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小走りの師走。こんなときこそ "Less is more"

師匠も走る12月。
街中がキラキラそわそわと高揚し、「今年ももう終わりだなんて。本当に早いですね!!良いお年を」と声をかけあう感じ、毎年お決まりですが嫌いではありません。

それにしても、時の流れはどんどん加速している気がします。時間のスピードは一定だとは限らない?どうなのでしょうか。

おかげさまで、今年は公私にわたっていくつかのプロジェクトが同時進行していて、私も小走りしています。

思えば、弁護士になってから身につけた能力として、<早く歩く、早く食べる、早く喋る>というのがあります。

新人の頃、先輩とお昼を食べていたときのこと。ずっとおしゃべりしているはずの先輩が、気づけばあっという間に定食をたいらげていて、口はひとつなのに一体いつの間に食べていたのだろう?!と驚いたことがありました。(私は半分も食べ終えていなかったのに)

移動が多い仕事で、パソコンや記録資料をたくさん持って川崎から横浜、東京と1日何往復もするのが日常茶飯事。「○分の電車に乗るぞ」と事務所をギリギリに飛び出すわけですが、みんな歩くのが早くてぼんやりしていると置いてかれる。ついていくのに必死に早歩きです。

そんな環境で働くうちに、早く、早く、早くというが当たり前になってきて、気づけば何でも早くできるように。

移動するときにはいつも早歩きになっていました。時間に遅れそうで急いでいるとか、早く帰りたいとか、そういう理由がないときでさえも。
いつしか、ゆっくり歩くことを忘れてしまった。

そう、<ゆっくり>することを。

それを思い出させてくれたのが "Less is more" という体感ワークでした。

Art of Feminine Presenceという女性向けのワーク (意識と身体の使い方で自分らしい存在感を表わしていく44つのプラクティスからなるメソッド)を続けているのですが、その中のひとつです。

もっと早く、もっとたくさん、もっともっと必要・・・と無意識に思い込んでいる私たちですが、"more"ではなく"less" を意識してみると、実はより多くの豊かさを味わえるのだということを体感できます。
だから、"Less is more"

とある動作のスピードを3種類比べてみるだけのとてもシンプルで簡単なワークなのですが、初めてやってみたときあまりの違いに驚いたものです。

歩いたり、食べたり、しゃべったり。そのスピードを半分にしてみるだけで、感じる世界が変わるかもしれません。

うわー、忙しい!!と焦ったときに思い出す魔法の言葉、"Less is More"

ゆっくり←→はやい

ボリュームのつまみを上げ下げするように、いまの自分にとって心地よいスピードを選べるのが本来のはず。ずいぶん長い間、最大音量でずっと音を鳴らしっぱなしていることすら忘れてしまうほど、自分で自分の状態に無自覚になっていたなぁと思います。

気づいて、調整する。

それができると、とても生きやすいです。女性はとくに、身体本来のリズムが自分が思っているよりも、<ゆっくり>なのかも。ゆっくりは豊か。

自分の意識ひとつで豊かさを生み出せるのだという実感があると、せわしない時期でも、自分を失わずにいられます。

そういえば、こちらの記事でも書いていた。森の中でも<ゆっくり>が大切なキーワードなのでした。

相変わらずしゃべるのも食べるのも早い私ですが、
<ゆっくり>のよさを知って、またひとつ自由になりましたとさ。

(了)

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