爆速で大量の仕事をこなす方法


鍛えられまくったバーテンダー時代

前回の放送「SNSとの付き合い方」では、
私のSNSの考え方を述べましたが、
それに関連して今回は時間捻出についてお話したいと思います。

時間捻出というのは、私の中でも大きなテーマです。

私は「物事を爆速でこなしていく心がけ」というモットーが
20代後半に仕込まれたからこそ、
短時間に集中して色々なことをこなしていると感じるので、
今回はこのエッセンスを皆様にもおすそ分けしたいなと思います。

今日の合言葉は『1ウェイ、2ウェイ、3ジョブ』です。

私は20代後半の頃に、バーテンダーを3年弱していました。

私が所属した店舗はかなりの大箱でして、
下手したら1日1600人ぐらいのお客さんが訪れる。

ちょっとしたテーマパークですよね。

よく、「ディズニーランドでバイトができたらどこでだって働ける」
と言うじゃないですか。

それの飲食店バージョンに値するのが、
私がアルバイトをしていた飲食店グループでした。

ここで働けたら、日本中どこでだって通用する、
そう言われるぐらい厳しかったんです。

交通費が1日上限150円なんですよ。
つまり往復300円までしか支給されない。

だから、それを超える距離に住んでいると、それ以上は自腹。

かつ、大体3日でやめるんですよ。

3日以上続けば、それこそ長く続くというね。

アルバイトなので、もちろん大学生から20代、30代といましたが、
根性者しか残れないという、厳しかったですし志が高かったですね。

何を志していたかというと、お客様へのホスピタリティです。

そのホスピタリティを極めたいという若者が集まっていました。

常に自分がイケているサービスをできているか、
それを1人ひとりが追求していましたし、
チームでも今日どれだけお客さんを感動させられたか、
お客さんに対して感動を与えたか
とか、
そういったことを追求していました。

だから、お水ください!と言われたらマジで怒られます。

かといって、最初からお水ありきで出すのはダサいサービスなんです。

基本的には、お酒やドリンクメニューが別にあるので、
お客様が注文したドリンクを最初に出します。

だけど、お食事をしていて途中で喉が渇いたときに、
しっかりお客様を観察していれば、
お水が飲みたいタイミングが分かるんですよ。

だから、それを先に察知して出す。

でも、お水を飲みたくないタイミングで出しても何の感動も生まれません。

お水を飲みたいと思った瞬間に、
テーブルの上にすっと出されるから感動するんです。

そういった、感動を生んでいく、誰よりもかっこいいサービスをする!
という志の持ち主が集合していたんですよね。

そんな環境に、なぜか私は2年半ほどいました。
夫が亡き後、最初の社会復帰がそこだったんです。

今日のお題からだいぶ逸れましたけれども、
そういったすごい店舗でしたから忙しかったんです。

しかも、アルバイトリーダーが人件費までコントロールするんです。

人件費を何%以内にこの時間帯は抑えるとか、
売り上げをいくら上げるとか。そうやって成績を競い合う。

そして、一番いいパフォーマンスを出す時間帯のリーダーに
さらに歩合給がつくので、リーダーはかなりスタッフを管理下に置いていました。

だから、少ない人件費で大きな利益を出し、
無駄なコストを使わないということで、
1人ひとりの働きが求められるわけです。

ここでやっと今日の本題なのですが、
そのお店での合言葉が『1ウェイ、2ウェイ、3ジョブ』だったんです。

ワンウェイでお客様に注文されたドリンクを運び、
テーブルまで持っていきます。

そうしたら、手ぶらで帰るのではなく、帰りながら何か仕事をしてくる。

例えば、ドリンクのグラスが各ホールのステーションに置かれているのですが、
その中に変な形のグラスとか入っていたら、
それだけを引き抜いて持ってくるとか、
細長い瓶ビールもよく出していたのですが、
バットの中に瓶ビールの細い瓶が入っていると倒れやすいので、
その瓶ビールだけ抜いてくるとか。

でも、ホールのテーブルに空いたグラスがあるから下げるということは、
絶対にやってはいけないんですよ。

各テーブルには担当ウエイターがいるので、
手出しをしたらそのウェイターに失礼だし、
イケていないウエイター認定になってしまうので、
あまり手出しはしません。

このように、1ウェイ、2ウェイ、3ジョブの
さじ加減も考えないといけないんです。

でも、バーカウンターがめちゃくちゃ忙しいときに、
なかなか戻らなかったら、逆にダメなんです。

そういうときは走って戻るのも、ジョブになるわけです。

爆速で大量の仕事をこなす方法

こんな環境に身をさらすと鍛えられますよ。

マルチタスクは当たり前。

バーの仕込みをしながらお客様の注文が入ったドリンクを作り、
バーカウンターに座っているお客様の接客をし、
電話が鳴ったら取らなきゃいけない。

同時にお会計も入りますし、バーは入り口付近にあるので、
お客様がいろいろ聞きに来るわけですよ。

だけど、お客様が新規でいらっしゃいました。
バーじゃなくてホールのテーブル席に座りました。6人組です。

ドリンクの注文が6本入りました。

さっき言った通りに電話に出て、仕込みもしながら、
バーカウンターの接客もしながら、新規のドリンクも作る。

しかも、そのドリンクも、瓶ビールみたいにパンと開けるだけじゃないですよ。

細かくフルーツを切って入れたり、
ブレンダーを使ってバナナスムージーを作ったり。

さらに、ファーストドリンクは絶対に3分以内に出さないといけないんですよ。

3分を超えると、担当ディレクターに怒られるんですよね。

入りたて1ヶ月以内ぐらいの新人のときに、
深夜2時から明け方5時の時間帯をやっていたんですよ。

そのときにややこしいドリンクの注文が入り、
ファーストドリンクに5、6分くらいかかったんですよ。

そのときのホールのウエイターさんが、
その店で一番のイケてるスーパーウエイターで、
みんなの憧れの人だったんですね。

その人にハチャメチャに怒られました。

そういうときは、ドリンクの注文内容を見て、
自分のスキルと照らし合わせて、3分以内に出せないから、
リーダーに戻ってきてもらうために内線で呼ぶ。

それも瞬時に判断するべき立派な仕事の1つなんですね。

これを27歳手前でやって、周りはアルバイトで学生18歳とか19歳とか。

あとはフリーターさんや、将来飲食でやっていきたい23歳くらいの若者だらけ。

その中にぽっと入った27歳ですよ。
周りからはよく、おばちゃんとかおばあちゃんとか呼ばれていました。

チームには19歳、20歳で、既に経験が長くて
仕事ができるチームメイトもいたので、最初は悔しかったですね。

だけど、学校を卒業したら学生さんはアルバイトを辞めていきますし、
私も2年半〜3年近くいると古株になってくるわけです。

最後の方は、その店でもかなりできる方になりました。
だけどそうなると、どんどん仕事の負荷が大きくなります。

例えば、200名のパーティーがあるから、
そのセッティングを今から15分でやってこいとか。

200名のパーティーセッティングとなると、
それの3倍の量のビールの缶を、
バーの倉庫からパーティー会場に運ばないといけないんですね。

ハイネケンのビール24缶入りを3箱持ったときに、
15分で200名セッティングをするのに、
3箱ずつ運んでいては間に合わないと思って、
4箱持ち上げたときに、私もここまで来たかとちょっと感動しましたよ。

そうやって常に能力を更新しながら、
心の中では『1ウェイ、2ウェイ、3ジョブ』と言っていたので、
仕事内容もクオリティも上がっていきました。

そして、飲食店で接客業ですから、
仕事に集中するだけではダメなんですね。

常にニコニコしながら、お客様や周囲に気を配りながら、
1ウェイ、2ウェイ、3ジョブをこなすという
ミラクルな技をそこで取得したわけです。

思い返すと、この経験が今の私を非常に作っていて、
飲食業を卒業して整体師になっていったわけですが、
時給1000円のアルバイト整体師の時にお客様を100%リピートにできたのも、
ここでの訓練が非常に役に立ったと思います。

コミュニケーション力と、
お客様のことをどれだけ心から感動させるかという気持ち。

これを約3年間徹底して、脳細胞をフル回転させて追求してきたので、
それが接客業に続いていますね。

そして私は31歳で独立し、
33歳ぐらいから雑誌やウェブの記事、
テレビなどのメディアに出始めて、
35歳で『おっぱい番長の乳トレ』という本を出しました。

そして金スマに出て以降、
さらに大フィーバーが起きて2年間で本を11冊出し、
そうしたら雑誌の取材がパンパンで施術もしていましたから、
1ウェイ、2ウェイ、3ジョブぐらい、
一度にいろいろなことをやっていましたね。

今も生活の随所で、
1ウェイ、2ウェイ、3ジョブを唱えながら行動しているんですよ。

家の中で、別に広くも何ともない息子と2人の居住空間ですが、
シングルマザーで仕事も抱えてやることがたくさんあるわけです。

それらを1個1個やっていたら時間が足りません。

だから、かつて鍛えた1ウェイ、2ウェイ、3ジョブの能力を盛大に生かし、
キッチンからお風呂場、洗濯機に向かう途中に、
あれをやってこれをやってと、
頭でシミュレーションをしながら行動しています。

だから、とても効率がいいですよ。

私は、怠惰な気分のときはぐうたらするのですが、
ひとたび動き始めたら爆速で仕事をこなしています。

というわけで、いかがだったでしょうか?

効率重視の方は、ぜひ1ウェイ、2ウェイ、3ジョブを使ってみてください。

▼音声で聴きたい方はこちら


(2022年11月28日配信分)

「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!