メールの件名を「新聞記事の見出し」っぽくしてくれるツール作ってみた!
みなさん、こんにちは。かしわくらと申します。
私は今、朝日新聞社のマーケティング本部という組織で、エンジニアとして顧客データを管理するシステムに携わっています。こういった記事を書くのは初めてで、新聞社らしからぬ表現があるかもしれませんがご容赦ください……。
長~い文章を要約したい!
さて、みなさんは普段の仕事の中で、資料を作ったり、メールを送ったり、たくさんの文章を扱っていると思います。そんな時、
・簡潔なサマリーを作りたい!
・なんなら自動で作りたい!
といったことはないでしょうか。
私の部署ではお客様へメルマガを配信する業務もしているため、メールとは縁が深いのですが、これに限らず普段の業務メールも「自動で良い感じの件名つけられないかな?」と思っていました。
そこで今回は、朝日新聞社メディアラボが開発した記事要約API「TSUNA (Text SUmmarizatioN Application)」を使って、Slackで内容を入力すると短い「見出し」をつけてくれるツールを作ったので、紹介したいと思います。
「TSUNA」とは?
「TSUNA」とは、記事などの文章を、希望の文字数(※1)に要約した文字列にしてくれるというAPIです。「TSUNA」の特長は、朝日新聞社に蓄積された大量の記事データを活用しているので精度が高いというのと、独自の技術によって「見出し」「短文」などのスタイル別に、要約を生成することができるというところです(ただ、私はこのTSUNAの開発者ではないので、詳しい説明は省略したいと思います……)。
※1)指定文字数に制限あり。
「TSUNA」プレスリリース
「TSUNA」について詳しく知りたい人、記事要約を試してみたい人はこちら
なぜSlack BOTなのか?
APIがあると言っても、使いやすいインターフェースではないと多くの人は活用できません。私が今働いている部署の業務でも日常的に使っている、Slackがよいのではないかと思いました。
インフラ構成
登場人物は
・API Gateway (SlackからLambdaを起動するための受け口)
・Lambda (サーバーレスなコンピューティングシステム)
・Slack
・TSUNA
Slackで文章をつぶやくとバックエンドでAWS Lambdaが起動し、TSUNA APIを叩いて結果をSlackに返すというシンプルな構成です。
使ってみるとこんな感じ
文章を入れると、指定した文字数で要約の候補を3つ返すようにしました。試しに記事を入力してみたのが上記の例です。記事の見出しらしい要約になっていますね。
次にメールのやり取りも要約しました。内容としては、筆者が社内の管理部門にパソコンの貸与期間の延長をお願いするというなんとも言えないメールです。とは言え、TSUNAの活用イメージに「社内の情報共有を効率的に」と記載がありましたので、「こういった使い方もありなのでは?」と思いました。
新聞記事の見出しっぽい感じになっていますね。いい感じに短く要約してくれているという印象を受けました。
ここまで、TSUNAを使った要約BOTについて書かせていただきました。
今後は大量の文章の要約や、マニュアルなどの要約の作成などにも使えるのではないかと思いました。是非、皆さんもやってみてはいかがでしょうか。
(マーケティング本部顧客データベース部・柏倉善文)