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肩当てについて

皆様は、肩当ては必ず必要なものではないということをご存知ですか?
初心者バイオリンセットにも必ず付いているものなので、付けるものと思っている方も多いと思いますが、実は装着するかどうかはご自身で決めて良いものなのです。

この記事では、肩当ての本来の目的、メリットとデメリットについて解説させていただきたいと思います。

肩当ての歴史

そもそも、肩当てはいつ生まれたのでしょうか。バイオリンが作られた当時から一緒にあったものだと思いますか?
実は肩当てが作られたのはバイオリンの生まれたずっと後で、19世紀初頭という説や、20世紀初頭という説があります。
女性や子供のために考えられたという説もあり、また私の先生は、首が長い・なで肩など、楽器がうまく持てない人のために作られたと話していました。 
つまり、肩当てはあとから補助として作られたもので、バイオリン演奏に必要なものだったというわけではありません。
華やかな技巧が生まれてくるにあたって、安定して楽器を持つために必要と考えられたという説もあります。一理ありますが、あの超絶技巧で有名なパガニーニが使用していなかったことから、必ず必要とは言えなさそうですね。

メリット・デメリット

ここからは、私が考える肩当てを使用することのメリット・デメリットについて述べていきます。

まず、メリットとしては、楽器を持つことがとても楽になることです。
楽器を安定して持つということは1つの技術であり、とても難しいことで、左手や右手にも影響を及ぼします。その点、肩当てを使用すると楽器を持つことがとにかく安定しますので、左手がとても自由に使えるように感じる方もいると思います。
また、肩当てなしだと楽器を持っているだけで疲れてしまいますが、肩当てを使用すると楽になります。オーケストラなどで演奏することが多い方は、長時間の合わせに対応しても肩こりが少なくなると思いますので、肩当ての使用がおすすめだと思います。

デメリットとして、音の響きが悪くなる可能性があります。
ゴム素材で肩当てを楽器に装着すること、そして本来鎖骨あたりに乗るはずの楽器が宙に浮いてしまうことが原因と考えられます。
深い響きを出すには、鎖骨から響いていくような感覚が必要かなと個人的には思っています。
また、さまざまな姿勢で音を出すことにより音色を変えることも、肩当てをしていると妨げられます。

まとめ

肩当てについては、メリットも多く、使用している方がとても多いですが、私個人の見解としては、肩当て無しがおすすめです。
最初は痛く感じたり難しく感じるかと思いますが、やはりより声に近い温かい音を出すことが出来ると思います。
もちろん、人により身体の形も様々なので、ついている先生のアドバイスに従って検討してみてください。
どちらも正解なので、選べるものなんだなということを知っていただけたら嬉しいです。

バイオリンかお好きな皆様に少しでもお役に立てると嬉しいです♪
最後までお読みくださりありがとうございました。


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