張だから、まだなんとかついて行けるけれど、生物選択の人は全員地獄をみていた。しかもこういう科目は過去問暗記だけじゃ単位取得は無理。悲しいかな、こういう理不尽は、大学生活で多く体験することになる。

研究

さて、読者の皆さんは、高校生物すらやっていないのに、まして研究なんて出来るのか?なんて思われるかもしれない。まだ研究室に配属されていないから、経験を基には話せないけれど、逆に考えて欲しい。高校物理をやったからって、物理の研究者になれるだろうか?そんなことはない。

研究活動は、基礎科目の出来以上に、好奇心や忍耐力、コミュニケーション力など、もっと広い範囲での能力が求められる。この記事を読んでいる人は、高校は物理だったけれど、大学でわざわざ農学部に進学しようとしている位だから、それなりに農学の分野に強い興味関心があるのだろう。そのアツい気持ちがあれば、絶対にやっていけるはずだ。

そういうわけで、物理選択の受験生は、安心して農学部を受験してほしい。もちろん、合格後に友達に生物の教科書を貰って、ちょっと生物を勉強してみても良いと思う。あとは、「利己的な遺伝子」とかの生物関連の有名な本を読み漁っても、面白いかもしれない。

みなさんの大学生活が、最高のものになることを祈っている。

おわり

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