産み方どうするか?①
出産方法。いくつかあります。
・自然分娩
・無痛分娩
無痛分娩には「和痛」と完全無痛の「計画分娩」とある
・帝王切開
・水中分娩
今のところ私が知る出産方法は以上。(他にもあったら教えてください)また、病院で産むか、助産院で産むか、自宅で産むかなどの場所の違いもありますね。これらのどれを選ぶかは本人や家族の意向、母子の状態によります。持病や胎児の状況で選択の余地がない場合を除いては、母となる人の意向をはじめ、夫や家族の考えによるのかな、と。
先日Facebookで友人がシェアしていた記事にびっくりしました。
「帝王切開出産は5件に1件 ママたちに残る心の傷」
記事は、帝王切開で出産した女性の心の葛藤や、周囲からの言葉に傷つけられたという内容。
記事をシェアした友人も「妊娠中、友達や周りから自然分娩?と意味なく何度も聞かれました。その度にいや、帝王切開だと言うと『えー?何でわざわざ?』との反応。『その方が楽だから?』『自然分娩じゃないと愛情が薄れるらしいよ』とも言われたりしてとても傷ついていました。」と書いていました。
これに私はびっくり!
まず、人の出産方法に他人があれこれ言うの!?っていう驚き。そもそも「どうやって産んだか」をいちいち聞くんだ、っていう。(本人自ら言ってきて意見を求めたならまだしも、自分から聞いておいて批判、ダメ出しするってさぁ。他人の産み方なんてどうでもよくない??)
私は妊娠がわかった頃すぐにTVドラマ「コウノドリ2017」を見てみました。そこにはあらゆる出産シーンがあり、どの方法でも優劣なかった(所詮ドラマ仕立てでしょ、って言われたらそれでおしまいですが。けど本当に良いドラマで勉強になりました。ぜひ多くの方に見て欲しい)。視聴者の私としては
「色々なお産方法や展開があるんだなー。必要に応じてどれを選択するかだなー」と思ったくらいで、出産方法に対して良し悪しなんて一ミリも感じなかった。どう産んだって親になるし、子どもは出てくるし。
コウノドリ2017第3話には「無痛分娩」が登場。出産時の心臓への負担が大きなリスクになる疾患を持つ女性に医師が「無痛分娩」を提案したものの、その女性は周囲に相談した結果「普通に産まないと子どもに対して愛情が沸かないってみんなに言われた!」などと無痛分娩への抵抗、拒否し続けたものの、夫の「じゃあ産まない俺は子どもへの愛情持てないってのかよ!」という言葉(記憶あいまいなのでちょっと違うかも。けどこんな感じのストーリーだった)などで、「そっか!」と納得し、無痛分娩に臨んだというお話。
医学的に「無痛分娩をした場合は親の境地に至れません」というエビデンスが出ているならまだしも・・・。迷信や妊娠あるあるって多種多様かなり様々ありますよね。ではこの場合、そういう信憑性のない周囲の言葉を鵜呑みにして医師の反対を押し切って自然分娩に踏み切り、出産後に母体が重症、それこそ死に陥ったらどうするの!と思います。そして本人にそういう言葉をかけた人たちはどう責任取るの!って思います。
第4話には「ト―ラック」(帝王切開後の経膣分娩をすること)が登場。一人目を帝王切開で産んだ女性が、その子に対して辛く当たってしまう事があり、それはお腹を痛めて産んでないせいで愛情がちゃんと持てていないのかもしれないから、二人目はどうしても経膣分娩(自然分娩)を望むという内容。
一般的に一度帝王切開で子宮を切ると、“いきみ”が必要な経膣分娩では子宮破裂で母子共に命の危険にさらされるリスクがあり、ほとんどの病院では拒否されるようです。よってト―ラックが出来る病院はとても少ない。
しかしこれを見て私はこの女性の気持ちを理解できませんでした。子宮破裂のリスクを医師から散々説明されようが、家族が心配しようが、頑なに経膣分娩を望む・・・。もしそれで出産時に子宮破裂して母子共に命の危機に陥ったとしたら、その後悔がいかほどかを考えると、なぜそこまでして“下から産む”ことにこだわるのか?と。
ドラマの中では医師同士でも葛藤・衝突がありました。そんな多大なリスクがあるのになぜト―ラックを受けるのか!断固やめさせるべきだと主張する医師VSお母さんの想いを叶えてあげたいとする医師。後者は気持ちとしては優しいですが、もちろん帝王切開を勧めたい母体であるという事実。
そしてト―ラックに挑戦したそのお産はものすごく時間がかかり、難産に。赤ちゃんはなかなか下から出て来れず、医師も家族も「もうじゅうぶん頑張りましたよ!赤ちゃんがこれ以上苦しむといけないので帝王切開に切り替えましょう」と諭すも、女性は「まだ頑張ります!絶対下から産みます!」と強い意思。ドラマですが・・・私はこれも理解できず。自分が望んだことだから、自分が苦しいのは本人次第として。しかし胎児が長時間苦しいのはかわいそうだし、それが原因でその子に障害が生じるリスクもあるという・・・。そうなってしまったらそれこそ「あの時皆の反対を押し切って下から産んだ結果、この子に障害を持たせてしまった・・・」と母は後悔しないんだろうか?と思いながら見ていました。
私はまだ出産未経験なので偉そうなことは言えないし、出産についてちゃんとは分からないけど、周りには自然分娩以外に、帝王切開や無痛分娩で出産した先輩ママさんはたくさんいる。どの産み方をしていようが、彼女らの母性や子供への愛情、母親としての自覚や振る舞いに甲乙は微塵も感じない。産み方はそれらに関係ないとしか思えない。
しかし冒頭の記事にはこうある。
「心のトゲは三者三様なんです。経腟分娩をよしとする年代の人に『どうしてまともに産めなかったの』と言われたり、身近な人に『陣痛がなくて楽でよかったね』と声を掛けられたり。自然志向で経腟分娩を強く望んでいた場合には、夢がかなわなかったことで尾を引く。おなかに刻まれた傷痕は、お風呂のときに嫌でも目にします。毎日です。心の底で、人知れず後悔や憎しみと闘っているんです」
人の感じ方はそれぞれ。その感情や考え、発する言葉に責任感なんて無い。出産に限らず世の中のどんな事象だって、感じ方受け止め方には個人差があって、例え同じ出来事を目の前で同時に見ても、人によって捉え方は大きく異なるもの。出産方法ついても、実際にした本人にしか分からないし、それをどう捉えるかも本人次第で他人にその心や事情は計り知れない。だからそういう個人の選択について他人はとやかく言うべきじゃないし、また、本人も他人の言葉を気にする必要もない。
「出産」は、新たな人間を世の中に誕生させること。
それが叶えば手段はどうだって良くない?
それにしても、自分が妊娠してみて知ったけどさー
妊娠や出産、母乳や育児について、ほんっとに他人が他人を批評・非難・意見する世界なようですね・・・(私まだ新入りで、まだまだ知れてないことだらけですが)。デリケートな世界、デリケートな問題、と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、だからって他人が他人をあれこれ言っていい、非難や否定していいわけではないでしょ。
さてさて、そんな私は「無痛分娩」を選択することにしました!これもまた色々な誤解や懸念、賛否両論あるようですね。たくさんの病院に問合せましたし、医師の知り合いに聞いたり、フラットな立場で色々な事を知りました。やはり、病院ごとの方針があるし、皆うちが一番!って思ってるのでそうすると自分ところ以外をちょっと批判的に言うし・・・。考え方には偏りがあるよねぇ。海外では主流となっている国もある無痛分娩も日本ではまだ少数派。しかし確実に興味持っている人はたくさんいる出産方法なので、それについてもレポートしたいと思います。長くなったのでこれについてはまた次回に!
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