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ノルウェー・オスロで電気自動車が課税対象に 来年から隣県からの出稼ぎ通行料1日413円?
「電気自動車(EV)は、いずれ課税対象になるんでしょ」。
ノルウェーで、ずっと、ささやかれていたこと。
(冒頭写真:オスロから車で2時間ほど離れた小さな町で。スーパーマーケットの駐車場にあった、充電スタンド。「こんなところにもあるんだね」と、ノルウェー人の友人たちと驚いた)
ノルウェーの電気自動車連盟によると、2017年での個人の私用目的のための一般車両数は、270万台(ノルウェーの人口は520万人)。そのうち、
●ガソリン車 41,94%
●ディーゼル車 47,63%
●EV 5,11%
●プラグインハイブリッド車 2,48%
●ハイブリッド車 2,84%
一番人気があるEVのトップスリーは、日産リーフ、フォルクスワーゲン e-Golf、テスラ・モデルSだ。
2017年における新車販売台数のシェアは、
●ガソリン車 24,72%
●ディーゼル車 23,09%
●EV 20,83%
●プラグインハイブリッド車 18,44%
●ハイブリッド車 12,93%
ノルウェーでは、EVとハイブリッド車のシェアが、大きく伸びていることがわかる。
一方で、筆者が現地の人と話していると、よく聞く言葉がある。
「どうせ、EVもいずれ課税対象でしょ」
「今は優遇対象。でも、そういって国民にEVを買わせてきた結果、政府のお財布に流れてくるお金が減った。政府にお金が入るように、後からEVも課税対象になるんだろ。やってらんない」
「でも、僕は、いずれにせよ、車の運転手がお金を払わなきゃいけないことには賛成だ」
などなど。
甘い優遇政策でEVのシェアを一気に増やして、いずれ、どの車も課税対象に。何年も前から、住民がぼそぼそと、つぶやいていることだ。
その噂が、じわりじわりと実現されようとしている。
Photo&Text: Asaki Abumi
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