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夏休みの息子、料理を頑張る。
大学生の息子の夏休みの私の課題として、「献立を考えられるようになる」という目標を設定した。
冒頭からややこしくてすみませぬ。
息子に、料理だけでなく献立を考えられるようになって欲しかったのだ。
そう思うようになったきっかけは5月の連休までさかのぼる。
私は連休直前に、五十肩のリハビリ期間を短縮すべく、痛~い治療を受けた。
直後の3日ほどは痛み止めを服用するほど痛かったのだ。
3日を過ぎると痛みはだいぶよくなった。
しかし可動域が狭すぎて、洗濯物も干せない。
皿洗いをしても、流し台の洗いかごに食器を置くために腕を広げることが出来ない。
掃除なんてもってのほか。
もちろん買い物は持てないし、セルフレジも無理。
そこで私は連休中の家事をダンナと息子に丸投げした。
その結果、食事作りはダンナと息子がほぼ交代で担当することになった。
つまり息子も毎日のように昼食もしくは夕食を作ったのだ。
もともと麺類は作れる息子。
昼食は麺類をとっかえひっかえして無事クリア。
しかし夕食は「お手伝い」レベルの経験しかなく、何を作ればいいのか分からない。
そこで私が隣に立ってあれこれ指導することにした。
その時に思い知らされたのだ。
料理を単品で作れても、献立を考えられないと食事にはならないと。
しかし料理を教えたり、献立を教えたりするには、連休は短かった。
そこで続きの指導を夏休みに…となったのだ。
いざ夏休みになって、まず献立の基本とはなんだろう?ということを考えた。
ごはん。汁物。メイン。副菜。
だいたいこのような組み合わせになるだろう。
ごはんを炊くのは小学生のときに仕込み済み。
次は汁物だが、意外とやらせたことがない。
むしろメインのほうが、お手伝いとしてキラキラ感(?)があるので、小学生のときに少しやらせている。
副菜はちょこちょこと、しかしあくまで部分的に手伝わせてきたので、料理としては覚えていなそう。
という状況を踏まえて、まずは徹底的に味噌汁をやることにした。
我が家の汁物は、味噌汁や中華スープなどが日替わりになる。
しかしいろいろやっても覚えにくかろう。
まずは毎日、味噌汁を作ってもらった。
具材もあえて大した変化をつけずに2週間。
これだけやるとさすがに覚える。
そのうえ小松菜がチンゲン菜に変わっても同じだとか、しめじがエリンギに変わっても同じだとか、少しレパートリーが増えてくる。
もちろん汁物だけ作って終わりではない。
次は副菜。
茄子を炒めて砂糖醤油で味付けしたモノ。
ピーマンを細切りしてレンジでチンして鰹節と醤油であえたモノ。
きゅうりの塩もみにレモン汁と昆布で味付けしたモノ。
熟したトマトでドレッシングを作って、サニーレタスにのせたモノ。
どれも簡単に作れる。
最後はメイン。
我が家はいつも簡単なメインなので、指導もわりと楽。
冷凍の半調理品なら、袋を見ながら作ってごらん、と言う。
作り方を理解してから作る、ということに慣れれば、こわいものなしだ。
肉屋さんや魚屋さんで買ったモノは、我が家ではシンプルに焼くだけのことが多いので、難しいことはない。
あとは場数を踏むだけ。
ただ毎日、とっかえひっかえ違う料理を作り続けていると、「これは出来るようになった!」という感覚が持てないだろう。
意図的に同じようなメニューを頻回に登場させて、「この前やったからひとりで大丈夫!」という言葉を引き出す。
遠くからチラ見する必要はあるけど、衛生的に問題がなければ放っておく。
失敗は大事。
これに加えて、暑い午後によく冷やした梨をむいてもらうことにした。
私は丸のままクルクルむくのが好きだけど、最初は難易度が高い。
先に切り分けてから、1切れずつむいていくやり方を教える。
初めてにしてはキレイにむけていたから褒めたら「ちょっと悔しいんだよね。思ったよりうまく出来なかった」とのこと。
悔しいという気持ちがあるならしめたもの。
この夏の梨むき大臣に任命しよう。
夏中むいていれば上達するさ。
こんな感じでおよそ1ヶ月過ごしてきた。
学生の夏休みは9月まで続く。
残りの期間で今度こそ献立を考えるところまで指導したい。
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