Netflix 「JOY: 奇跡が生まれたとき」をみて。選択する自由

ご覧くださりありがとうございます。

海外生活→日本で不妊治療し出産。
通院のこと、身体の変化、気持ちの揺れ、家族のこと、仕事のこと、海外生活のことも。

今感じることを、素直に言葉にする。
自己対話のためのnote。

Netflixオリジナルのイギリス映画「JOY: 奇跡が生まれたとき」


2024年12月初旬にたまたまNetflixをつけたら目に止まった。
タイトルの文字は「ケンブリッジ」。あらっイギリスの懐かしい風景がみられるかな?こんな思いでポチッとしてみた。
世界で初めて体外受精に成功した時を題材にした映画だとは知らずに。
私にとってこの数年間のできごとを振り返るきっかけにもなった。感情がふれまくり、とても涙なしでは見られなかった。それでも見てよかった。

不妊治療をしている人や不妊治療をしてきた人に見てほしい


ストーリーのメインは、研究者が初めて体外受精に成功したという事実。でも一貫してベースにあるのは、「子どもを望む女性に選択肢を」という温かな視点。不妊に悩む女性の気持ちに寄り添ったつくりになっているから安心できる。
治療をはじめようか迷っている人も、ステップアップしようか悩んでいる人、体外受精もトライして不安な気持ちをかかえている人にも。

映画としては、淡々とした作りで派手さはない。でも確かに心に残る、自分の価値観を、自分の選択に確信をもてる、そんな伝え方をしてくれる映画。
センシティブな内容だからこそ、様々に見る人への配慮が感じられた。

不妊治療の前後は気持ちの整理が難しい。気になったらみてみてほしい理由を考えてみた。

  1. 今も昔も子どもを望む女性の気持ちに寄り添ってくれる

  2. 治療を受けられる事実に感謝できる

  3. 命について、女性の生き方について考えるきっかけになる

  4. 不妊治療に関わる仕事をしてる方へリスペクトがわく

自分ごととしてみたJOY: 奇跡が生まれたとき

私は治療した側だから、気づいたら体外受精にチャレンジする女性の目線でみていた。
体外受精については治療前にたくさん学び、様々な知識を学びながら進めていった。
この映画は、初めて顕微授精にチャレンジした女性と研究者たちの協働の取り組みを描いている。理論上は実現可能な顕微授精。でもまだ一度も成功していない。
当時の女性たちに思いを重ねた。

「ほんの少しでも可能性があるのなら、、、我が子とともにある人生を選ぶことができるのなら、、、チャレンジしてみよう。」
こんな強くしなやかな覚悟があったはず。
夫目線、夫婦のコミュニケーションについてはあまり描かれていなかったのは残念だけど。

私は夫と何年間も、何度も何度も話を重ねてきた。もし治療の結果がきびしかったとしても、二人で通ってきた時間は大切なもの。自分の人生を豊かにしてくれるものだと。
そこの夫婦の関係を描いた映画があったらぜひ見てみたいと思った。

選択する自由を提示してくれる

婦人科系の病気があっても、体外受精の方法であれば妊娠出産が可能になることもある。
子どもを望む夫婦にとって、こんなに希望のあることはない。
不妊の原因は、様々にある。原因不明なことも多い。医療の力を借りて選択肢を増やせることは素晴らしいことだと思う。
もし今、不妊治療をはじめるかどうか迷っているなら、まずは専門のクリニックで話を聞いてみて。
分かりやすいパンフレット、予備知識がはいるから、治療をするかどうか、進めるにはどのくらい時間とお金、気持ちの覚悟がいるのか、みえてくるから。治療をするのかしないなか選ぶのはその後で。

一人でゆっくり過ごせる時間に

不妊治療は、経験した人にしかわからない複雑な気持ちの変化がある。想像するのと実際にするのでは全然ちがったから。
もしかしたら、治療前や治療中にこの映画をみつけても見なかったかもしれないとも思う。
いっぱいいっぱいで辛い気持ちの方が大きくて。
でも、このブログをここまで読んでくださったなら、ぜひみて何か感じてほしいな。
「子どもがほしい」と思える事が、素晴らしい感情なんだし、そう思えること自体が幸せなこと。
治療を受ける受けないに関わらず、選択肢がある世の中にいること。
きれいごとと言えばそうなんだけど。
希望をもって。

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