第15回『民度とは』
8/1 (火)
暑い。
いうまでもなく皆さんも感じているだろうが、暑い。
ここ連日の愛知の名古屋は40℃近くを示している。尋常じゃない暑さだ。
気象庁の人は「観測史上100年で一番暑い7月だった」という。プリプリの代表曲みたいなことを言うのである。きょんちゃんもびっくりな暑い夏なのだ。わかる人だけでいい。
そしてこの散歩のつづきも早15回を迎えたのだが、前回の末尾にてあさい妹が膝を骨折するという衝撃的な報告!
膝を骨折する日常とは??
という疑問を感じるが、
大丈夫なのだろうか、、、、
非常に活発なあさい妹なので理解できないでもないが、、、、気をつけてこの夏をお過ごしください。お中元のアイスクリームありがとう。
さて、本当に暑い暑いと言いながらクーラー27℃の部屋に篭っているのだが、毎日そんなことばかりしているわけにもいかず、三重へ行ったりして再び民泊の準備などしている。
僕がいる三重の志摩は名古屋より5℃近く涼しく、浜風が心地よい。陽射しは暑い。毎週、遠方から知り合いが来てくれて海で泳いだり浜辺を散歩したりと活発に動いている。今年は日焼けして黒いアサイだ。
こんな好環境なのでいよいよサーフィンをやるべきかとも思っておるのだが柄でもないし海は怖い。できれば海見ているだけでいい。欲を言えば釣糸を垂らしておいて魚が釣れたらラッキーといきたい。
しかし世間は夏休みらしくどこに行っても「人・人・人」の民族大移動大混雑だ。
今年は海外からの旅行者も大幅に増え、コロナ禍により一時は絶滅したと思われた「一族大買物大移動大咆哮往々故肥満子供含集団」な中華系の方達が再び日本へ上陸してきたようで、コロナ前にも増して各地で遭遇する。
彼らは大勢であればあるほど賑やかだ。
おそらく「我民族最優位金持繁栄一族高級品共薬剤松本清爆買高層建物最上階此処我独占万歳万歳紙屑塵周辺即捨」な集団心理というやつなのだろうか。
あのやかましさは今に始まったものではなく長い「歴史」の過程においてか、おそらく近代の高度経済成長で培った傲慢さが「品格」「デリカシー」というものを失わせたのかとも思う。
もちろん皆が皆そうではないだろうが、国や環境で人はこうも違うものか?と思ってしまう。これは決して人種差別的な意見ではなく「民度」の問題であると思われる。
「民度」という言葉自体が「差別的である!」と非難する方々もいるだろうが構わない。いろんな国を旅してきたが、僕はなぜここまで国や環境が人の「品格」「デリカシー」を左右するのが不思議でならない。
「なぜいきなりこんな話を始めたのかアサイよ!」と訝しげに思う輩もいらっしゃるだろう。ちょいと各国の「民度」について思うことがあった。
そこで今回はこの「民度」について書きたい。
「民度」とは、ある地域に住む人の生活水準や文化水準の程度のことなのだが、こと「品格」「デリカシー」というものになぜここまでの差が生まれてくるのであろうかと疑問だ。
今までアサイは『うるさくやかましいのは中華系の人たちで、日本人には「民度」があり「品格」「おもいやり」「助け合い」の心があり、、、、、』と思っていたが、それはもう幻想であると知らされたことがあった。
前出の中華人民大移動集団を軽く超える日本人一家に遭遇したのだ。
名古屋の大須という下町にあるタイ料理の店でのこと。
辛さ甲殻類克服強化月間のアサイはマンゴースムージー片手にパッタイ並びにトムヤムクンと格闘していた。
1人の男が入店。
店内キョロキョロ。
続いて賑やかな女性3名が入店。
店内はランチタイム過ぎでそれほど混んではいなかったが、嫌な予感は的中。僕のテーブル横ソファ席に着席。
話から察するに4名の構成は、
・お腹の大きい奥さんと旦那さん若夫婦。
・その奥さんのお母さんとお姉さん。
そうか、店内キョロキョロしていた旦那さんはお腹の大きい奥さんのため座り心地の良いソファ席を探していたのだ。良い旦那である。
どうやら名古屋に住む若夫婦の産中の見舞いに来たのであろう。聞き耳を立てていたわけではないが、その母と姉の話し声が大きいので情報はイヤでも入ってくる。
その声量、独特のアクセント全てが見事に「品格」「デリカシー」のかけらもない。
関西弁とも名古屋弁とも違う、、、
わかりやすく言えば某名古屋の某河村市長のネチネチネバネバ名古屋弁とエセ関西弁が混ざったような非常に不快な話し方。わかるかな?
その独特ネチネチネバネバエセ名古屋関西弁で母と姉がまぁよく喋る。喋るというより大声で捲し立てる。4人での会話になっておらずかわいそうにお腹の大きな妹はソファに寄りかかりその咆哮を耐え、旦那さんは相槌を打つしかない。
メニューの選定、タイ料理について、若夫婦の生活に意見し、とにかく母姉の二人が息つく間もなく連弾の大声で捲し立てる。料理が届いても食べながらとにかく捲し立てる。
「食べ物がお口の中にある時は喋らない」と教育されなかったのだろうか、、、、
おそらくあの母姉は家の中でも外でも食事中でも、大声で捲し立てるのが普通なのであろう。
しかもその姉の香水が下品でやたらとキツい。
勘弁してくれ涙
僕は妻と顔を見合わせながら苦笑しつつごはんも終盤だったので、逃げるように店を出たのだがあれは酷かった。もう少し長い時間、隣に居合わせたら注意し喧嘩になったであろう。
他のお客さんも店員さんですらも呆気に取られて何も言えないというか、そこに居合わせた人皆が「キョトン」とするほどの大声と品のなさだった。
あんな人いるんだなぁと勉強になったと共に「日本もとうとう民度というものが低くなってきたなぁ」と感じさせる出来事だった。
と、こんな話を続けても不快で暑苦しくなるばかりなので、「民度」ついでにフランスはニースに行った話を。
10年ほど前、フランスのニースが思い出深い。
オフシーズンの観光地ながら様々な国の人で街は賑やか、天候も過ごしやすく建造物や街並みがとても素敵だった。
ニースは言わずもがな、地中海有数の観光地である。素晴らしく綺麗な街並みはゆったりとそしてヨーロッパの格式をちゃんと「なめんなよ!」感を出しつつ穏やかな気候と人柄が印象的だった。街や人に「品格」があり「民度」の高さを感じた。
市街地から数ブロック下ると一面紺碧の地中海。港町らしく街と海辺が賑わっており、飲食店や宿泊施設が多く観光客もオフシーズンながら多かった。
ニースのビーチは昼間はバケーションする旅行者に人気だが、一旦日が暮れて夜になると、地元の釣り人がのそのそとやって来てはでかい竿で擬似餌をぶん投げて「バラクーダ」と言うカマス科の鋭い歯を持ったデカ魚を狙うのである。
よりデカいのを狙って大きさを競うように若者たちが「エイや!」っと竿をぶんぶんと振りまくっていた。
その横で僕は短い竿に細い糸、ジグヘッドにワームと言うゴムの擬似餌をつけてデカいアジを狙っていたのだが、彼らから言わせると
「なぜバラクーダを狙わない?アジなんか雑魚だろ?その竿とリール大丈夫そ?」と。
「バラクーダはいらない。僕は日本からアジを釣りに来たんだ。」と言ったら随分不思議な顔をされた。
わざわざ極東から釣竿を持ってリゾートのニースまでアジを釣りに来る変わり者はそうはいない。しかも毎晩アジばかり釣りまくるのだ。まぁ彼らも不思議に思うだろう。
この様子を以前ブログにし、それを見た方がニースでアジを釣りに行ったらしく、全く釣れなくて「ニースにアジなんかいねーじゃねーか!浅井ってやつの嘘つき!」と書かれたので丁寧に釣り場と釣り方とコツを伝授しておいたw
ニースのビーチ沿線には高級ホテルやお店が並び、暗くなると煌々とあかりを灯す。
すっかり太陽が沈むと浜辺から波打ち際およそ100m程まであかりがうっすらと届く。
そこにプランクトンや小エビなどの餌を求めて小魚が接岸し、その小魚を追ってバラクーダなどの肉食魚が浅瀬に入ってくる。潮の満ち引きもあるのが一瞬の彼らの「ごはんタイム」を逃さないのが釣りのコツである。
偉そうに言っているが、それさえわかれば擬似餌を投げればアホでも釣れるのだ。
ニースでは主に昼は観光し、夜になると海でアジ釣りばかりをしていたのだが、そこで会った現地の釣り人も皆優しく、そしてフレンドリーだった。
釣具屋へ行き、日本からアジを釣りに来たと言ったらたいそう珍しがられて船にも乗せてもらって一緒に釣りをした。
一番印象深いのが、毎日釣り場で会った「ジバリィ」と言うおじいさん。
話ではチュニジアからの移民で、老後はこの浜で毎日黒鯛を釣っているのだと。何本も長い竿をセットし、昼過ぎから夕方すぎまで毎日黒鯛を釣っていた。
「日本は好きだ。釣具が素晴らしい。がまかつの釣り針がサイコーだ。」とよく言っていたなぁ。物静かだが優しい人だった。
道を尋ねたお爺さんに「何人だ?」日本から来たと言ったらコーヒーをご馳走になったり、とまぁ良い出会いが多かった。
ある店に入ってお茶をしていたら、皆が音楽と共に踊りだし、手を引かれるまま一緒に踊ったりした。アサイもたまには踊るのだ。
宿はAirb&bで取ったのだがそこのオーナーさんも素敵だったなぁ。
ニースは海が近く日本の瀬戸内に気候が似ていて、「タイ、アジ、サバ、タチウオ」等の日本でもお馴染みの魚が市場でも多く見られた。
そして現地の人たちはグリルしてそれらを日常的によく食べると言っていた。
魚貝など日本の食文化と似ており、味も日本人の舌に非常に合う。おいしいものたくさん。
働く人は朝9時から働き12時から15時ごろまでカフェでロゼワインを飲んでゆっくり昼食。再び仕事に戻り、17時には家に帰り家族とのんびり過ごすらしい。いいなぁ。のんびりとして「民度」が高く「品格」を感じましたなニースは。
夜21時すぎに開いている飲み屋は大体がパブであり、日本みたいに夜遅くまで外では飲まない。
夜半過ぎまでヘベレケになるまで酒を飲み、電車で無防備に居眠りしてしまう酔っ払いがいるのは世界的に見ても日本だけらしい。
それも安全と平和ボケした日本ならではだろう。再び「民度」について考えてしまう。
僕が行った2014年の2年後、僕が釣りをしていたニースの海沿いで無差別テロ事件があった。もう10年ニースに行ってないが、あの時の人たちは元気だろうか。
8月3日(水) アサイタケオ
最近、読むものが多すぎる。ハイボールに夜はお菓子を控えたい。現在68kg