
読書log#3 ??? / 口ぶえ
はじめに
⚠️⚠️⚠️ネタバレあり⚠️⚠️⚠️
あらすじ?
こういった昔の文体で書かれた小説を読むことは少なく、一度では内容を理解できなかったので2周した。
それでも完全に理解したとはいえないが、大体把握したあらすじはこんな感じ。
主な登場人物は、漆間安良、岡沢、渥美泰造。
はじめ安良が岡沢にナンパされ、岡沢のことが頭から離れなくなるが、最終的には渥美に思いを寄せるようになり、最後のシーンは渥美と漆間の心中?
普段このような文学作品を読むことに慣れていないが、今の私が思ったことをそのまま書こうと思う。また時間が経って読み返したら別なことを思うかもしれない。
安良と岡沢
なぜだかわからないが、岡沢が安良にアプローチをかけるシーンが生々しくしっとりしている。文章の湿度が80%くらいある気がする。
文体は私にとっては親しみづらいものなのに、こういったシーンだけは他の今風な文体で書かれた作品よりもその場の空気を感じさせるような文章になっている。
いくつか引用しようかとも思ったが、ちょっとR18な雰囲気がしなくもないので控えておく。
そして、不思議に思ったのが、なぜ安良の岡沢に対する気持ちが急激に冷めてしまったのか。
一つは絵はがきで、大きな富士山の前に松並木のついてゐる写真の刷つた上に
これより富士へのぼるべく候。詳細は帰阪の上申しあぐべく候。尚倍旧の御愛顧を請ふ。
八月二十日
東門生
これも疑もなく、岡沢からよこしたものである。彼はおもはず噴き出した。そして倍旧の御愛顧を請ふ、と書いた彼の男のさもしい心もちを、せ~らわらはずにはゐられなかつたのである。久しい間囚はれてゐた岡沢から、やつと脱れることの出来た心地に、なんとなき満足が感じられる。
これが件のシーンなのだけれど、なぜ...?
もっと頭のいい人の方がタイプだった、とか...?
本当に浅い考察しかできない......
あとで他の人の感想とか覗いてみようと思います。
安良と渥美
恥ずかしいことに、1周目で私はこの渥美という子を女の子だと思って、脳内で黒髪美人な子を想像しつつ読んでいた。
2周目で気づいた本名、渥美泰造。
男の子かい!
京都弁だったのが舞妓さんイメージを想起させちゃったのかも。
渥美が出家しようとする場面もあったのだけれど、出家する理由がいまいちわからなかった。
この2人が心中しようとした理由も、そもそもラストシーンの解釈は心中であっているのかも自信がない。
そして渥美16、安良15歳。
どちらも、物事を深く考えているなあ、と思った。私とそう変わらない年なのに....
私が普段考えてない方なの?
最後に
なんにしても、これは時間置いてまた読み直す必要がある。