やっとこさっとこデイサービス
現在88歳の母は、これまで病気知らずの医者嫌いで
“かかりつけ医”というものを持たなかった。
数年前から
・同じ話をくり返す
・物を盗られた、悪口を言っているなど被害的なことを言う
・調理の手順が途中でわからなくなる
といった症状があり、気になってはいたけれど
いたって健康なので病院へ行く理由もないままだった。
70歳まで仕事をし
退職後は、水泳・カラオケ・硬筆教室へ通ったり
頻繁に旅行やショッピングへ出かけるアクティブな母だったが
いつの間にか、それらを楽しむことが少なくなり
ここ数年は、日中ひとりで家に居る時間が増えていた。
市民センターでの催しへの参加を勧めてみても
デイサービスに通ってほしくて提案してみても
「あんな年寄りの集まりには行きたくない」と一蹴されていた。
でも、正月の一件でチャンス到来。
独りで居る淋しさを痛感した母に
デイサービスを“スポーツジムみたいな所”と説得し
「体験だけなら行ってもいい」と言わせることに成功。
そして、その“スポーツジム”体験の手続きとして
ものわすれ外来を受診する流れにもっていった。
数ある医療機関の中から、近所だし、たくさん認知症を診てきたと紹介されていたので、M医師のクリニックに決めた。
2019年1月中旬に初受診。
女性医師というのも選択理由のひとつだったが
対面したM医師に、期待した柔和な雰囲気はなく
耳が遠い母への検査(口頭での簡単な質問)では必然的に大きな声となり、小柄な母をさらに委縮させた。
後日、市の医療機関で脳画像検査を受けるよう指示され
2月中旬にMRI・SPECT撮影を行い
2月下旬に検査結果を聞きに行った。
アルツハイマー型認知症と診断され、治療薬を飲むように言われた。
私 「お薬はちょっと・・・ 胃も弱いし・・・」
医師「貼り薬もあるわよ」
私 「皮膚も弱いから、かぶれやすいし・・・」
医師「薬を使わないと、どんどん進行するよ」
もともとクスリ(特に西洋薬)に対して懐疑的な私は
薬を使わない治療を望んでいたのだが
患者側の意向を汲むこともなく、高圧的な物言いで
隣にいる母も不安そうになってきたので
その場は諦め、リバスタッチの処方箋を受け取り、クリニックを後にした。
医者なんて大概こんなもんでしょ
要介護認定の意見書もらうだけだから
認知症の薬物治療って、介護する側のためだと思う。
症状が悪化して大変になるのは、介護者のほうだから。
効くか効かないかは服用してみなきゃ分からないなんて
副作用のリスクを母に負わせるわけにはいかない!
今はまだ、非薬物療法のみでいいよね。
健康で楽しく過ごしてもらって
症状が進行して辛くなったら、そのときに考えればいいことだし。
3月上旬、要介護認定の1次判定で訪問調査があり
主治医の意見書が届けば間もなく結果が通知されるとのことだった。
しかし、4月になっても通知が届かない。
区の窓口に問い合わせると
主治医の意見書が出ていない、何度か催促しているが届かない
どうやらM医師は“常習犯”だったようで
これまでにも多くの“被害者”がでていたようだ。
クリニックに直接問い合わせてみると「まだ診察回数が少ないので書けない」というので、M医師を嫌う母を説得して4月下旬に再診。
意見書待ちで認定が受けられず困っている旨を訴えると、クリニック併設のデイケアは医療保険適応だから要介護認定なくても大丈夫とのたまう。
リバスタッチは使っていないし、デイケアに通うつもりもないと断り
連休明けに他の医者を探すつもりでいたら要介護1の被保険者証が届いた。
医者の選択ミスで時間と手間はかかったが、結果オーライということに。
ケアマネージャー選びは大成功で
とても親切・丁寧・迅速に対応してくださる方。
母の気が変わらないうちに少しでも早くデイサービス利用をスタートしたいという私の意向に沿い、暫定プランで4月下旬から通えるようにしてもらった。
なんだかんだあったが、2020年12月現在で1年半
母は週2回のデイサービスを楽しんでいる。