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そーせいの株価上昇要因であるロティ(PF-07081532)っていったい何なの?という人のためのそーせい超入門

そーせいってほぼ1年の間、ずっと株価が上がってますよね。

これについて、プライム市場に上場した(2023年3月15日)からだ、とかマイルストン報酬があったから、だけで買われていると思ってませんか? なんかそういうツイートをしている人がいたので「それはちがうよ?」っていうことを言いたくてこの記事を書いてます。

もちろん上記要因も株価上昇の要因に間違いはないのですが、そーせいファンは2022年7月からずっと「ロティ」という存在にお熱なのです。以前は「M4」でしたが、今は「ロティ」「1532」(同じものです)の話題が多めです。


というわけで。そーせい株ファンのみんなが「ロティ」とか「ダヌ」という言葉で盛り上がってるのはいったいどういうものか?について、新規の皆様でもとりあえずわかるよう、説明を書いておきますね。2023年の秋くらいから新規のそーせいファンが増えて盛り上がってくれることを期待してます。



※株の売買については全く推奨してません。投資の判断は自己責任でお願いします。バイオ株は特に自分で判断するの大事だよ!
※ちょうざっくり説明してるので全然正確ではないと思います。間違ってても怒らないで…怒らないで……。そーせいファンの人たちは私よりはるかに詳しい人がゴロゴロいるのですが、そーせいファンの人は「そーせいホルダーならだれでも知ってるよな?」という感じでちゃんと説明してくれないので、クソザコの私が簡単に自分の理解をまとめているだけです。ご了承ください。


はじめに:私の説明読んで興味を持ったら必ずそーせいのオフィシャルブログを読んでください

そーせいはIRだけだとわからない人のために、公式ブログでCFOの野村様が関連情報をアップデートしてくれています。これがめちゃくちゃわかりやすいです。ある程度最低限の情報をインプットできれば、そのあとはオフィシャルブログ読めばわかると思います。

http://soseiheptares.blogspot.com/

というわけで、この記事では特に今メインとなっているパイプラインである「PF-07081532」(GLP-1作動薬=糖尿病/肥満薬)についてさわりの部分だけ簡単に説明しておきます。


そもそもロティって何?=経口の肥満症治療薬です

PF-07081532は、そーせいとPfizer社の提携によって見いだされた低分子の新薬候補のこと。正式名称は「ロティ グリプロン」です。

https://www.soseiheptares.com/uploads/images/ASR/2022%20Annual%20Report_JP_Final.pdf




GLP-1受容体作動薬は、血糖値が高いときにインスリン分泌を促進し、食後高血糖を抑えることができる。GLP-1受容体作動薬は低血糖のリスクが少なく体重減少効果も高いためよく用いられているが、これまで注射薬が中心だった。


肥満役ってそんなに有望なの?→肥満症治療薬・糖尿病予防は現在熾烈な開発競争が進んでて市場規模は数兆円になるといわれている

米イーライリリーが肥満治療薬として開発しているGIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチド(一般名)が注目を集めています。同社は4月、同薬の臨床第3相(P3)試験「SURMOUNT-1」で20%を超える体重減少を達成した

同薬は今年5月、米国で2型糖尿病治療薬「Mounjaro」として承認を取得。ほかにも、慢性心不全(HFpEF=左室駆出率が保たれた心不全)や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の適応でも開発が進められていて、英エバリュエートによると2026年に世界で48億200万ドル(約6427億円)を売り上げると予測


ロティが上市まで持ち込めればそーせいはどのくらい儲かるの? →最低でも1500億以上、糖尿病治療まで応用できれば5000億以上の売り上げが期待されている

そーせいは売り上げの中からロイヤリティを受け取ることになります。販売は自分たちでやらず、ロイヤリティがドカッと入ってくるのでロイヤリティ金額=ほぼそのまま利益になります。

ノボはすでに、Wegovyと同じ有効成分(セマグルチド)の経口薬を糖尿病治療薬として販売しているが、その成功は限定的だ。ノボの広報担当者は「治療選択肢が多く存在することは患者にとって望ましい進歩であり、肥満症治療のアンメットニーズが重大であることの証だ」

そして、売り上げの予測は先発薬を見るとイメージしやすいです。

2019年9月に経口GLP-1作動薬の「リベルサス(=セマグルチド成分を使った薬)」が登場し、2022年1Qだけで380億円の売り上げを上げています。


そして、ロティことPF-07081532はリベルサスに対して差別化ポイントがあると期待されているんですよ。

①リベルサスは高分子で吸収に時間がかかる上服用の制約がいろいろあるのに対し、PF-07081532は低分子であり、1日1回の服用において、リベルサスのような特筆すべき条件が今のところ示されていない。
②現時点のプラセボ試験ではリベルサスよりもわずかに高い効果が報告されているという。

単純ではないが、市場として1500億以上の需要があることはすでに示されており、仮にリベルサスをすべて置き換えられるのであればかなりの市場インパクトがある。

ただし、ロティが世に出るための開発競争にはライバルがいる。それがダヌグリプロン(通称ダヌ)

そーせいはPfizer社と提携してロティを開発しているのだが、Pfizer社が自社で開発している同じく低分子経口GLP-1作動薬がある。これがダヌグリプロンだ(PF-06882961)

それなのにそーせいが開発してもつぶし合って、結局ダヌの方が優先されるんじゃないかっていうのが危惧されていた。


ダヌとロティはどっちが勝ちそうなの?→2022年7月にダヌよりも有効であるという試験結果が出て以降はPfizer社がロティを優先してくれている(とそーせいホルダーは考えてます)

2022年7月の試験結果でダヌよりも良い結果が出たので急に注目を浴びている。

ダヌグリプロンは1日2回の投与が必要だとか、プラセボ効果でもロティの方が効果が上だと書かれている。そして、こちらのロティはPfizer社の「光速プロジェクト」に認定されました。

だから、この時からずっと株価が強いという話です。

この時点からそーせい株のニュースをちゃんと見ていたら、少なくとも1500からは新規買い・買い増しができてるはずですねってことです。

ロティの開発スケジュールは? →現在Ph1およびPh2a試験において優位な結果を出しており、Pfizer社の強いバックアップを受けてPh2bに挑むところ

①PF-07081532のPh2b試験は2022年4Qに開始し、トップラインデータは2024年1Qに得られる予定
②現在、Ph2b試験を実施中のDanuglipronとそれぞれの試験結果を比較したうえで、どちらか一方を選択して2024年にPh3試験を開始する予定
③全ての患者タイプ(糖尿病、糖尿病+肥満、肥満)で、「注射」や「経口で飲食制限あり」と比較して「経口かつ飲食制限が不要」なGLP-1作動薬が望まれており、ファイザー社の経口GLP-1作動薬がこのカテゴリーにある
④世界のGLP-1作動薬は現在250億ドル(約3.5兆円)の規模だが、今後10年で900億ドル(約12.6兆円)に拡大する可能性があり、その中でファイザー社の経口GLP-1作動薬が相当なシェア(sizable share)を獲得できると考えている

http://soseiheptares.blogspot.com/2022/09/glp-1.html?m=1

世界のライバルと戦う前に、まずダヌとロティどちらが選ばれるかが決まるというわけです。Ph3に進めるのはどちらか片方だけです。



そーせいへプタレスは、すでに上市済みの商品を持っている上、こういう有望なパイプラインがまだ15本以上あります。ロイヤリティの率が高い創薬提携だけで5社、技術提携だとさらに多いです。
昔から株価安すぎだろうと思っていますが、まぁバイオ株なのでそのあたりは完全に個人の主観です。

https://www.soseiheptares.com/uploads/images/ASR/2022%20Annual%20Report_JP_Final.pdf


というわけで、とりあえず最低限このあたりわかっておけばひとまずそーせい株ウォッチが楽しめると思います。そーせい株に注目する人は、このあたりのスケジュールに注目しつつ、ぜひそーせいブログを時々自分でチェックしてみてください。



その他


決算説明会資料

https://soseiheptares.com/uploads/Presentation%20and%20Webcast/2023/Corporate%20Presentation_JP.pdf



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基本的に読んでほしいところは全部無料で読めるので課金の必要はありません。有料部分はただの独り言です。投げ銭したい人だけ投げて。

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