アメリカ珍旅行記 英語を全く話せない男が一人旅でアメリカに行った話(12)
前回の記事
ウェットティッシュでゴキブリに汚された足を拭き目的の店へ向かった。
お目当てはニューバランスのショップだ。
折角アメリカに来たのでメイドインUSAのニューバランスを購入しようとショップに立ち寄った。
靴屋で働いていることもあり母はスニーカーが割と好きなのでお土産に1足購入していこうと考えていた。
到着してまずは自分の足のサイズを測定。
何を言っているのかよく分からないがとりあえずいくつかオススメの商品を見繕ってくれたようだ。
今まで履いていた靴はあまり目立たない地味な色ばかりだったので折角なので今回は明るめの紫色のようなよく分からない色を選んでみた。
母のお土産用の靴は控えめのグレーにした。
店員さんもとてもやさしい方で、目当ての物も買えたのでウキウキ気分で店を出た。
後日談だが、僕の買った靴をよく見るとメイドインベトナムだった。そして母のお土産で買った靴はサイズが0.5cm小さく履けなかった。
次の目的であるスペースシャトルのエンデバーの見学へ向かった。
新しい靴を履きウキウキで地下鉄の駅へ行ったがどの電車に乗ればいいかは分からない。
常に携帯していた地球の歩き方を出して周囲の人たちに聞き込んだ。
ようやく目的地に到着したのだが、正直スペースシャトルにそこまで興味のなかった私はひとまず旅の思い出として写真は撮り次の目的地へ向かった。
旅の一番の楽しみだったのがサンタモニカ周辺での買い物だ。
目当ての物があるわけではないがこの周辺を歩いているだけで少し自分がおしゃれになれた気がした。
父親と妹へのお土産を物色しているとおばさんから声を掛けられた。
どうやらこのおばさんは日本語が少し話せるらしく、カタコトながら僕にこう話しかけてきた。
日本の人たち、みんなあの店のエコバッグ買ってるよ
おにいちゃんもいくつか買っていきな
ん?
私には理解できなかった。なぜ海外に来てわざわざエコバッグなんか買うんだろうと。
ただの布切れ、日本でも売っていそうな普通のエコバッグのようだが日本人はこぞってこれを買っていくと言う。
このおばさん、僕をだまそうとしているな。
そう思ったが、値段を見てみると日本円にして数百円。
正直だまされたとしてもそこまで痛くない金額だ。
そこまでおばちゃんが進めるならと試しに5つ購入した。
父親にはその辺の店に売っていたSTUSSYの帽子を私とお揃いで購入した。
その後使用しているところは一度も見たことが無い。
そうこうしている内に辺りも暗くなってきたので、そろそろ豪華なディナーへ向かわなければならない。
一番大切な妹へのお土産。変な物を買っていって絶対に嫌われたくない。
一日中悩んだ結果、1500円の岩塩を購入した。
続く。