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OSGBから3DTilesへ:効率的な三次元データ転送とレンダリングの実現

三次元地理情報システム(3D GIS)分野において、OSGB(OpenSceneGraph Binary)は一般的な三次元データフォーマットであり、建物のモデルや地形データの保存および表示に広く使用されています。しかし、Web GISや三次元都市可視化の急速な発展に伴い、Cesiumなどのプラットフォームが普及し、3DTilesが大規模な三次元シーンデータの効率的な転送とレンダリングに使用される標準的な三次元データフォーマットとなりました。そのため、OSGBファイルを3DTilesフォーマットに変換することが、多くの開発者のニーズとなっています。

1.OSGBと3DTilesの概要

1.1OSGBフォーマット

OSGBは、OpenSceneGraph(OSG)によってサポートされるバイナリファイルフォーマットで、複雑な三次元シーンやモデルを保存するのに適しています。OSGBファイルは通常、オフラインレンダリングに使用され、精度の高いシーン再現に適していますが、ネットワーク転送やクロスプラットフォームのサポートにおいては一定の制限があります。

1.23DTilesフォーマット

3DTilesは、Cesium社によって提案された標準化された三次元データフォーマットで、大規模な3Dシーンのネットワーク転送とリアルタイムレンダリングのために設計されています。3DTilesは、タイル化(Tiling)メカニズムと視域に基づく動的読み込みを使用して、パフォーマンスを大幅に向上させます。

2.GISBoxを使用してOSGBを3DTilesに変換する操作手順

2.1新しいタイル作成タスクの作成

GISBoxソフトウェアを開き、「スライス」セクションで、右上の「新規」ボタンをクリックして、新しいタイル作成タスクを作成します。

2.2傾斜写真ファイルの追加

ポップアップする「新規タイル作成タスク」ウィンドウで、タイルのタイプとして「傾斜モデル」を選択し、上部の「追加」ボタンをクリックして、ローカルのOSGBファイルを追加します。

2.3変換パラメータの設定とタイル作成の開始

OSGBファイルを追加した後、「基本パラメータ」セクションで、タイルの出力先フォルダーパスを設定します。「空間参照」や「ゼロ点座標」は、フォルダー内の「metadata.xml」ファイルに基づいて自動的に生成されます。傾斜三次元モデルのデータ量が多い場合、「トップレイヤーの再構築」機能を有効にすることができ、これにより読み込み性能が大幅に向上し、ブラウジング体験が改善されます。

「保存タイプ」では、デフォルトで「3DTiles1.1として保存」が有効になっています。有効にすると、OSGBフォルダ内のモデルファイルはglbフォーマットで出力されます。無効にすると、b3dmフォーマットで出力されます。

2.4サービスの配信と確認

タイル作成タスクの設定で「同時にサービスとして公開する」オプションが選択されている場合、タイル作成が完了すると自動的に対応するサービスが生成されます。左側の「配信」セクションをクリックし、最初のモデルサービスを選択すると、生成されたサービスが表示されます。「サービスアドレスをコピー」または「確認」ボタンをクリックして、ブラウザでプレビューできます。

3.まとめ

上述の手順を通じて、OSGBファイルを簡単に3DTilesフォーマットに変換し、大規模な三次元シーンの効率的な転送とレンダリングを実現できます。GISBoxは、開発者に便利なタイル作成および変換フローを提供する強力なツールであり、大規模な三次元データを扱う際に、パフォーマンスと読み込み速度を大幅に向上させることができます。3DTilesフォーマットがWeb GISや三次元都市可視化で広く使用される中、OSGBを3DTilesに変換することは、システムのパフォーマンス向上に貢献するだけでなく、よりスムーズなユーザー体験を提供することができます。建物のモデル、都市計画、地形分析など、さまざまな三次元地理情報システムのアプリケーションにおいて、この変換方法を習得することは、積極的な進展を促進するでしょう。

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