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セックス(レス)と愛情
同居しているパートナーとは、キスは平均して週1回、性行為はたぶんもう5年くらいしていません。お互いアラサーです。
それでも私は幸せを感じています。
キスや性行為が少ないことを寂しく思っていた時期もあります。それで悩んで、ある女性にカウンセリングをお願いしたことがありました。そのとき彼女は教えてくれました、「挿入だけがセックスじゃないのよ」と。
「日本のカップルにはセックスレスが多いっていうけど、キスやハグ、手を繋ぐ等の行為も広義にはセックスなのよ」と。
同居しているパートナーとは、キスは平均して週1回、性行為はたぶんもう5年くらいしていません。
でも、毎晩身体がくっつく距離で一緒に寝て、ことあるごとにハグをして、頭を撫でてもらったり腕を絡ませたりしています。
そのうち気づけば私に、性交したいという欲望はなくなっていました。
かつて私は、性交って「付き合ったら自然とするもの」だと思っていました。それをすることが普通で当たり前のステップだと思っていました。
似たようなことが、結婚にもいえます。
かつて私は、付き合ってしばらくしたら、「結婚しよう」ってどちらかがプロポーズするものだと思っていました。
だから、いつまで経っても結婚の話が出ないことに、勝手に焦って不安になっていました。
だけど一緒に暮らし始めて、私にはすっかり、結婚しなきゃという焦燥感も結婚したいという欲望もなくなっていました。
そういう文化や制度に反対しているわけじゃないのです。そういうことを経て絆を深めていくカップルを素敵だと思うし、友人からそういう報告を聞くととても嬉しいです。
ただ、私たちふたりには必要なことではない、というそれだけのことなのです。
正直いうと周りと私たちが、違うとすら今は感じていません。愛し合える人と一緒にいる、という点で同じだから。それ以外のことは違って当たり前です。
カップルやファミリーの数だけそれぞれの形があるのです。比べても仕方がありません。
常識だと思っていたこと、普通だとされてきたことをとっぱらって、まっさらな心でパートナーとの生活を振り返ると、今の私には幸せしかないです。
この先のどんな選択も、それが私たちふたりのことであるならば、ふたりが納得いく形をふたりで決めていけばいいと思っています。