【通りすがりのあなた】(読書感想文)
心の底から興味が持てて
その人のこれから先のことも、できればずっと近くで見ていたいと願う相手って、一生涯で知り合う人のうち、何人いるのだろう。
向かい合って喋っているときに、自分が細胞レベルで歓喜するような相手って
一体、何人いるのだろう。
毎日たくさんの人に囲まれて過ごしていても、それほど多くはない。
ほとんどいない。
飲み会の席で、もしもわたしの目が死んでいたならば
「わたしが喋りたいのはこの人じゃない・・・」
と、絶望しているときです。
そんな滅多に出会えない希少価値のある相手なのに
行き違いがあったり、タイミングが合わなかったり
はあちゅうさんの言うような
「既存の関係性に当てはまらない(当てはめられない)」
ことが理由で
通じ合えた(気がした)人と疎遠になってしまうのが、哀しい。
旅をしていなくても、新しく人と出会ったり別れたりすることの多い人生は
旅人のようだと、気付かせてくれる短編集。
どれも好きだけど「世界一周鬼ごっこ」がいちばん好き。
追われる側になりたい。
「通りすがりのあなた はあちゅう著」
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