浅葱色の覚書「なぜ金八先生はロン毛なのか?」
金八先生はなぜロン毛なのだろうか。気になってしまった。ご存じ3年B組の学級担任、金八先生。情に厚く生徒思い、時に厳しく、時にコミカルに振る舞うその姿は、当時多くの国民を魅了したことだろう。教科書に書いていないことも教えてくれる、「理想の先生」。わたしが教えてほしいのは「先生はなんでロングなんですか?」である。「五月蝿い!お前は『人』という字をノートに1000回書け!そうしたら『人』という字の成り立ちにも気づくかもな!バカチンが!」と言われてしまうだろうか。
いや、まあ「金八 ロン毛 意味」とかググったら出てくるのかもしれない。でもそんなことはしない。調べたら負けだ。
例えば、わたしが学校を舞台としたドラマを制作しようと考えたとき、まあまずは主人公となる教員の為人や造形に着手するだろう。そうなったとき、絶対ロン毛は邪魔だと思うのだ。トレードマーク?いや「教員」というキャラを作っていくにあたって、ロン毛はあまりに不自然な要素だろう。「人という字は〜」とか熱い話している教員がロン毛だったら、見ている側も集中できないでしょう。もっと眼鏡とか、服装とかにアイデンティティを付与する方が「教員」というキャラにおいてはごくごく自然では?いや、ロン毛って。
一応フォローしておくが、ロン毛をディスっているのでも、金八先生をディスっているのでもない。金八がロン毛であることが不可思議でならないだけなのだ。企画段階で誰も止める人はいなかったのだろうか。「名前もキャラも存在感も十分に濃ゆいので、髪ぐらいはさっぱりしましょうよ…。」と。ロン毛ストッパー不在の企画会議なんて、恐ろしくて堪らない。(「いや、濃ゆさてんこ盛りだからこそ唯一無二の国民的なキャラクターになったんでしょう?」と云われれば、もうマジでその通りだと思う。でもこちとら今更止まれないのだッ!)
あの髪はドラマに向けて伸ばしたのだろうか、それとも元々長かったのだろうか?ドラマに向けて伸ばすように指示した制作陣にせよ、ロン毛のまま撮影に挑んだ金八先生にせよ、なかなかくれいじーではある。
そもそもこの劇中における教育委員会は特に何も言わないのだろうか。いや、金八先生を咎めて欲しいというわけではなく、多分実際の教員の世界だったら教育委員会からめちゃめちゃ怒られていると思うから。のびのびとした世界で良いなあ、と…。
なぜだろう。なぜ彼はロン毛なのだろう。ぶっちゃけ、答えを知りたいとはそこまで思わない。因みに金八先生のドラマは見たことがない。解っている。まともに視聴もせずにこんな話を展開していることが非常にナンセンスであることは重々承知だ。かといって、わざわざ視聴して確かめよう、というほどのアレでもないのだ。そのくらいのちいっちゃな疑問。多分明日にはこの話題も忘れている。くらいの話でした。