セミの順応性が高くってェ…。
暑すぎる夏が当たり前のようになって10年以上が経った。
心身ともに暑さにやられて、へたばっていた私もさすがに順応出来てきた。
ところで順応出来てきたのは人間だけではない。
セミも暑さに順応出来てきたのではないか。
昨年まで、この暑さの中でセミは朝夕に激しく鳴いていた。
暑すぎる昼間はおとなしくしていたのだ。
木に止まっている者あり。
建物の北側の壁に止まっている者あり。
我が家のベランダでも万年日陰になっている部分に、よくセミが避暑にきていた。
朝夕には見かけない。
昼だけ来て、じっと暑さを耐え忍んでいる様子。
セミ嫌いの私は、以前なら「ギャー!」と叫んでいたろうが、ここ数年は避暑に来たセミとは共存している。
日中避暑に来たセミは動かないし鳴かない。
存在に気づかなければ、はいそれまでよ、なのである。
ところが今年はちょっと様子が違う。
やつらはうちのベランダに避暑に来なくなった。
そして真昼間にも関わらず、ミンミン鳴く者が現れたのだ。
これはもう、セミが世代交代を重ねて、暑さに耐えられる個体が発生しているということだろう。
まだ以前の夏ほどの賑わいではない。
しかしあと数年ののちには、以前の夏のように昼間はセミの大合唱になるのではないか。
セミ嫌いの私には辛いが、この暑さが続く限り、昼間はめったに外に出ないのだから、まぁいいか。
セミの順応性を目の当たりにできて、面白かった、よかった、と思っておくことにしよう。
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