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AI MusicVideo ガチャ量産時代へ

日本の音楽シーンにおけるデジタルの影響は、技術革新とインターネットの普及によって段階的に進化してきました。YMOの先駆的な試みから始まり、初音ミク現象、ネット発アーティストの台頭、覆面アーティストの多様化など、様々な形でデジタル技術が音楽表現に影響を与えてきました。

そして今


AIがガチャを回すようにMusicVideoを生成するようになりました。


これまでの変遷をまとめてみます。

1. YMOの先駆性 (1970年代末〜1980年代)

前述の通り、YMOはシンセサイザーやコンピューターなどのデジタル機器を駆使し、テクノポップという新しいジャンルを確立しました。彼らの革新的な音楽は、後のデジタル音楽シーンに大きな影響を与えました。

2. 打ち込みエアバンドの登場 (1980年代〜1990年代)

YMOの影響を受け、アマチュアミュージシャンを中心に、コンピューターを使った音楽制作、いわゆる「打ち込み」が普及しました。この流れの中で、楽器を演奏するふりをする「エアバンド」と打ち込みを組み合わせた、「打ち込みエアバンド」が登場しました。

  • 代表例: 電気グルーヴなど。彼らはコミカルなパフォーマンスとデジタルサウンドを融合させ、人気を博しました。

  • 意義: 打ち込みエアバンドは、音楽制作のハードルを下げ、アマチュアミュージシャンが手軽に音楽を発表できる環境を作りました。また、パフォーマンスの概念を拡張し、音楽と映像、パフォーマンスの融合を促進しました。

3. インターネットの普及と音楽配信の開始 (1990年代後半〜2000年代)

インターネットの普及により、音楽の流通形態に大きな変化が起こりました。MP3などのデジタル音楽ファイルの共有が始まり、インディーズミュージシャンを中心に、インターネットを通じて音楽を発信する動きが活発化しました。

  • 意義: インターネットは、ミュージシャンとリスナーの直接的な繋がりを生み出し、従来の音楽業界の構造に変化をもたらしました。

4. 初音ミク現象 (2007年〜)

前述の通り、初音ミクは音声合成技術とインターネット文化の融合により、新しい音楽ムーブメントを巻き起こしました。

5. ネット発アーティストの台頭 (2010年代〜)

初音ミク以降、インターネットを拠点に活動するアーティストが続々と登場しました。ボカロP出身のアーティストや、YouTubeなどの動画共有サイトで人気を集めたアーティストなどが、メジャーシーンでも活躍するようになりました。

  • 例: 米津玄師、YOASOBIなど。彼らはインターネットで培った表現力や発信力を武器に、幅広い層のリスナーを獲得しています。

6. 覆面アーティストの多様化 (2010年代〜現在)

顔出しをせずに活動する「覆面アーティスト」は、以前から存在していましたが、インターネットの普及により、その表現方法や活動形態が多様化しました。

  • 例: Ado、ずっと真夜中でいいのに。など。Adoは、匿名性を保ちながら、力強い歌声とインターネットを通じた発信で、若者を中心に絶大な人気を集めています。

  • 意義: 覆面アーティストは、外見やバックグラウンドにとらわれず、音楽そのもので評価される可能性を示しました。また、バーチャルキャラクターやアバターを使った活動など、新しい表現方法の可能性を広げています。

時系列まとめ

  • 1970年代末〜1980年代: YMOによるデジタル音楽の先駆。

  • 1980年代〜1990年代: 打ち込みエアバンドの登場。

  • 1990年代後半〜2000年代: インターネットの普及と音楽配信の開始。

  • 2007年〜: 初音ミク現象。

  • 2010年代〜: ネット発アーティストの台頭、覆面アーティストの多様化。

  • 2024年〜:生成AI MusicVideo ガチャ量産時代へ




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