ポストアスベスト
弊社で取り扱う事業の一つに一般ゴミの収集があります。
金額的にかなり無理している所もありゴミの種類によってはバイトの給料すらもカバーできません。この事業に関しては亀山市民の為にと思ってやっています。
ある時、収集中にゴミを出しに来た親子連れが子供にこう言いました。
「勉強しないとこんな仕事しなくちゃいけなくなるよー」
うおお…と思ったが「勉強大事だよ!」とゴミを受け取りました。
というかこの親子だけじゃないが凄まじい偏見の目で見られる事が多い。
最近では面白くなってきました。
僕ら収集作業もそうだが行政がやっているゴミ処理場にも「職員に暴力を振るわないでください」と書いたデカい看板があります。
北斗の拳みたいな世界が拡がっています。
カラスも輪になってカーカー鳴いています。
基本的に関係する者は"そう"見られる現場なのかなと思います。
ただ、そういう人だけじゃなく感謝の声をかけてくれる人もいます。
基本的に目に見えない仕事を取り扱っている会社なので感謝されるとすぐ好きになってしまう。
武田鉄矢似の美女でもすぐ好きになってしまうだろう。
話は変わりますがウチのメインは水環境に関する事業です。
上の記事にあるように全国の河川や地下水などからPFASと言われる化学物質が相次いで検出されています。ちょっと前までフライパンの加工等に使われていた発がん性や免疫機構への影響などが懸念される物質で三重県も基準値以上の検出が発覚した地域になります。2019年に新しく生産するという意味では廃絶されましたが廃棄物として扱うのは今からの時代です。
"永遠の化学物質"と言われ自然には濾過されにくいです。
昭和でいうアスベストのような存在かと思っています。アスベストも製造・使用が廃絶されたのは2006年と20年未満。いまだにバンバン出てくる。
亀山市でいうと排水ってどこに流れるのかというとまず近くの下水処理場か河川に放流されます。下水処理場からどこに行くのといったら処理されてこれまた川に放流される。川から海に流れ海が雲になり雲が雨になり自然の濾過経路を辿ってまた我々の使う水となるといった循環をしている。グルグル回っている。これを知らない人も多いんじゃないかな。
PFASに関して日本は現在発がん性の立証がされる(数年かかる)までちょっと待ってといった感じです。
現時点では出生時の体重低下やワクチン接種後の抗体低下との関連については、「否定できない」としつつ、「影響は不明」「証拠は不十分」などとしています。それに対しアメリカは発がん性の立証を待たずして世界一厳しい基準設定をし基準値を守る為に対応する事を義務化した。イカれた国だけどこういう所はすごいなぁと思います。
先ほどもいったように水はグルグル回っているのでそのうち雨になって降ってきます。
ただそれまでジッと待ってるだけかというと高濃度の検出地域の住民の血液検査などを行っているがいまいちピンと来ていないというのが現状です。
PFAS汚染に対するアメリカの積極政策の背景には、健康影響・被害との因果関係が詳しく立証されるのを待つことなく、被害が拡大する前に適切な対策を講じる「予防原則」の考え方があります。
対策の基本は客観的、科学的で信頼できるデータだ。という考えもわかりますが日本政府にも「予防原則」の考え方を見習ってほしいな〜と思いました。
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