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本音と建前のマスク事情

COVID-19(少し前の言い方でいうと「新型コロナウイルス」)が、感染症法で5類の扱いになりましたね。
行きつけのカフェのパーテーションがなくなっていたり、お願い系の貼り紙がなくなっていたり、これを機に何かが変わった箇所は少なくないようです。このあたりのことはまた別で書くとして、今回はマスクの話です。


よくよく考えるとマスクについては、3月13日の「マスクは個人の自由」宣言をもって政府の介入はひと段落したように思います。もともと自由やろ、という皮肉な意見もあったけど実際あれのおかげで、マスク外して街を歩いていてもあまり周りの目が気にならなくなった感は結構あります。ただ、花粉症の民にとっては花粉真っ盛りの時期の宣言だったもんで、しばらく外せず、ほんと何の記念日だったんだろうかとはいまだに疑問。

もちろん5類への変更を待って、いよいよ外そうという人もいるだろうけど、既にゴールデンウィークには夏日の暑さも手伝って、渋谷原宿行ったときはマスクしている人の方が少ないかなってくらい。むしろ5月8日の東京はここ数日の中ではやや肌寒いせいか、マスクの景色が変わった感じはあまりありませんでした。外す人はとっくに外していて、つける人はやっぱりつけている、みたいな印象。あくまで私の見える範囲の話ですけども。


でもこのマスク。

私はプライベートじゃもうずっと外しているのだが、職場では「着用推奨」とのことで、いまだ外せておりません。なんてこったい。


国内でCOVID-19の感染症法の位置付けが5類となり、その3日前にはWHOも「緊急事態宣言」を終了。もうこれ以上の緩和はないだろうというところまでやってきました。
しかし私の職場の意見は割れております。

大きく分けて、もう「コロナ禍」は終わったのだからマスクは完全に自由化しよう派と、まだCOVID-19の感染力が落ちたわけではないのだから引き続きマスクは着用推奨(という名の職員は着用義務)でいこう派がいるわけです。
で、これはどちらにもどちらの言い分、正義があるので、埋まらない溝だと個人的には思っています。

溝は埋まらないのだが、いち公的相談機関、障害者施設として、立場は決めておかないといけません。
私の職場は慎重論者がやや優勢なので、「コロナが5類になったらマスクはとってもいいことにしましょう」とはなりませんでした。


関係者会議(福祉業界において、本人のことを、関係者一同で集まって話し合うこと。相談員のほか、家族や主治医、看護師、通所先の職員や職場の上司など、会議の目的により様々な立場の人が集まります)でも大事なことは、その場で誰かが意見を押し通してしまわないことだと思っています。たとえその意見のほうが理にかなっているとしても、納得していない人が多い中で強行するべきではない。
なので私も、「マスク着用お願いの根拠はもうないのでは」と心の中では思いつつ、職員の中に「原則まだつけてたほうがいいよねぇ」という声の大きいうちは従っておくつもりです。

職場を出たら速攻で外すけどな。



脱マスク警察になるつもりはなくて、みんなつけててもいいから私は外させてくれ、というのが本音なんですけど。
「ハイリスクな人が来る可能性もある福祉の立場」というのが厄介ですね。
でもリスクの話をすると、マスクをつけているからこそハイリスクなこともあるわけで、だから本当のアフターコロナの状態というのは、少なくとも最初のうちは多少面倒でも、接する人ごとに「マスクはどうしてほしいですか」と確認して、相手の希望に合わせるということになるかと思う。

ケースバイケースは福祉業界のお家芸だと思うんで、そんな感じではどうですかね。

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