ソロモンの指輪 〜動物行動学入門〜
こんにちは!Asamal(あさまる)です^ ^
今回は第3弾ということで
#ソロモンの指輪 をレビューしていきます!
僕が本書を知ったきっかけは、
第2段で紹介した#生き物と向き合う仕事 の著者#田向健一 院長の
おすすめ本として紹介されていました。
本書の著者#コンラート・ローレンツ 氏は
動物業界に関わる人なら一度はその名を見たり聞いたりしていることでしょう。
ローレンツ氏は「刷り込み」理論を提唱し、
#動物行動学 を打ち立てた功績で#ノーベル賞 を受賞しています。
動物たちを“愛すべき友“と呼び、
その生態を描く『永遠の名作』です。
本書は200ページを超える
とても読み応えのある内容から、
僕が印象に残った3つのセンテンスを紹介していきます。
1)動物たちへの忿懣
2)なにを飼ったらいいか!
3)忠誠は空想ならず
1)動物たちへの忿懣
『忿懣』(ふんまん)とは、「発散させ切れず心にまだかまる怒り」のことです。
ローレンツ氏は、本来動物種が持っている知能や行動パターンを正しく知るためには
「自由な状態で飼うこと」を身の上にしてきました。
檻の中では動物も心理的にも落ち込んだ状態にあるため、
“本当の姿“ではないと本書では言い切っています。
しかし、「自由な状態で飼う」ということは相当な損害や忿懣を伴うことを
覚悟しなければならない。
ローレンツ氏には長い年月の間、一緒に研究を支えてくれた奥さんが居て、
「家族の理解なくしてこの研究はなされなかった。」と述べています。
僕自身も7匹ほど動物を飼っているが、ローレンツ氏のレベルで
自由に動物を飼育できるか?と聞かれると言葉が見つからない。
同じ動物を愛する者として尊敬しかないです。。
2)なにを飼ったらいいか!
ここの章では、「なにかペットを飼いたいな〜」と考えている人に向けて、
動物に『なにを求めるか』を問うています。
それと同時に、「飼ってはならない動物」を
大きく分けて2グループを提示して説明しています。
1つ目は“君“と一緒ではやってゆけない動物
2つ目はその動物と一緒では“君“がやってゆけない動物
しかし、この2つの条件をクリアしている動物はおおよそ“つまらない動物“
(キンギョ、カメ、カナリア、テンジクネズミなど)とはっきり言っている。
僕自身、この“つまらない動物“というワードを読んだ時はとても驚きました。
次いでローレンツ氏は続けています。
「それを踏まえ、どんな動物を買うべきかはいくつかの要素によって決まり、
“動物になにを望み、なにを期待し、育てるのに“どれくらいの骨折りをしても良いと
思っているか“…。」
これらを考えた上で家族に迎え入れることが大事だと力説しており、
ほんとそれ!っと膝を打ちながら納得していた自分がいました。
#終生飼養 が求められている中で、一部で起ってる『遺棄』や『虐待』に
及ぶ過程にはこういった『覚悟』が欠落しているのだと改めて感じました。
3)忠誠は空想ならず
時代は旧石器時代に遡り、人間とイヌがどのようにして巡り逢ったのかを
ここで綴っています。
石器時代の狩人たちは、昔からのしきたりとして
イヌには手を触れなかったそうです。
イヌたちも狩人を囲むようにして#コロニー (群、集団)を形成し、
人間の食べかすをあさりにくる。
当時、巨大な猛獣はまだまだ恐るべき敵であったため、
猛獣たちの接近をいち早く知らせてくれるイヌたちは
狩人たちにとってもありがたい存在だったようです。
いわゆるwin-winの関係が自然と出来上がり、
長い年月を経て今のカタチに収まっているのだから
とても感慨深いものがありますね。
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以上が内容の一部紹介でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今では当たり前に飼われているペットですが、
その歴史を辿ると、また違った視点で動物を観察することができるでしょう。
Asamalでした^ ^
またねっ!