志茂田景樹先生 最新刊! EXIT兼近大樹さん推薦『9割は無駄。』先行公開決定!
『9割は無駄。』【もくじ】&【はじめに】の一部を先行公開します!
こんにちは、あさ出版にお越しいただきありがとうございます。
先日発表させていただきましたが、2月に直木賞作家・志茂田景樹先生の最新刊を発売することになりました👏。
今回は、発売に先駆け【目次】と【はじめに】の一部を、公開いたします!
ぜひ読んで、ご予約&ご購入下さると嬉しいです。
最新刊『9割は無駄。』は、志茂田景樹先生のTwitterより、反響の大きかったつぶやきとともに、書き下ろしのエッセイを収録しています。
また、志茂田先生を尊敬する人とおっしゃるひとり、お笑い芸人で昨年小説も執筆された、EXITの兼近大樹さんが推薦してくださっています!
ぜひ、いろいろな方にお手に取っていただけると嬉しいです。
【はじめに】
人生100年の時代に入った、という実感がかなり出てきたなあ。
みんなの周りでも、100歳前後の人は稀ではなくなったんじゃないか。
さて、人生の9割が無駄ならば、人生100年としたら、そのうち90年が無駄だってことになる。そんなに無駄を生きるのかよ、と口をとがらせる人もいるだろう。
ここで言う無駄って何だろう。
例えば、8時間睡眠をとる人もいる。7時間でいい人もいる。6時間、いや、5時間で充分だ、という人も結構いそうだ。僕は2017年春、77歳で関節リウマチを発症するまでは5時間睡眠だった。目覚ましも使わず、5時間でパッチリ目が覚めた。それで夜、就寝するまで眠くも何ともなく快適に仕事も遊びもできた。
発症してから少しずつ睡眠時間が延びて、気がついたら8時間睡眠になっていた。
関節リウマチは一種の全身病だし、回復力がガタンと落ちたんだな。
それはともかく、5時間睡眠が8時間睡眠になったから3時間を無駄にしている、などと考えたことはない。今の僕には8時間睡眠が必要だ、ということだけなのだから。
人それぞれ量こそ違っても、睡眠は無駄ではない。となると、無駄は起きている時間に生まれるということになる。
ぼんやりしている時間は無駄なのか。睡眠では癒やせない心身の疲れを癒やしている場合もあるんじゃないか。頭を休めているようで、本当は何かを模索しているのかもしれないし、アイデアが閃きやすいようにあえて頭を空っぽにしているのかもしれないだろ。だったら、無駄じゃない。
(中略)
好きな花を咲かせたいと思う人は、種を蒔いて芽が出りゃ芽が出たで、双葉が成長して茎が伸び葉を交互にいっぱいつければつけたで、蕾が膨らんでくれば膨らんできたで、それぞれの過程で丹精を込めるだろ。開花するまで長い道程があるが、どの行為1つとっても無駄でないことは初めからわかっている。
人間もそういうことなんだが、これが開花につながる、実を結ぶって確信が持てないし、その道程が長すぎて希望を失うんだと思う。
無駄をやっているんじゃないか、無為に年月を浪費しているんじゃないか、と。
それならばそれでいい。人生の9割は無駄なのだ、と割り切ればいいだろう。
あとの1割の中で結果が出る、と開き直れ。
無駄だと思っていることはけして無駄じゃない。人生の醍醐味はそこにあるということをしっかり胸に刻み込んでほしい。
さあ、本文を読んでくれ。
志茂田景樹
【目次】
※各章それぞれ一部のご紹介となります
第1章 1割の幸せを見つけろ
1回こっきりの人生だから、
攻めに出て正解だよ。
攻めて何を生み出すのか。
その理念を明らかにできないと、
いずれ立ち往生するぜ。
自分を不幸せに見るな。
1割の幸せを見つけろ。
その輝きが、9割の翳りを明るくする。
1つ、2つしかない長所を磨け。
短所はいくらあってもほっとけ。
磨かれた長所がすべての短所を呑み尽くす。
無理して頑張るなよ。
カッコよくないし体を壊すぜ。
頑張ってるやつに任せろ。甘えてもいいぜ。
ただし、頑張れるときには頑張れよ。
そして、頑張れないやつをかばってやれ。
第2章 希望がないときがあってもいい
幸せって厄介だ。
ガンガン仕事をして毎夜好きに遊びまくっても
幸せなんて感じなかった。虚しさは感じてもね。
今はベッドから車椅子に移った瞬間、ふっと安心する。
これが幸せか、って車椅子生活がスタートする。
厄介だな、こんなときに感じさせて、
と愚痴ろうと思っても、いないんだ、もう。
希望がないときがあってもいいんだよ。
常に同じ希望か、
その都度コロリと変えた希望かは知らないが、
希望を持っているだけでは何も変わらない。
そのことに気づき
希望に振り回されていただけの自分を捨て、
希望がない自分と真剣に向き合え。
そこから立ち上がった希望こそ
自分を託せる本物の希望になる。
人生では負けたと思い知ることが何度もある。
そのときは負けたでいいんだ。
負け惜しみをする必要もないし、
打ちひしがれることもない。
潔く引くことが、周りに一服の清涼剤を与えた
ような効果を及ぼす。
それは自分の立ち直りを円滑なものにするし、
周りはそれに期待し
背中を押そうという気になる。
第3章 人はお互い様で生きている
仕事付き合いは別にして、
楽しいときだけ会いたい人、
つらいときだけ会いたい人がいる。
きっと人はそのときの感情と波長が合う人を
求める傾向があるのだろう。
その意味で多様な人間関係は悪くないが、
楽しいときは楽しいなりに、
つらいときはつらいなりに
無理なく波長を合わせられる人を
友として大切にしたい。
2、3日経てば忘れてしまうぐらいの親切、
つまり、ささやかながら気持ちのこもった親切
はどんどんしたほうがいい。
されたほうは深く心に残す。
生死の岐路に立ったとき、
こういう親切な人がいるんだから
もう何日か生きて頑張ってみようと考え直して
立ち直りのきっかけを掴んだ人もいる。
親切は巡る。
第4章 心配するなよ、大丈夫だよ、それでいいんだよ
必要以上に萎縮しない。
しっかり目標を立ててみよう。
高いものではなく身の丈ほどの目標だ。
何年か経てば、
あんな状態のときでも
目標を達成することができた、
という人生を通しての自信になる。
何があっても自分を責めるなよ。
自分の心を傷めるなよ。
そんなことを習慣にしていると
すべてが後ろ向きになっちゃうんだよ。
どんなときも、いいからいいから気にすんな、でいいんだよ。
たいしたことじゃないもの。
責めることを習慣にしてしまうから
大ごとになってしまうんだよ。
引きずるな、と言っても人は感情を引きずる。
対極にある感情で抑えつけようとしても
心が2つの感情に分断される。
引きずられていいんだよ。
ただ、その力が弱まったと判断したときに、
強い意志の力で断つべきだ。
いつまでもグズグズ引きずられるのは
未練を甘えさせているだけに過ぎない。
今回公開するのは、ここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
さて、ここで改めて著者の志茂田景樹先生についてご紹介したいと思います。
【著者プロフィール】
志茂田景樹(しもだ・かげき)
1940年、静岡県生まれ。中央大学法学部卒業後、さまざまな職を経て作家を志す。1976年、『やっとこ探偵』(講談社)で小説現代新人賞を受賞。40歳のとき、『黄色い牙』(講談社)で第83回直木賞を受賞。ミステリー、歴史、エッセイなど多彩な作品を発表し続けている。活字離れに危機感を持ち、「よい子に読み聞かせ隊」を結成、自ら隊長となり幼稚園や保育園をはじめ、さまざまな箇所を訪問。絵本『キリンがくる日』(木島誠悟・絵、ポプラ社)で第19回日本絵本賞読者賞【山田養蜂場賞】受賞。2010年4月から「@kagekineko」のアカウントでtwitterを開始。読む者の心に響く名言や、質問者に的確なアドバイスを送る人生相談が話題を呼び、フォロワー数は41万人を突破している。
発売についてのnoteも合わせてどうぞ!↓
いよいよ、発売が迫ってまいりました。
ご予約もお待ちしております。
Rakuten ブックス.
https://books.rakuten.co.jp/rb/16997486/?l-id=search-c-item-text-01
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