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おいしさエンパワメント
最近、仲良しのヘルパーさんと夜勤のたびにお菓子やおかずを交換するのにハマっている。
わたしからはスコーンやクッキー、牡蠣のオイル漬け、お歳暮でいただいたハム、塩辛くなってしまったキムチ…
彼女からは手作りの春巻き(あとは揚げるだけ状態)、唐揚げ、しらすピーマン、りんご、アップルパイ、チョコパイ…
人んちのごはんはおいしい
これ、世の中の真理だと思うの。
彼女の作るもの、どれもとてもおいしいのだが、最近わたしがアップルパイばかりリクエストしてるのでそれが3回続いている。
最初いただいたとき、おいしいのにサイズが小さすぎて(失礼)全然足りません!と文句を言ってしまうほどだった(極めて失礼)
以後、倍のサイズで作ってきてくれるところが、うれしいしおいしい。
彼女も主婦なので多忙。パイ生地から作るなんてことはなくて、パイシートは冷凍のもの、りんごフィリングはシナモンなどのスパイスがまったく入っていないシンプルなもの。でも、これがいいのよ。りんごと砂糖の甘さと純潔さ。
お互い食いしん坊のせいかジャンルは多岐に渡るのだが、ルールがあるとしたら
無理はしない(持ってこない日もある)
でも、忙しそうな夜勤のときはマスト
ちゃんと相手の好みをリサーチする
あたり。
わたしの場合は、カレーやまぐろが苦手なこと
彼女の場合は、シナモンや八角、紹興酒など本格的な焼豚に使われているようなものが苦手なこと
互いのもつコミュニケーションスキルをフルで駆使して、ヒアリングしあっている。
持ってくるタイミングは、前日の勤務状況や院内のベッドコントロール、予定入院の患者情報を見越して
明日はおやつがいる日だね…
と、アイコンタクトをとったり、なんとなくそういう予感を感じて持参してたり。
一方しか持ってこない日もあるし、両方とも持ってこない日もある。
でも、それでいいのだ。
できるときに
できることを
できるほうがやる。
元気にはたらくために
楽しく仕事するために
わたしたちは、わたしたちのやり方で労いあってる。
先日、珍しく彼女が愚痴をこぼしはじめたので傾聴した。
うんうんと話を聞いてる中で
わたしたち、こんな状況下でほんとよくやってるよ
わたしたちは、がんばってる
すごくがんばってる
と伝えたら、涙を流していた。
普段、魔女の宅急便に出てくるおソノさんみたいな人なのに。
いや…だからこそ、がんばってることが当たり前になりすぎて、しんどかったのかもしれない。上限のないがんばりに、疲弊していたのかもしれない。
ガソリンなしでエンジンをまわせと言われても、無理な話だもの。
こういうときこそ、お互いのがんばりをしっかり認め合う機会が必要なんだと思う。
わたしたちは、がんばっている
わたしたちは、がんばっている
普段のことは、不断のがんばりによって成り立っているのだ。
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