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合成燃料 (e-fuel) の時代はやってくるのか
EUはドイツやイタリアの反対をうけ、「エンジン車の新車販売を2035年から禁止する」としていた方針を転換し、「合成燃料 (e-fuel)」の使用を条件に販売継続を認めることで合意した。
とはいえこれは、エンジンの新車が従来通り販売されることを意味しているわけではなく、EV車が主流になっていくことは間違いないだろう。あくまでわき道が用意されただけに過ぎないからだ。
ちょうど今でいう、デジタルカメラを楽しみつつ、たまにフィルムカメラを楽しむ、といった具合に。…自分はフィルムカメラ使わないけど(
さて、ここで気になるのは、その実質的な内容だ。なぜなら、合成燃料 (e-fuel) はまだ実用化していないからであるw。「将来使えるといいね~♪」という不確実な物に未来が託されただけだ。胸をなでおろすには時期尚早なのである。
識者は様々な憶測を立てている。いくつか見ていこう。
皆さん見ているeフューエルは幻のようなもの。今後植物由来の素材や、火力発電所由来の二酸化炭素が使えるようになるかといえば、今のところ難しいと思う。すでに欧州議会や欧州委員会はeフューエルの定義を「大気中から回収した二酸化炭素と水素で作ったもの」と決定した。
旧知の在欧ジャーナリストに尋ねたところ、こんなことを言っていた。
「e-Fuelを使うクルマというカテゴリーを新たに作り、e-Fuelでなければ走れないような燃料識別手段を持たせ、そういうクルマだけは売ってもいいというような、『但し書き』がいくつも付いたうえでのICE車容認を考えているらしい。とことん面倒くさくしてしまえば、だれも使いたがらないだろうとEU委は考えているはずだ」
懸念は、2050年に向けて、ガソリンスタンドが絶滅に向かいそうなことだった。ガソリンスタンドがゼロになると、給油は極めて困難になるが、合成燃料が登場すれば、多少は残るだろう。ファミコン専門店みたいに。
つまり、元気があれば100歳まで内燃エンジン車に乗れる(たぶん)! バンザーイ!
100歳になるまでに免許は返納せざるを得なくなると思うけどw、確かに肝心のガソリンスタンドが絶滅する危機に関しては考えていなかった。それが多少なりとも残るとなれば朗報である。
2050年までおよそあと30年。ギリギリ運転してるかなw。