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助けること、助けられること

看護師なって14年が経った。

一応、人を助けることのプロなんだろうけれども、わたしは「助けること」がいまだによくわからない。働いていても、患者を助けている感覚があんまりない。相手の苦手なことやできないことを、そこそこ元気なわたしがカバーしている、くらいの感覚でいる。

高齢社会の昨今、助けても助けても亡くなってしまうケースが多い。費用対効果や生産性という視点で語れば、最も採算の合わない仕事だと思う。

ただ、介護を含むケアの需要は今後どんどん増えていく。ベビーブームで生まれた人たちがそろそろ75歳を通過するからだ。今でさえ、ケアの供給は足りていないのに、これから増え続けるなんて目眩がしてしまう。

けれども、きっとテクノロジーやAI、財源の再分配でどうにか凌いでいくんだろう。夜の病棟巡視をPepperくんがやる日も近いかもしれない。

さて、やっと本題。

臨床にいると、助けられるのがうまい患者というのがいる。これはなにも、医師や看護師に媚びるとかへつらうというわけではない。

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