モンド杯チャレンジマッチ 意気込み
コロナで生活スタイルの変更を余儀なくされていた頃。
オンラインレッスンとそれに伴うテキスト作り以外の時間は、ドラクエウォークをお供に散歩くらいしかやる事が無かった。
オンラインでの勉強会も開催していたが、どうしても生活リズムは崩れ夜型に。
そんな生活を送り、昼過ぎだというのに惰眠を貪っていた私に一本の電話が。
寝ぼけ気分を吹き飛ばす内容に、電話が終わっても家でしばらく奇声を上げていたのを今でも覚えている。
モンド杯の登竜門である、チャレンジマッチへの出場打診だった。
今でこそMリーグやRTDリーグ、各プロ団体のリーグ戦やタイトル戦などの放送対局が身近に見られるようになった。
しかし、長らく麻雀界でプロによる放送対局といえばモンド杯の1択だった。
麻雀プロの大目標の一つがモンド杯への出場である。
同卓4人の勝者がモンド杯出場。1/4は楽な確率ではないとはいえ、はっきりくっきりとモンド杯が見える。
正直クラウンを獲った時に「選ばれたらいいな」という気持ちはあったが、実際に選ばれた時の気持ちは格別だ。
その時点では出場者は把握しておらず、システムや例年の傾向から出場者を予想してイメトレに励む。
自粛期間にそんな時間の過ごし方が追加されたのだった。
そして出場者が決まり、例年とは異なり事前抽選で卓組も決定した。
発表された卓組を見て、心が躍った。
山田独歩
全麻雀プロの中でもトップクラスに仲が良い。個人的には親友と思っている。
麻雀プロとしては新人だが、アマ時代に天鳳位を獲得し、プロ1年目の去年新輝戦に優勝しいきなりタイトルを獲得。
散々苦労してタイトルを獲った身としては、これ以上順調に活躍するのは許せない。
絶対に負けたくない。
堀慎吾
現雀王。元々プロ内の評価が非常に高く有名だったが、ついに去年雀王を獲得し、プロ外の知名度も急上昇。
その勢いは止まることを知らず、皆さんご存知の通りMリーグKADOKAWAサクラナイツから指名を受けた。
人気爆発の新Mリーガーに、モンド杯の出場権まで渡すわけにはいかない。
絶対に負けたくない。
白鳥翔
同い年で同じくらいのタイミングにこの業界に入った同世代の星で、入会するしないの頃から存在は知っていた。強いやつは噂になる世界なのよ。
最年少Aリーガーとなり、タイトルも取り、Mリーグにも初年度に当然選ばれた。こんな順風満帆なプロ生活を送ってるやつは許せない。
絶対に負けたくない。
わかった、俺絶対負けたくないんだわ(笑)そりゃそーだわ。
しかしこんな面子でこんな大舞台を闘う機会なんてそうそうないよね。
本当に楽しみ以外の言葉で表現するのが難しいや。
誰よりも楽しんで、そして勝ちます。