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【金色のコルダスターライトオーケストラFinale企画】「バースデー」リモート合奏の解説&御礼文

はじめに

公式様、スタオケを3年間楽しませてくださりありがとうございました。
発表された直後はキャラデザも変るし、ゲーム媒体がスマホになるし、今まで登場しなかった楽器が出てくるし…と新しいものに抵抗感のある私は少し不安に感じましたが、ネオロマは今変わろうとしてるんだな、という気概を感じて、楽しみの方が勝りました。
そして、初めて主題歌を聴いたとき、今までのクラシックアレンジ等とは違う、まるで初夏の日差しのようにキラキラした曲に、一体どんなコルダがはじまるんだろう、という期待感で胸がいっぱいになりました。


※ここからは今回の合奏に至るまでの自分語りがたっぷり含まれますので、苦手な方は「Finale企画」まで飛んでください。

私はスタオケに出会えて得るものが沢山ありました。
今まではずっと一人で採譜をしたりピアノを弾いていたりしていて、いつか誰かが採譜した曲を演奏してくれるといいな~程度に思っていたのですが、誘ったら応えてくれる演奏仲間が出来ました。
その中にはスタオケからコルダを知ってくれた方もいらっしゃいます。
そんな方々に誘われて初めてリモート合奏したのがこちらです。

この時は本当に楽器に詳しくなく、出る音域も、楽器の役割も知らず本当に感覚で作っておりました。そもそも「なんちゃって金管五重奏アレンジ」がベースでしたので(金管五重奏でも無理がある譜面ですが)…しかも移調楽器の存在を知らなかったので…。
(そういえばメインテーマもチェロをト音記号で記譜していたなぁ…)
しかし、スタオケのHMSという神システムや登場するキャラクターたち、そしてこのリモート演奏を通して知り合えたフォロワー様のお陰で知識は乏しいなりにも少しずつ詳しくなれました。
そこから「Brand New Breeze」や「Twinkling Kiss」、「WINGS TO FLY」等の複数のリモート合奏を経験して、欲が出たため笹塚大先生の様なDTM環境も少しずつ整い始めた私です。
そして迎えたの2周年目の「バースデー」。

スタオケのお誕生日だし今年もやるか!というノリで始め、集まった12人。
1周年目が6人スタートで、2周年目は12人という2倍の人数になりました。
個人的に楽器ごとの枠を設けるのが好きではなく、とりあえず集まった人でやろう!という無謀なことをしていたのですが、クラリネット、ファゴット、サックス、チューバ、と昨年とは全く違うメンバーで、編成を組むのが楽しかった記憶があります。
特にクラリネット3本使いで中の音をしっかり埋める作業は楽しかった。
頂いて嬉しかったお言葉は、昨年の「バースデーの演奏を聴いて自分もやりたいと思った」というフォロワーさんのお声でした。
あと、「やるならいくらでも音をあげる」と言ってくださる方もいらして、調子に乗った私は初めて4分超えのフルバージョンで採譜したのでした。
1年前まで一人でピアノを弾いていたのに、今はこんなに大人数と合奏しているんだ…という不思議な気持ちになっていました。
皆スタオケが好きでこの曲が好きなんだな、と。
私が耳コピを始めたのも「この曲を演奏したいけど楽譜がない」というのが理由だったので、「好きな曲を演奏する」というモチベーションはすさまじいものなんだなと思いました。
スタオケが好き、この曲が好き、その気持ちだけで一つになれるんだなと思いました。

2周年バージョンを聴いて頂いたら分かると思うのですが、この時点で私はかなりやり切った感ありまして。
そのため、9月のネオロマンスの日を過ぎたあたりから「3周年はまた誰かが何かしてくれるかなー」「バースデーは一通りやっちゃったからなー」という思いでおりました。
演奏者さんがいないと始まらないこの企画なんですが、そもそも皆さんがお忙しそうですし。
個人的にも他の企画のお誘いを頂いていて、忙しいのは目に見えていましたし、実際に数人のフォロワーさんにもその旨を伝えていたので、12月4日のサ終発表まで何も用意していない状態です。
だってサ終するなんて思ってなかったから……!!!
「お前はここで終わるのか?」ってスタオケに対しても、自分に対してめちゃめちゃ思いましたよね。
勿論課金とかもそうなんですけど。自分が愛を伝えるなら何で伝えるのかな、って。
とりあえず再度バースデーの曲を聴いて冷静になろうって聴いたら余計感情がぐちゃぐちゃになりました。

「ねぇ調子はどうだい」
(良くないねぇ)
「生きた心地はあるかい」
(ないねぇ)
「不器用な自分のことを見くびってはいないかい」
(……。)
「退屈なループから抜け出したくなったらきっかけはほら君の胸の中」
(………!!)

バースデーってなんでこんなに心に問いかけるような歌詞なんでしょうかね。
もしかしたら「バースデーの合奏は2周年で完成されているもの」と思い込んでいたのは自分だけかもしれないな、自分で自分に限界を決めつけていたのかな、私はどうしたいのかな、って自身の胸に問いかけて、「バースデーの3周年バージョンやります!」ってその場の勢いで言っちゃいました。清々しい手のひら返し。
ちなみに12月のぐちゃぐちゃな感情のままアレンジした「バースデー」がこちらなのですが、私まだこの曲をアレンジできるな、と思い、悲しさと共に安心した記憶があります。
3年前までは「聴こえた音しか拾えない拾わない」だったのですが、新たに自分の思った音を入れこむことが出来るようになっていたんだな、という発見もありました。

尚、これがFinale企画版のピアノのパートの元になっています。
ひとまず3周年は「越えていける越えていけんだ悩んだ分だけ」を心のスローガンに掲げ本当に全てを出し切るつもりでアレンジしました。
スタオケも最後ならバースデーの演奏も最後かな。もし次にやるならそれはリアル合奏くらいかなって。
募集をするときにもその思いを綴っているのでお時間ある方は読んでください。

2周年の時もそうでしたが、私は「音楽は誰にでも開かれている」とか「音を楽しむと書いて音楽」とか、本気でやっている人から見れば綺麗ごとかもしれないのですが、なるべく技術を問わず、「やりたい」と「楽しい」を重視したい人なので、今回も募集枠は設けませんでした。楽器も人数も。3年目になるとある程度編集も慣れてきて自信もついていたので、どんな楽器が何人来てもなんとかなるし、なんとかする、と思っていました。(これが言えるのも合奏の機会を下さったスタオケとフォロワー様のお陰だなと思います。)
すると2周年目の12名に対し3周年目は36名と言う3倍の参加者様が集まりまして…。
募集開始した直後10人中6人がクラリネットだった時はどう編成しようかと笑ってしまいました。(そしてクラリネットさんは7人に増えます。ヒエッ)
その人数に驚きビビりつつも、こんなにも同じ思いで音を重ねてくださる方がいらっしゃるんだな、ととても嬉しく思いました。
そんなこんなでFinale企画がスタートしたのでした。

Finale企画

36名の参加者様を迎え、始まったバースデーFinale企画。
毎回ご参加頂いている方、音大卒の方や楽器を始めて間もない方、まだ学生の方や社会人の方、この度同じタイミングで卒業式を迎えられる方、台湾在住という国外からの参加者様と、年齢も経験も国籍も本当に様々で、楽器の種類も幅広く、エレキベース、ユーフォニアム、ピッコロに関しては楽器に対して知識が無く色々採譜の面ではご迷惑をおかけいたしました。
ただ、このメンバーも、この編成も、楽団とかリアル合奏じゃ出来ないことが「スタオケサ終前に何かしたい」や「バースデーの曲を演奏したい」という思いだけで出来上がっているって本当に凄いな、と思うのです。
こんなにも色々な方がこの作品を惜しんでいるんだな、ということが仲間意識ではありませんが嬉しかったです。
正直めちゃめちゃ不甲斐ない主催でして、ヴァイオリンの弓のボーイングは参加者様にぶん投げて、ピッコロとかフルートのアレンジは沢山修正を入れて頂きました。
クラリネットも1st、2nd、3rdとあるのですが、この音域は3rdですね、とお教え頂き直したり、休符のバラつきを直して頂いたり、アーティキュレーションについても知らなくて色々お伺いを立てたり…。
あー企画を通して音楽知識を育てて頂いてるーと思いました。
心強かったのはこういったリモート合奏の主催経験者様が何人もいらっしゃったことです。
その都度ご相談を頂いたり、演奏面でフォロー頂いたり。仲間がいるというのはこんなにも心強いものなのかと思いました。

アレンジに関してはバースデーの歌詞に励まされて作ったため、「スタオケ」を意識したものになっています。
全体テーマは「怖がることないぜ聴こえてくるよハーモニー派手に生きてこうぜハートを揺らすシンフォニー」
(「怖がることないぜ」って「失敗しても平気、一緒に楽しもう」って言ってくれているようでめちゃめちゃいいですよね)
実のところ2周年で「やり切ったー!」と思っていたアレンジは、楽器やキャラにフォーカスしたもので、結構個々の音の主張が強かったんですよね。
そのため「今までずっとポップスよりのアレンジばかりだったけれど今回は『オーケストラの音』に挑戦してみよう。」と思いました。
目指せスターライトオーケストラの音!
※参加者様用にアレンジについての全体共有をした文章もありますのでお暇があればどうぞ。

アレンジに関しては上記のリンク先に書いたものと少しかぶってしまうのですが、演奏者さんの演奏や作画頂いたイラスト、動画編集のことも含め語らせてください。

卒業式が各所で行われるあの時期、私も漏れなくその現場にいる人間の一人で、「新しい扉を開けて君は進んでいくんだね」という卒業式の歌詞に教え子とスタオケを思ってうるっと来る日々を過ごしておりました。
この時期は本当に苦手です。ただ、この別れは終わりではなく、「大いなる旅立ちの始まり」であり、「バースデー」は新たな道に進んでいく彼らの背中を押す曲なんだなと、気づかされました。
そのため、2周年の時は1章~9章の振り返りの様な構成で曲を作っていたのですが、今回は振り返りと旅立ちをイメージした編曲にしております。
2周年でクレジットに使ったED曲がSV2章の銀河君との別れをイメージしていた演出だったので、今回はそこからの再スタートを切る構成にしてみました。
また、演出に関してですが、1番は出会い、2番は離別と邂逅、3番は旅立ちのイメージです。
窓を使った演出は「音楽は誰にでも開かれている」というコンセプトを元になーさんに作画して頂きました。

「前奏」

始まりは閉ざされた窓。まだ夜の暗闇の中にいる星奏メンバー(Vn.1st Vn.2nd Va. Vc. Pf)の静かな音色です。そこから金管の音で徐々に太陽が昇り、あたりを明るく照らし出す。そして木管の新たな風が吹き、ピアノとベースが高低音で始業のチャイムを鳴らし、再スタートを切って駆け出す、そんなイメージの編曲、演奏、演出です。
クラリネット3パートに加えてトロンボーンが3本使えたのはとてもありがたかったですね。金管の始まりを「夜明けの音」と私は言っているのですが、音の広がりとともに視野が開けていくような気がしました。
ポラリスちゃん(Fl.Cl.)の駆け上がりも最高に決まっております。
そこから動画はスタオケのメインビジュアルに使われていた風景の写真をバックに演奏者紹介をしてみています。
36名中、お一人はイラスト担当、お一人は編集担当だったので、表示している楽器は34名なのですが、この熱量と数に圧倒されます。

「ねえ調子はどうだい生きた心地はあるかい」

2周年同様星奏組の楽器をメインで編曲しています。
出だしはやはり新生スタオケの新メンバー朔夜と銀河君で、と思い、あの場所を背景に使用させて頂きました。
「初回路上ライブ」なのできちんと「道路使用許可申請書」をもらってるよ~みたいな銀河くんと朔夜です。
久しぶりに会った銀河君が新しい世界にバスで連れ出してくれた時の懐かしさを感じる歌詞なので、この初回メンバーを割り振りました。

「不器用な自分のことを見くびってはいないかい」

次に加入したメンバー、竜崎と成宮です。
音楽はまだ星奏の楽器がメインで奏でております。
竜崎疾風のキャラソンが大好きなのですが、「やれるだけやってみろ」「自分を見くびるな!」って言ってくれそうなので割り振りました。
背景のカラーは新緑の季節&二人とも目の色が緑というのもあり、緑色がメインです。
これが菩提樹寮で見かけるいつもの光景なんだろうな、と思います。

「退屈なループから抜け出したくなったら」by桐ケ谷
「きっかけはほら君の胸の中」by刑部

退屈なループから抜け出すのはやはり常工。
バイクで走り出すエンジン全開の音でここから金管が切り込みます。
裏では木管が華麗に跳ねております。
演奏者様のお陰であたかも吹奏楽の様な熱さと軽やかさをまとった美しいまとまりのある音色になりました。
ホルンとトロンボーンの後押しをする様な音も盛り上がりを支えており元気がもらえる音です。
歌詞分担は上記の通りで、2人なら3年生の余裕感をまとった物言いで暗闇の中から引き上げるきっかけをくれそうだな、と思います。

「怖がることないぜ」「聴こえてくるよハーモニー」
「派手に生きてこうぜ」「ハートを揺らすシンフォニー」

ここは私のこだわりポイントなのですが、いつも順番的に凜が先なのですが、あえて歌詞は流星の色を先に表示しております。
第4章終盤のあの場面です。流星が「凜、怖がることないよ、僕らでやってみよう」みたいなあのクラリネットの音色で伝えてくれたメッセージとSV第7章の事務所変えを決意する瞬間と…。「凜、聴こえてる?」「聴こえたよ」みたいな感じ…。
あと凜のキャラストイメージで「ハートを揺らすシンフォニー」は凜に割り振りたかった…。また演奏動画はFl.1stとCl.1stの方。ポラリスって1stのイメージが強いです。
演奏の音は金管と木管の掛け合いで、コール&レスポンスの形をとっています。
音速のハロウィンキングみたいに金管と木管が張り合っている感も良いかなと思い。
呼びかけ合いながら応えながら、二人で一つのポラリスでいてください。
ちなみにはりさんの天才的作画をしてくださいまして、ここ手を繋いでいるポラリスなんですよ。一生一緒にいてくれや。

「君のいる未来があるんだよ」by三上

ずっと過去に縛られている三上に未来の話をして欲しい。というか少し前向きになった今の三上蒼司を描きたい…!!と思い副旋律担当が多いホルンに主旋律を歌わせました。
ホルンのお二人の柔らかい音のお陰で曲にも緩急が生まれたなと思います。
この二人も未来永劫仲良くして欲しいです。

「鳴らせハローハロー存在証明」

サビは演奏者の皆さんの演奏を肌で感じて頂きたくて演奏動画をメインで取り扱わせて頂きました。
背景は「みなとみらいホール」の写真です。とってもきれいな客席の写真があったので、「お客さんに音を届ける」という意味も含めて使用させて頂きました。
この合奏は、(先程も申しましたが)初めてご参加頂く方、楽器を習い始めて間もない方、ブランクがある方、海外からの方等々、本当に様々な方にご参加頂いております。
多分こういう合奏にすんなり入っていけない方も沢山いらしたと思います。私の指示も凄く分かりにくかったと思います。
もし私がその方々の立場だったら「リモート合奏なんてやったことないし」「言葉が通じるか分からないし」「そこまで演奏上手くないし」「私がしなくても誰かがするし」と色々言い訳を並べては参加することを躊躇していたと思うのです。
そんな方々の「勇気を出して踏み出した小さな一歩」がこのリモート合奏だったらいいな、という思いも含め、そんな皆さんと「スタオケの存在証明」をしているんだ、という気持ちが伝わるサビになっていたらいいなと思います。
きっと一人一人がここの演奏をこだわりながら響かせてくれたはずです。
また、スタオケ愛のこもった画面を作って下さっている方もいらっしゃいます。ブランケットやアクスタ、ぬいぐるみ、凜ちゃん風のネイルに至るまで、まんべんなく皆さんのスタオケ愛と熱の入った演奏を堪能していただきたいと思います。

「間奏」

様々な出会いを経験し、次はどこへいく?「to be next」みたいなバスの演出です。
この可愛いバスははりさんが作画してくださいました。

「ねえ調子はどうだい ねぇそこには慣れたかい そこから見える景色を愛せそうかい」

木管メインで割り振ったパートです。明るさからのしっとりとした曲調に。
1番の歌詞は「出会い」をイメージしての2人組なのですが、2番は離別と邂逅ということでイラストはそれぞれソロでの演出にしてみました。
ご提供頂いた写真の中に京都の丸窓がありまして、「音楽は誰にでも開かれている」けれど、「時として自身の決断によっては閉ざされることもある」みたいな演出がこれで出来ないかなと思い、丸窓の作画をはりさんにお願いしました。
浮葉様のお言葉をイメージして歌詞を割り当てたのですが、お互いがお互いを想って置かれた場所で頑張れと励ましているようなメッセージ性が含まれていると思うのです。
優しく温かく切なく響くクラリネット3パート+オーボエ+ファゴットの音に耳を傾けて頂きたいです。

「怖がることないぜ出鱈目気儘ラプソディー」by乙音

京都組のしっとりした空気から一変、金管と木管で吹っ切れたように明るく奏で始めます。
実は、乙音くんは京都組に引きずられて切ない感じが良いと以前は思っていたのですが、「そこから見える景色を愛せそうかい」が「おばあの言葉」なら、乙音くんのアンサーは「スタオケが好きだよ、楽しいよ」と安心させてあげられる様な表情なんだろうな、というのをイラスト部で話しまして。
ラプソディー=自由奔放な形式ということもあり、マイペースで前向きな本来の乙音くんを描いて頂きました。

「派手に生きてこうぜ主役を気取れファンタジー」by堂本大我

アイドルとはファンのために偶像を作り出すものだ。ということで、CASHのためにファンタジーを演じている堂本大我です。浮葉様へ対する言葉かな、とも思います。
折角なのでファゴットとクラリネットで黒橡っぽくしております。
また歌詞のバーも黒橡にちなんで黒色にしております。

「君なりの生き方でいいんだよ」

中間音がごっそり抜けて低音と高音の聴かせ所です。
演奏者の皆様にはこのスタッカートのリズムは「朝日奈の音」いや、高山先生が描かれている「あさぴな」の音です!と伝えているのですが、低音と高音で怜様とあさぴなが仲良くキャッキャしている可愛いパートだと思いながら作っております。
またここの歌詞は怜様→朝日奈にいつものアドバイスをしている様にみせかけて、朝日奈→怜様へのメッセージという意味合いにしたい!!という思いで歌詞を割り振ってます。
怜様らしい生き方をして欲しい…!!!あなたらしく生きて…!!!と例の告白するキャラストで泣きそうになったし、怜様の背中をポンポンしてあげたくなった私です。
本来の怜様らしい柔らかい表情をしたイラストが最高にマッチして素敵なBメロ終わりになったと思います。

「唄えハローハロー存在証明今高々に」

「高々に」なので、みなとみらいホールのより天井が高く映っているお写真を使用しております。
「越えていける越えていけんだ悩んだ分だけ」という歌詞にはきっと何度も励まされた人が多いのではないでしょうか。私はその中の一人で、過去の自分を越えるぞという気持ちで編集をしておりました。おかげで自身の限界を決めつけているのは自分だったな、という気付きがありました。
また以前、ブランクがある方の中には「勇気がなくて逃げだしたいつかの自分」を自身に重ねて演奏された方もいらっしゃるとお伺いしました。そんな方々に「ちっぽけだったなって笑えるどうしょうもなく愛しい日々」が来ますように。
ちなみに、「ちっぽけだったなって笑えるどうしょうもなく愛しい日々」を京都組に歌わせたくて1番と2番では金管と木管のパートを入れ替えているのでサビの微妙な違いも楽しんで頂けたらと思います。

「君を待ってるんだよ」by黄昏の君

彼はむしろ存在感をチラ見せする方がそれっぽいかなと思い…。
思い出の場所で匂わせてみました。

「間奏」

間奏はスタオケVSグランツのイメージした音で、全員総出動でバチバチやっています。ライバル出現!バトルしようぜ!って感じです。
ここは3/4と4/4が入り乱れる変拍子で皆さん苦労されたと思うのですが、低音パートの揃っている四分音符と八分音符、フルートの駆け上がりやピッコロのトリルが超絶格好いいので聴いてください。壮大なオーケストラの音と言う感じがします。
俺の音を聴けー!というゴリゴリのフォルテでめちゃめちゃ格好いい…!!!
グランツのイラストに関しては、曲調に寄せて「覇者」とか「エンペラー」とか余裕のある感じでキリッとした絵を描いてくださいとお伝えしたところ、あのような格好良い主従が生まれました。後ろに控えている感じの巽が良~!!!

そして続いて登場するのが宇賀神兄弟です。

間奏=ライバルのイメージなので、元々ライバルだった宇賀神兄弟も入れてみました。
今は仲間なので、演奏者のソロ動画も埋め込んでおります。
同じポーズなのに兄は自信に溢れていて、弟は「俺のおとうとがこんなにかわいいわけがない」みたいなツンデレぷんすかポーズになっているのがこだわりです。色味や髪質に兄弟らしさを見出しながら、身長や表情に二人の差を表せていたらいいなと思います。

「ねぇ鮮やかなのは外の景色か心模様か」

宇賀神兄弟と出会い、また音楽の道が開いていきます。本当に色鮮やかな写真をご提供頂いたお陰で朝日奈の心の風景を表現することが出来ました。

「彩りなんてさそんなものかもな」by仁科

SV5章のラザルスです。この歌詞は絶対仁科に言わせたい…!と思っていたのです。ヴァイオリン担当の方にもここは仁科諒介の音なので…!!とお伝えして、演奏して頂きました。(仁科諒介の音とは…?)
天才の横で生きるのは苦しいけれど、吹っ切れて「お前はそういうやつだよ」って言える仁科諒介であれ~!!あとヴァイオリン奏者様の譜面台にもご注目くださいませ。愛。
ここのキャラの表情も凄く二人らしくていいな~と思うのです。
色も背景の色も、ラザルスやネオンフィッシュの色というよりは鮮やかな「暁の空の色」をチョイスしてみております。

「鳴らせハローハロー存在証明」byスタオケ

木管の柔らかな音で再び日が暮れ、夜が訪れます。
折角間奏やCメロで盛り上げていたのですが、一度原点回帰します。弦とピアノだけで奏でる星奏の音を楽しんでください。
星空を見上げ、何を思う。私は竜崎疾風のキャラストなのですが、きっとお見舞後にバイクを飛ばしている桐ケ谷晃を思い浮かべる人もいれば、ポラリスちゃん所属先変更決意の日やメロンパンを差し入れされた三上蒼司を思い浮かべて演奏された方もいらっしゃると思います。
色々な思いがある中で徐々に仲間の音が加わって、星が増え、上へ上へと昇っていくような編曲をしてみました。動画編集は「間奏5 星月夜のアンティフォナ」をイメージしています。
星月夜は月が出ておらず、星が月の様に輝いている夜のことなのですが、セレネ兄弟を出さずにはいられなかったのと、月は太陽無しでは輝かないので、太陽の如く輝きを放つ月に朝日奈、朔夜、慧様を重ねて入れてみました。
音源は徐々にホルン、トランペット、トロンボーン、フルート、クラリネット、コンバスと徐々に音の厚みを加えて音に広がりを持たせ、キャラ達が集っているような音にしてみています。
そしてスタオケの「大いなる旅立ちの始まり」に対して、銀河まで届くような心から叫ぶ「君の声を」!!

「鳴らせハローハロー存在証明」

スタオケの旅立ちを祝う門出と存在証明と、演奏者様それぞれの音楽に対する想いを高々に鳴らし、響かせ、歌いあげていきます。
それぞれの想いはホールを飛び出して各所で鳴り響く…というイメージの編集です。
語るよりは感じて欲しいところなのでコメントは控えます。
そしてまた桜の季節がやってきます。
寂しいけれど、彼らの旅立ちに祝福を。幸多からんことを。

エンディング曲

このエンディングはkanaさんが編曲、編集、取りまとめを全てしてくださいました。
曲についてはまたきっとkanaさんの熱い思いがつづられると思いますので、その際にはリンクを貼らせて頂こうと思います。
kanaさんの素晴らしいご活躍と制作中の思いやこだわりはこちらをご覧ください。
EDに使用されたクラシックオマージュの答え合わせも記載されております!

タイトルが未だ不明のスタオケBGMですが、この「スタオケ発進!」という感じの明るく前向きな曲は、実はkanaさんが昨年の10月頃からご用意されていらしたものでした。
丁度ポラリスちゃんのライブを作っているときに「もしかしたらスタオケ3周年で出来るかも…?」みたいな内容でお伺いしていたのですが、kanaさんも色々ご予定が入りお蔵入りになりつつあったそうで…。
一番の理由は昨年チラッと聴かせて頂いていたアレンジが本当に素敵だったことと、折角作られていたのに途中でやめられていたこと、またいつもは「Andante」や「SV2のあの曲」の様にしっとりとしたエンディングだったのですが、今回に限っては明るく終わりたいという個人的な思いもあり、ご無理を承知でお願いしたのでした。
ご快諾して下さり本当にありがとうございました!
楽器の編成なども凄くよく考えてくださって、短い中に緩急がある演奏となっています。

そして見てくださいこの演奏者様の数!!!!
制作裏話になるのですが、主催の私一人で編曲、音源編集、動画編集、イラスト制作は流石に無理…!!!となり募集時にお力添えのご協力を呼び掛けたところ、kanaさんとなーさんと、演奏者のはりさんがご協力くださいまして、特にkanaさんは音源編集の取りまとめでめちゃめちゃお世話になったのです。
ED音源は全てkanaさんですし、本編のバースデーは金管と木管の音源を細かく編集してくださいました。
私が担当したのは弦パートとバースデーの最終とりまとめなのですが、この演奏者様の数の実に半分以上をお一人で取りまとめてくださっております……!!!!!(拍手!!!)
そして、このEDの入力も私が「打ち込む時間ないです……!!!」と泣きついたらパッと打ち込んだデータを出してくださったのです……!!!
黒雪さんにもめちゃめちゃお世話になりました。ご協力のお申し出を頂きまして、これ幸い!と、X(旧Twitter)のコメントとYouTube用の文章を考えて頂いたのです…。
とても綺麗にまとまった文とエモーショナルな言葉のチョイスをどうもありがとうございました。
完全に裏話なのですが、感謝の念を忘れることが無いよう、ここに記しておきます。
沢山の方のご協力を得てこのFinale企画は成り立っております。
ちなみにED動画のコンセプトは「あなたと歩むこれまでとこれから」ということで、今までみた景色をはりさん作画のバスと共に振り返ってみました。各演奏者様方の動画もカラフルにして、虹色の明日という感じを演出できていたらな、と思います。
だって、スタオケの終わり方が「間奏5」ですよ?
まだ「間奏」なんですよ?
続け……!!!

終わり方「Fine」にしちゃったけど……!!!
続け……!!!!!!
ひとまず3年続いたバースデー企画はここでいったん幕引きしますが(昨年も言っていたのですがこれ以上どうアレンジしろと…)スタオケの曲はまだまだやりたいですし、スタオケもまだまだ終わらないと信じております。またいつかこうして皆さんと音を合わせる機会があったら嬉しいです。

写真・イラストについて

動画で使用している写真、イラストは全てご提供写真orイラスト担当が作画をしているものです。(背景に飛んでいる花びら等も描きました)
過去にその土地に赴き撮影された写真をご提供くださった方、お仕事等ご予定ついでにわざわざ撮影して下さった方、地元なので!と快くロケハンして下さった方等々、本当にありがとうございました。
(折角ご提供頂いた写真なので、本当ならどれも使いたかったのですが、加工に手が回らず、一部しかご紹介できず、すみません)
ちなみに作画担当イラスト部の方では各自好きに描いたらまとまりが無くなるのと、作画コスト低減のため、着色はアニメ塗りで統一しようという話も出ておりまして、普段塗らない塗り方に挑戦してくださいました。ベース色、影と光の基本3色使いです。
こちらも本当は動画内でもっとしっかりお見せしたい所なのですが、動画の内容が盛りだくさんなため、担当パートのみの表示となり申し訳ありませんでした。
作画担当者様のリンクを貼っておきますので、こちらでご堪能くださいませ。

乙音くんポラリスちゃん、怜様、グランツ担当の千歳はり様。
どのイラストも柔らかいタッチでとても素敵なのですが、その中でも特に普段は「お姉様」というキャラを保たれている怜様の少女の様な愛らしさの描き方は「香坂怜」という一人の女性を理解している最高の作画だなと思うのです。あとグランツの身長差とポジショニングにグッと来ます。

竜崎、成宮、常工、日向南、ラザルス担当のなー様。
一番多くのキャラ作画を手掛けて頂きました。
歌詞や場面に沿った表情を考えてくださり、二人組の関係性が見えるイラストです。成宮が先にコンミスに気付き手を振り、それにつられて視線を送る竜崎のいつもの光景や、「君のいる未来があるんだよ」で未来永劫仲良くしてくれと思うようないつものやり取りをする日向南等…(自分でメロンパンを渡しておきながら「一口ちょーだい)と言える関係性最高か)その学校ごとの関係をどうぞしっかり見てくださいませ。

言い出しっぺなので描きました。京都組に関しては、自分自身がこうしたい、という演出があったため、担当分けの際に頂きました。
ちなみに星奏は人数が多いので3人で分けようという話が出て、このような配分になっております。
本当はイラストも最初「え、全員描く感じなんですか……?」という空気だったのですが、3人いればなんとかなるのでは!!と分業して一人4枚(それでも多い)を何とか描き上げることが出来ました。
演奏者様の演奏や、見てくださった方がそのキャラを思い起こせるように出来ていたら作画担当が全員喜びます。

少しだけ懺悔するなら、動画を平等に出し切れなかったところとか、ボーイングをあんなにこだわってくださったのに、本当に見切れる程度にしか出せなかったこととか、編集チェックをしていただくとか言っておきながら投稿30分前に出してしまったところとか、他にも小さなミスは沢山あるのですが、「こうすればよかった」という後悔は新たに物を作ることでしか払拭できないので、次に生かそうと思います。
頼りない主催にお付き合いくださった参加者の皆様、ありがとうございました。
本当ならお一人お一人に挨拶をしたい所なのですが、いい加減長くなりそうなので、このお気持ち文を代わりに送らせてください。

最後に

私事ではありますが、2月から3月にかけて立て続けに身内に不幸がありまして、別れというのは本当に予告もなく突然来るな…と悲しみに包まれる反面、きちんとお別れの準備をしてくださったスタオケの公式様は本当に優しいなと思うなど。いや、これは別れではなく「新たな旅立ち」という方が正しいですね。
「失うくらいなら出会わない方が良い」と最初から手を出さないジャンル、興味があっても私が知らない過去があることが嫌だと、あえて出会いを避けているジャンルも多いのですが、こんな別れがあっても、スタオケに出会えたことを後悔する気持ちは不思議とありませんでした。
スタオケがもしソシャゲでなかったら、私はこんなに沢山の方々と合奏する機会はなかったと思うので。
万人の方に広く、より多く知られる作品として作って下さりありがとうございました。
そしてバースデーはスタオケに登場する彼らの青春を彩る曲だと思っていたのですが、この曲は私たちの人生にも彩りを与えてくれました。
3年前この曲に後押しされなければ、今こうして企画を実行する未来もなかったので。

参加して下さった皆様、そして聴いて下さった皆様それぞれがここにたどり着くまでに歩んだ軌跡、スタオケという作品や皆さんと出会えた奇跡、すべてに感謝して。

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