
小芝居「KEJ48」(2019年11月4日開催イベント『とらんぽりんフェスティバルVol.2』で披露)
暗転
りん「なんでただアイドルを真面目にやってるだけなのにこんな目にあわなきゃいけないの」(泣き声で)
照明つく
AKB48「会いたかった」を踊る女性アイドル3人
「りん」「はじこ」「トッキー」
拍手音
りん「最後に私からお話があります。私、加藤りんは、KEJ48を卒業します。何をしても不問なこのグループに、もうここには私がアイドルをできる居場所はなくなってしまいました。
ファンの皆様には感謝しかありません、今までありがとうございました。」
とらみ「ちょっと待って!」
セーラー服姿の男性「とらみ」出てくる。
とらみ「私、高円寺とらみ もKEJ48を卒業します」
トッキー「とらみ!?」
はじこ「ちょっととらみちゃん!卒業発表はスタメンの時に!」
とらみ「聞いて!私は、LGBTアイドルとしてこのグループに入って
周りの皆…はじこも勿論優しくしてくれたけど『とらみ可愛い!写真撮ろ!ゆるキャラみたい!』って…私はただの、女の子が1人くらい持ってたいオカマの友達っていうアイテムとして扱われてたの」
はじこ「そんなことないよ!
とらみ本当に可愛いもん、ぬいぐるみにしたいもん!」
とらみ「はじこ!そ〜ゆ〜とこ!」
はじこシュンとする
とらみ「楽屋でも他の子達が好きなタイプとか、いつからそんな風になったの?とかずけずけ聞いてきて、こんなキャラだからしょうがないかって思ってる中で、かとりん(加藤りん)だけは『そんな事言いたくないよねぇ』って言ってくれたの。」
りん「だって、そんなの誰にだって言いたい話じゃないもん、って思ったから。」
とらみ「うん、かとりんは、LGBTとかそんなの気にせず、私をイチ人間として接してくれたの。だから私はかとりんについていくわ!」
りん「とらみ!」(抱き合う)
とらみ「アイドルだけが人生じゃない!
どんな場所でも輝けるわよ。どんな場所でも頑張ったら、絶対報われる!
世界は青空につながってるって私たちが証明しよ!」
りん「そうする、私…卒業してからやること決めてないんだ」
とらみ「私と、お店をやらない?」(ニヤリとしながら)
りん「お店…LGBTの…ってそんな店やらないか、とらみは!」
とらみ「うん、私がやりたいのは、私はLGBT側だけど、誰が来ても誰と来ても、そんな見た目とかセクシャルを意識せずにいろんな人と飲める店にしたいの」
りん「とっても素敵、手伝わせて!お店の名前は決めてる?」
とらみ「私とらみの名前をつけたいな、あ、りんの名前もつけよう!もう、わかってるわよね?」(客席を見る)
せーの「とらんぽりん!」

50歳のトッキーに無茶をさせましたね
脚本:服部敦
撮影:ガースー