新疆でハマった果物「ハミウリ」 1987.8
新疆ウイグル自治区のオアシスの町・トルファンで初めてウイグル料理、先に麺料理「ラグマン」とシシカバブ「カワップ」について書いた。
もう一つ、1987年夏の滞在中に出合い、くせになった食べ物がハミウリだ。
メロンの上下がラグビーボールのように成長したような果物。直径はメロンと同じくらいで20センチほど、長さは40センチくらいある。
とても一人で食べきることができるサイズではない。ドミトリーで一緒になったバックパッカー3人で1つ買って、ナイフで細く切り分けて食べた。3人でもなかなか食べ切れないお大きさだった。
日本でポピュラーなマスクメロンに比べると、甘みは若干薄く、後味がさわやか。マスクメロンのネロっとした柔らかさに対して、シャキシャキとしていた歯ごたえっだった。
香辛料が効いたカワップを何本も食べた後に、ハミウリを食べると、口・胃腸に何ともやさしかった。西域の旅では、どうしても野菜不足になるので、意識的にハミウリをたくさん食べてるようにしていた。
ハミウリは、新疆ウイグル自治区の東端の町・哈密(ハミ)の原産。かつては中国皇帝への献上品だったらしい。一説によると、哈密王の献上品に対して康熙帝が付けた名前だといわれている。
このハミウリに惹かれて、この後、ウルムチからの帰り道、原産地のハミに出かけることになった。