ぼーっとニュースが読める「パラパラニュース動画」が作れるツール作ってみた【第1回】
僕は新聞が嫌いだ。
どうも皆さんこんにちは。赤い人です。はじめまして。
「新しい記事の見せ方研究」というテーマから読みやすいテキスト表現を模索している。
さて、ついキャッチーな<h2>にしてやろうと悪い癖がでてしまったので、誤解されないようもう少し丁寧に書くと、僕は新聞紙の文章レイアウトを読むのが苦手だ。
新聞紙という縦546mm×横812mmの空間にビッシリ詰め込まれた文字からくる威圧感。また、その限られたスペースに膨大な情報を詰め込むために、凝縮された文章の難しさ。文章の途中で次どこを読めばいいのかわからなくなる謎の段組み。
リアルスペースに囚われないデザインに慣れ親しんだデジタルネイティブな人間にとって、新聞の文章デザインの特殊性はなかなかとっつきにくいものがある。
さて、今ここでは新聞紙のタイポグラフィについて言及したけれど、これはWebも同様に言えないだろうか。僕はWebデザインに慣れている。しかし、Webデザインに慣れていない人だってたくさんいるし、現状のWebデザインがすべての人にとって読みやすいものとは言い切れない。なんなら、個人個人で最適なタイポグラフィは異なってくる可能性だってある。
僕らがどどけるのは情報。
記者が時間と労力をかけて入手した情報を誰もがスムーズに取得できるような工夫をしなくてはならないし、考え続ける必要がある。
この思考から生まれた一つのアプローチを今回紹介させていただく。
苦労なくニュースを頭にインプットできるアプローチ
ニュースを問わず「インプット」という作業は苦労を伴うことが多い。インプットの対象が自身の好きなことであれば苦労は少なく、自身の嫌いなことであればあるほど苦労が多いということは、みなさんもご存知のことだろう。
時事ネタをインプットするという作業も同様だと思う。
僕は科学技術ジャンルは好きなので、なんの苦労もなく頭に情報がスルスル入ってくる。一方、経済の話題はあまり興味がないのでそもそも読めない。記事にのめり込めないので気が散って読めないのである。
そう。理解どうこう以前に読むことすらままならないのである。
そんな時にこれを見た。
文章を分節なり単語なり適度な粒度に分解し、パラパラと高速で表示していくという読書システムである。
これと同様の取り組みは2015年にAmazonがWord Runnerという名前で公開しており、新しい取り組みではないかもしれない。だがしかし、2020年に日本Twitter上で14万いいね(2020/10/16現在)集めたという事実からも、今でも新鮮に、また好意的に受け入れられる可能性が高いアプローチだと考えていいだろう。
やや集中力は必要だが、視点を移動することなく、受動的に情報をインプットできるのはありがたい。内容を理解するとまではいかなくとも、ひとまず「こんなことがあったらしい」という事実を頭にインプットするというアプローチとしてはなかなか良い取り組みなのではないかなと思った。
ということで、文章と画像を投げるとこんな感じのパラパラニュース動画を作ってくれるシステムを作ってみた。
とりあえず「フラッシュニュース」って名前にした。
今回作ったのは文章と画像をPOSTすると文章が分割されて、先程紹介したような動画が自動的に作れるシステム。
とりあえず「フラッシュニュース」って名前にしておく。
最初に完成品を見ていただこう。
文章と画像を用意するだけで、上記のような動画が生成できるシステムだ。文章と画像を用意するだけでよいので、動画編集できない記者でもコピペとクリックさえできれば動画を作れてしまうのである。
一応、REST APIとして作ったのだが、社内の人が試しで遊べるようにフロントサイトも用意してみた。ちなみに上のツイートはwithnewsの記者が上のフロントサイトから動画を生成してTwitterに投稿したものである。
このエントリでは僕がなぜかこのサービスを作りたかったのかを紹介した。次回からは具体的な仕組みについて書いていこうと思う。
(ICTRAD・赤澤豪将)