
ゲーム音楽好きがペルソナ5 ザ・ロイヤルを遊んだ正直な感想 メインキャラの印象や好きな曲など【P5R】 ※ネタバレあり
先日、P4→P3P→P5Rという順番で初めてペルソナシリーズを遊びました。
3作品ともに本当に楽しく、プレイして本当に良かったと思いました。
今回は、ペルソナ5 ザ・ロイヤルをプレイした感想を、率直に記事として書いてみようと思います。
※ペルソナ5のストーリーのネタバレを含みます。
※こういう意見もあるんだなという温かい目で読んで頂ければ幸いです。
メインキャラクターの印象
まずは怪盗団のメンバーの印象や感想などを語っていきます。
怪盗団全体の雰囲気としては、P4のように全員コミュニケーションが上手で明るくてとても仲良し、という感じではなく、結果として仲間になった相手と少しずつ打ち解けていくという印象で、メンバー全体の雰囲気はP3に近いものを感じました。
P5のキャラクター達も魅力的ではあるのですが、P4の仲良しな感じが好きだったので、P4ほどの青春さが感じられなかったところは少しだけ残念でした。
けれど、その距離感が都会らしくて、ある意味ではリアルでした。
どちらかといえばP4が特殊なのかもしれません。
ペルソナらしく、高校生のリアルな心情はしっかり描かれていて、その点では大満足でした。
ジョーカー(とペルソナ)
P3~P5の主人公の中で一番個性があり、個人的には一番好き。
男女問わず好かれるような、嫌みの無いキャラという印象。
普段は無口で飄々としてるけど、ジョーカーになると自信満々で強気の表情になるのが好き。
服装から立ち姿から何まで、どのシーンを切り取ってもかっこいい。
しかも声までかっこいい。ズルい。そりゃモテるわ。
ジョーカーのときはすごい身のこなしなのに、普段は全然運動神経良くない謎。異世界だと動きが変わるっていう設定なのかな。
アルセーヌも歴代主人公ペルソナの中で一番カッコいいと思う。
初回の処刑イベントで強制的に処刑されて全然使えなかった悲しみ。アルセーヌさんスマブラ以上に離脱が早いよ・・・。
まあ最初のペルソナはすぐ合体することになるってことは分かっていたけどね。もう少し使いたかった。
戦闘に関して言うと、P3やP4とかまでは主人公はメインアタッカーとして扱うのが個人的なセオリーだったけど、今作は仲間全員に経験値が入るようになって、戦闘中に入れ替えまでできて、しかも仲間がみんな強いので、攻撃は仲間に任せてPTにない属性攻撃とか補助技を打つ役割が多かった気がします。
銃の威力が強いのは序盤だけ、と見せかけて、岩井の改造銃で感電させられるのが中盤めちゃくちゃ強い。岩井様ありがとう。
今作は特に状態異常が強く、異常に特化したペルソナを作って活躍させてました。特性で強制的に悪天候扱いにする+悪天候時に異常確率UP でほぼ確実に異常を撒けるのが強かった。
主に使っていて活躍したペルソナは下記。
お金いっぱい稼いでレベル高いペルソナばかり作ってました。
ジャアクフロスト(中盤から作りやすい、覚える技だけで活躍し火力高い)
アリス(死神コープが上げやすい、ニイジマ~シドウパレスで大活躍)
ヨシツネ(物理最強、強すぎ)
トランぺッター(耐性優秀、ランダマイザと補助要員)
DLCはなるべく使わないようにしてましたが、P3とアイギスが大好きなので耐え切れずにタナトスやアテナは使ってました。タナトスかっこよすぎる。
ヨシツネはP4で強すぎたのでさすがに弱体化されてるのかな、と思いつつ、いざ使ってみたら何も変わってなくて草。小ダメージを8回(総ダメージが小さいとは言っていない)。なんなら一回一回のダメージも小さくない。ゲージの減り方やばくて技打つたびに毎回爆笑する。
まあでもヨシツネかっこいいし、次回作もこのまま強キャラでいてほしい気もする。
坂本 竜司
相棒ポジ、と見せかけてあんまり相棒感は無かった。
P4の陽介ほどの好印象はないけど、高校生らしさがあり、
デリカシーはないけど悪気は全くなく、嫌いになれないキャラという感じ。
母子家庭での周囲からの噂とか、カモシダに足を怪我させられて陸上を諦めたりとか、相当な苦労があるはずなのに、皆には一切愚痴を言わず、明るく振舞っているのは立派だなと思った。
3学期で陸上をやっている竜司を見て、まあ本当の気持ちはそうだよね・・・と。
皆の前で感情的になったことを後で電話でジョーカーに謝ってたり、比較的落ち着いている人が多い怪盗団の中では幼さが目立つけど、成長も感じられていいキャラだなという感じ。
ネットで言われているような悪い印象は特に感じなかった。
戦闘では、カネシロ~オクムラあたりの中盤はあまり出番はなかったけど、チャージやアグネヤストラを覚えた終盤は物理アタッカーとしてスタメンで頑張ってもらってました。マハタルカジャ覚えるのも偉いし、弱い訳がない。
ジオ系については魔が低いものの、真を入れて特性と合わせて感電させる動きが強かったです。
モルガナ
今作のマスコットキャラ。と見せかけた相棒ポジ。「猫じゃねーし。」
声も可愛すぎるし見た目や仕草がまんま猫でかわいい、大好き。
家に喋る猫一匹いるの最高すぎる。ウチにもほしい。
序盤にめちゃくちゃ主人公たちを誘導してきたのと、記憶を失っていることから、敵側か?と序盤に一瞬疑いましたが、それにしては良いキャラすぎるし、竜司とのやり取りも含めかなり味方っぽかったので、途中からは裏切ると見せかけたミスリードだろうなって思ってました。
ダーツバーで仲間を誘うときにモルガナも誘えて、ダーツできるの?って思ったらジャンプしてダーツ投げてて草。ハイタッチもしててかわいい。
あばら家の鍵も開けられるし、猫にしては器用すぎやしないか?
戦闘では、耐が低くて頻繁に瀕死になることと、火力が特別高いわけでもなく、回復は他のキャラやジョーカー、薬で代用できるというのもあって結構不遇だった。
真が攻撃と回復両方できてそこそこ固く万能なので、真の加入に合わせてパーティから外した人も多そう。
中盤はほとんど使わなかったのですが、メシアライザーを覚えるのと、スキル枠に余裕があったのでジャズクラブでランダマイザも覚えさせて、終盤はデバフ&回復としてスタメンで活躍しました。
高巻 杏
最初に仲間になる女の子枠。
なんというかゆかりみたいな、あんまり精神的に安定していないキャラかな?と思ったら全然そんなことなくて、天然だけど考えはしっかりしてるし、一途で頑張り屋で気配りのできるめちゃくちゃいい子だった。
あと総攻撃勝利後のピース可愛すぎ。
現実でいたらいい彼女・奥さんになりそうだけど、ペルソナをやる層はこういうキャラ好きじゃなさそうだよな~、と思って人気投票見たら案の定不人気。泣いた。
女友達感があるのと、天然ではあるものの年齢以上に落ち着いていて、甘えたりしなくて隙が無さすぎるのが原因な気がする。まあ他に魅力的なキャラが多いんだよね。
声が合ってない、みたいな意見もあったけど全然そんなことないと思った。
個人的には竜司と杏のヤンキー&ギャルカップルがあまりに似合いすぎているので、ジョーカーとくっつくのはなんか違う。
あと、コープで告白するタイミングが悪い。いや良いんだけどゲスい。友達と離れ離れになって泣いているときに告白するな。
戦闘では、特性でSP消費減らせることと、火力があって状態異常も撒けるので、雑魚戦特化で活躍。コンセントレイトも覚えるのでボス戦でも活躍できそう。
雪子タイプと思いきや回復は得意じゃないので、雪子ほどの万能感や必須感は無かった。
喜多川 祐介
変人かつ天然な一面と、大人以上に落ち着いていて思慮深い一面を併せ持つキャラ。
ストーリーでは吹っ切れてマダラメを倒すけど、改心後に"斑目"呼びから"斑目先生"呼びに戻ってたり、佐倉惣治郎との会話や祐介コープ10での会話で、斑目に育ててもらったことの恩義を感じてたりするところで、斑目と祐介の別の関係性が見れていいなと思った。
佐倉さんに1泊させてもらった恩義で、ルブランにサユリを置いていくエピソードが大好き。
佐倉さんが"貰う"じゃなくて"預かっておくよ"って言ってるのも、祐介へのやさしさを感じられて良い。
参謀とか引っ張っていくタイプではないけど、周りの話を聞いたり冷静だったりして、案外自然と怪盗団として馴染んでいったなという印象。
戦闘ではかなり不遇な印象。
決して弱くはないんだけど、物理が欲しい場面がそもそもあまりないし、物理はジョーカー、もしくは覚えるスキルも強くてチャージもマハタルカジャも覚える竜司でよいので、あえて使う理由がなくなってしまう。
ブフ系もジョーカーで代用できるし、カウンタ系はわざわざスキル枠を割くほどではないし。
マダラメパレスではレギュラーにしたけど、それ以降はいつのまにかパーティから外れてました。コープMAXにするのも一番遅かった。
新島 真
おとなしい優等生、と見せかけて猪突猛進。
武装もしていないのに一切恐れずストレートパンチの如く金城のアジトに乗り込んでいったときは肝を冷やしました。
優等生タイプの姉と違ってペルソナは世紀末覇者、と思いきや実は姉のシャドウの方が世紀末でした。姉妹揃って強い。
真じゃなくて冴の話だけど、シャドウ冴が「私の正義は示した・・・」って言ってたりルーレットで戦ったりしてて、ここすごいペルソナ3だ!って感動してた。
姉と同じ道には行かない、とは言っているけど、1周まわってなんだかんだ冴さんと似ているところがあるなと思う。
偏見だけど、結婚生活で怒ったときは尋問のときの新島冴ばりに問い詰めてきそう。
あなたゴミ出してって言ったわよね?どうなの!?
序盤に冴さんから酷い言葉を浴びせられるシーンは、冴と真の両方の心象が理解できて本当に心が痛かった。早くにお父さんを亡くしているのは姉妹にとって辛すぎるし、冴さんも自分を捨てて真を育てなければいけないという義務感で辛い状況で、改心前のトゲトゲしさも理解できる。真は子どもじゃなくて妹だし、なんで自分が面倒見なければいけないのか、真の面倒を見る必要がなければもっと出世できたのに、と思ってしまうのも無理はないよね。真も反論したくてもできない状況なのが辛い。
3学期で父親が生きていて、姉妹で仲良さそうにしているシーンがあってさらに辛くなった。
真が怪盗団に入って色々吹っ切れてたのは良かったし、冴さんも改心できて本当に良かったと思う。
戦闘では器用万能という感じで、何でもできてかなり強かった。
メディラマで回復ができ、物理も魔法も両方こなせるし、マハラクカジャも便利。特性の炎上・凍結・感電確率上昇も強い。
加入後は回復キャラとしてモルガナと入れ替えて、そこから終盤にモルガナを戻すまでは雑魚戦・ボス戦ともにずっとスタメンでした。
終盤についても真が弱いというよりはモルガナを使いたいというだけで弱くなかったので、加入から最後まで使っていた人はかなり多いのでは。
佐倉 双葉
りせちーと同じサポート枠。兼菜々子枠。
天才ハッカーというズル設定を生かし、ストーリーで大活躍。
言動や諸々から出てくる絶妙なオタク感がちょっとリアル。
目の前で母親が殺され、しかもそれを自分の責任だと背負い込んでしまうという重すぎる過去ゆえ、あれだけ引きこもってしまうのも納得。
怪盗団と出会えて本来の明るさを取り戻せて良かったなと思ったし、何より結果として佐倉さんも救われたのが本当に良かった。
めちゃくちゃ可愛いし確かに彼女候補ではあるんだけど、あまりにも妹感が強いのでジョーカーと付き合うのは違うと思う。
戦闘はサポートを通り越してぶっ壊れ。
りせちーも強かったけどそれ以上に強い。確率だけど全員にチャージ&コンセントレイトが強すぎ。ボス戦でこれを1回引くだけですごい削れるし、雑魚戦で引けばワンパンできる。コープMAXで使える戦闘不能ダメージ無効化も本当に強くて、これを覚えるとゲームオーバーの確率がかなり下がる。
全員にバフとか、HP/SP回復といった他の補助もシンプルに強い。
奥村 春
私の推しキャラ。
見た目通りゆるふわで天然、とみせかけて実は結構芯が強くて計算高い。
育ちの良さからか、相手への気配りや感謝もできてしっかり者。
ストーリーで父があんなことになって怪盗団も少し疑ってたのに結局離脱しなかったし、明智のことも許そうとしててすごいなって思った。
懐も広いし優しいけど、ゆずらないところはゆずらないタイプだと思う。
あの見た目と年齢で土いじりが趣味なの渋すぎる。
作物育てながらよいしょ、よいしょってしてるの可愛い。あざといけどそれも含めて好き。
モルガナが一時的に離脱して春と一緒に敵対するところで、春のモルガナへの優しさが随所で感じられていいなと思った。
P5を始めたときはかすみと付き合うと心に決めたはずが、ストーリーを進めていくうちに気付いたら春一筋になってた。なんで?
付き合った後に、実はジョーカーのことが好きだったと告白するのがいいのよね。年上の春がたまに甘える感じなのも好き。
春が好きな人多いと思ったのに、人気投票では不人気で泣いた(2回目)。
まあでも仲間になるのが遅いよね。コープMAXにできなかった人も多そう。
戦闘は本当に強くて、加入が遅い以外の欠点が無い。
加入したときのオクムラパレスではサイ系で活躍、その後は高めの力を生かして銃撃ブースタ、銃撃ハイブースタを付けたワンショットキルの火力がめちゃくちゃ高く、特性で状態異常にかかる確率を下げられるのも強くて、雑魚・ボス戦ともに大活躍。
終盤はジョーカー・竜司・モルガナ・春というパーティで固定して進めてました。
あと、覚醒後のスキルも味方全体にテトラカーン&マカラカーン効果で強すぎ。書いてあることおかしい。
明智 吾郎
探偵&黒幕キャラ。
明らかにあやしさ満点で、そういうミスリードで実は仲間になるんじゃ、と思いきや普通に黒幕だった。
ペルソナシリーズって、等身大の人間のリアルな悩みを描いているところが魅力の一つかなって考えているのですが、明智に関してはリアルさを感じられず、1歩引いてフィクションのキャラを見てるような感覚でした。
ペルソナじゃなくてダンガンロンパとか別作品に出てたら好きだったかも。キャラとしては全然違うけど、不気味なところとかは少し狛枝みがある。
明智コープでゲーセンでの銃の扱いが上手いシーンがあったので、オクムラパレス崩壊直前、オクムラシャドウが黒い仮面に銃で撃たれて消えるシーンで、黒い仮面の正体は明智だろうなとは思ってました。
実は白でしたという展開になってくれ、と願ってましたが普通に裏切られて悲しかったです。あと、どの悪役よりも生きて罪をつぐなってほしかった。
戦闘に関しては祐介以上に不遇な気がする。
まず仲間になるのが遅いうえに、光や闇属性はもちろんボスに効かず、3学期は雑魚にも通りづらくなり、万能や銃撃のブースターがないせいでとにかく火力が出ない。回復もバフもできないし。
ランダマイザを覚えるのが救いといえば救いだけど、真が全体ランダマイザを覚えるし、ジャズクラブでランダマイザは覚えられるし、ジョーカーもランダマイザを打てるので、これという役割を持たせるのが難しい。
これでいて特性も補助魔法SPをたまに半減というかなり弱めの設定。
一人でなんでもできるけど、回復はできず、チーム戦では活躍できないというのはある意味で明智らしいのかも。
芳澤 かすみ
圧倒的正ヒロイン感。
アイドル感もあり、かすみと付き合った人はかなり多そう。
めちゃくちゃ可愛いのはいいんだけど、仲間になるのが遅すぎる。
シドウパレス前にルブランで会話するシーンで絶対仲間になると思ったのにならなくて悲しみ。
かすみとすみれのストーリーはすごく良かったです。
かすみが成績を出せなかったのはスランプではなく、それがすみれの本当の実力だったから、という伏線もいいなと思いました。
丸喜先生との絡みもよかった。
ジョーカーに対しては自分から声かけたり、かなり積極的だよね。
たぶん最初からジョーカーのこと好きだったんだろうなと思う。
戦闘に関しては、仲間になる3学期の時点では既に最終パーティを決めていたのでほぼ使っておらず、正直強いかどうかは分かりませんでした。
剣の舞&アドバイスでクリティカル特化ができて、アリ・ダンスも覚えるので強そうではある。覚醒スキルも強く、純粋な物理としては一番強いかも。
万能・サポートタイプと見せかけて実際はゴリゴリの物理アタッカーなのが明智と同様にかすみ(すみれ)らしくていいなと思った。
BGMの感想:好きだったBGM
ここからはBGMの感想です。
今作は怪盗がテーマということで、明るくてポップだったP4とはまた違った雰囲気があり、少し大人ぶった都会の高校生感や、それでも怪盗としてすごいことを成し遂げてしまうかっこよさ、怪盗としての自信や余裕の表れ、などが上手く表現されている気がします。
曲全体で統一感が取れていて、これこそがP5の音楽!という雰囲気が作り上げられてて大好き。
作曲の目黒さんのインタビュー記事で、Jamiroquaiの1st/2ndアルバムの雰囲気から作曲をスタートしたとのことで、実際に聞いてみたのですが、本当にP5っぽさがあって感動。
"Emergency on Planet Earth"とか、メメントスで流れてても違和感なさそう。最初のフレーズもLife will changeっぽい。
P5のテーマの参考として最初にJamiroquaiを選ぶセンスが凄いし、そこからP5の曲たちを作った技術力も本当に凄い。
あと、歌手のLynさんが日本人らしくて衝撃。
英語圏のネイティブの方が歌っていると思ってた。
♪Butterfly Kiss
武見医院の診療所で流れる曲。
武見先生の大人で気だるげな感じや、美和ちゃんをはじめとした患者を想うやさしさ、ジョーカーが武見先生を信用している感じがひしひし伝わってきて好きな曲。
怪しい治験に協力する、怪しい薬を購入する、という話ではあるんだけど、曲からは良い意味でそういった怪しさがほとんど感じられない。
武見は一見怪しいように見えて、患者に対するやさしさが全然隠しきれていないのが曲でも表現されてて良い。
♪Layer Cake
岩井のミリタリーショップで流れる曲。
個人的にはすごく好きな曲で、毎回1ループ聞いてから買い物してた。
サビが心地よい。
イントロはミリタリーショップの雰囲気と同じく怪しげで怖い曲調なんだけど、曲が進むとどんどん盛り上がっていくのが、岩井の怖さとやさしさの2面性、隠し持っている薫に対する熱い親心みたいなものを感じられて良い。
♪Beneath the Mask
街やルブランで流れる曲。
都会でオシャレな雰囲気が全面に出ていて大好きな曲。
相当な回数聞いているはずなんだけど、一切のストレスがないし飽きない。
ボーカルなしverや、雨verのしっとりした曲も好き。
♪Wake Up, Get Up, Get Out There
ペルソナ5(無印)のOP。
P5Rプレイのワイ、クリア後に無印OPを観て、高速道路でフィギュアスケートをする怪盗団に困惑。
クリア後に始めてこの曲を聞いて分かったのですが、Life will changeはこのOPのアレンジだったんだね。無印やってた人は予告状のシーンでさらに盛り上がったんだろうな~。
「Wake Up, Get Up, Get Out There(目を覚ませ、立ち上がれ、そこから出ろ)」というタイトルや、ペルソナらしく少し怖さを感じるアニメーション、それぞれ自立して思い思いに動いている怪盗団達など、P5RのOPよりもこちらの方がペルソナ5という作品や雰囲気に合っている気がします。個人的にはこっちのOPの方が好き。
P3やP4もOPいくつかあるけど、結局無印OPが一番好きだったりする。
♪Take Over
通常戦闘(チャンスエンカウント時)の曲。
Last Surpriseの方が好きだけどこっちも好き。
バトルBGMとしては落ち着いた曲調で、そこらへんのシャドウには負けないという自信と余裕が感じられる。
途中のしっとり落ち着く部分がすごい好きで、長く聞いても本当に飽きない曲。
♪Last Surprise
通常戦闘曲。
ペルソナ5を代表する曲の一つだと思う。
おしゃれすぎるし、めっちゃノレる。
Take Overと同じく、そこらへんのシャドウには負けないという余裕が見える。
自然に体が動く曲で、流れる度にテンション上がってた。
ペルソナシリーズの通常戦闘曲はどれも神すぎる。
ただ、Take Overではなくこっちの方をチャンスエンカウント時の曲にしたほうが良かったのでは?
P4と違って今作はほぼチャンスエンカウントを失敗しなかったので、案外あまり聞くタイミングが少ない曲だったのがもったいない。
♪Will Power
覚醒後の戦闘曲。
この曲が流れるとテンションが上がる。
目黒さんのインタビューでも語られていましたが、通常戦闘曲のストリングスが入った余裕たっぷりの曲とは異なり、ギターを全面に出したロックな曲になっていて、覚醒後になりふり構わず全力でぶつかっている感じだったり、キャラクターの熱い思いが溢れていて大好きな曲。
聞く回数はそんなに多くないけどかなり印象深い。
♪Life Will Change
予告状を出した後、オタカラに向かう道中で流れる曲。
ペルソナ5といえばこの曲。一番大好き。
プレイしたことない人がこの曲を聴いても魅力は分からないかも。
オタカラに向かうときの高揚感と失敗できない感がひしひしと伝わってきてシーンの雰囲気に合いすぎている。プレイした人は絶対好きになる曲。
ゲーム開始に最初に流れ、プレイヤーの心を奪ってゲームに熱中させる曲。
序盤はinst版なのに、ニイジマパレスになったら歌付きになるのが熱すぎる。
ストーリー中盤で、序盤のシーンが再現されてもう一度この曲が流れるのがあまりにも熱すぎたし、この先どうなるんだろうって凄いワクワクした。
セーフルームでショートカットすればすぐオタカラまで辿り着けるんだけど、曲が聞きたくてわざと遠回りして聞いていた。たぶん同じようなことしている人いるはず。
♪Rivers In the Desert
獅童、その他ボス戦で流れる曲。
獅童戦の第一形態では歌なしで、第二形態になって歌ありになるのがあまりにも良かった。
落ち着いたイントロから急に盛り上がるのが、一触即発の緊張したバトルをしている感があってとても良い。
声ありの曲を獅童戦で最初に聞いたときマジでテンション上がって椅子から飛び上がった。
歌詞も絶対に負けないという強気が感じられて良い。
途中のしっとりして静かになる部分が好き(2回目)。
♪星と僕らと
ペルソナ5(無印)のED。
P5Rをプレイしたので、こちらを聞いたのはクリア後だったんだけど、
P5Rのエンディングよりもこっちのほうがダントツで好き。正直、こっちのエンディングでゲームを終わりたかった・・・。
「始まりも終わりも誰にも指図をされずに決めていい」
という歌詞が、悩みながらも世間に反逆していった怪盗団を表しているようで素敵。
♪Gentle Madman
マルキパレスで流れる曲。
明らかに他のパレスとは異なる荘厳な曲で、ストーリー途中でかすみを追いかけて入ってこの曲を聞いた瞬間に、「あーこれラストダンジョンです(確信)」ってなった。
丸喜先生の強い決意が現れているようで良い。
♪I believe
予告状を渡した後、ラスボス戦の前にマルキパレスで流れる曲。
ストーリー中一回しか聴けない良曲。
Life will changeのアレンジのフレーズが入っているのがエモい。
Life will changeの方が怪盗っぽいので好きだけど、こちらはこちらで怪盗団や丸喜の様々な感情や思いが混ざっているようで素敵。
初見の時はパレスの階段3往復ぐらいしてゆっくり聴いていた。
最後の階段もっと長くしてくれてええよ。
ピックアップとしてはこんな感じ。ここには書かなかったけど、カネシロパレスや双葉パレスの曲も地味に好きだった。
どの曲も好きなんだけど、あえてランキング付けるとすればこうかな。
1. Life will change
2. Rivers In the Desert
3. Last Surprise
4. Will Power
5. Beneath the Mask
"全ての人の魂の詩"も大好きなんだけどシリーズで同じだし、どちらかというとP3の曲という印象があるのでここでは除外してます。
ゲームの良かった点、微妙だった点
ここからは、プレイしてみて良かった点と悪かった点を語ってみたいと思います。
[○]進化したグラフィック・統一感のあるUIや演出がすばらしい
P5Rをプレイしはじめたときの感想としては、前作のP4Gからの進化とゲームとしての完成度に圧倒されました。
UI、文字のフォント、BGMなどといったあらゆる場面の表現が、今作の怪盗というイメージに合わせて統一感が取れており、P4Gと同様、ゲームの世界にすぐ没入することができました。
MENU画面、武見先生の診療所、ミリタリーショップなどで、選択していくとキャラクターの表情やシルエットが変わっていく演出が大好きで、見ているだけでも楽しかったです。
[○]P4Gから進化したバトルシステム・パレス攻略が楽しい
戦闘も進化しており、バトンタッチを駆使した戦闘がとにかく楽しすぎる。
何度もバトンタッチして高火力を出し、効率良く敵を倒したときの快感が凄かったです。
従来のように全体魔法・物理で機械的に一掃することが大きく減り、通常戦闘であっても飽きることなく楽しめました。
P3やP4とは異なる、ギミックもりもりのボス戦の攻略も、どういうルートでボスを倒せばよいか考えるのがとても楽しめました。
苦戦するように見せかけて、実際はギミックをしっかり攻略できれば普通のパーティで十分に倒せるようになっており、難易度調整も適切だったと思います。
[○]総攻撃後の勝利画面、覚醒シーン、予告状といった演出面の完成度がすばらしい
総攻撃後の勝利演出がとにかく大好き。
コミカルでアニメ調なのが世界観に合っており、テンポも良く、あえて狙って総攻撃をしたり、仲間が加わったときに演出を見るのがとても楽しみでした。
ただ、双葉の勝利演出やSHOW TIMEなどは、演出が長すぎるのと、コミカルに寄りすぎていて個人的には微妙だったかな。
あと、覚醒シーンもめっちゃよかった。
P3やP4の覚醒は主人公だけだったし、唐突に覚醒するので困惑した記憶がありました。でも今作は、
"囲まれてピンチ→悪役が追い詰める→反逆の意思を示す→覚醒→戦闘"
の流れが本当に熱くなれるし最高だった。
毎回流れ自体は同じなんだけど、分かりやすく覚醒シーンに入ってくれることで気持ちが盛り上がったのでそれが良かったと思う。
セリフが演劇風なのもゲームの演出として良い。絶景かな・・・。
予告状を出すという演出も素晴らしかったと思います。
単純に怪盗をしているという楽しさだけでなく、予告状を出す日の日付変更の演出がナイフではなく予告状が刺さるようになってたり、パレス主が予告場を見た後で警戒度が100%になる表現、一発限りで後戻りができないというドキドキ、何といっても予告状を出した後のBGM(Life Will Change)が本当に素晴らしく、ワクワクが止まりませんでした。
始めてカモシダに予告状を出したときには、ドキドキがありつつも、"これから行くから覚悟しとけ!"と思いましたし、獅童に対し双葉がジャックして全国放送で予告するシーンの盛り上がりも印象的で心に残りました。
[○]カジノでの逮捕~尋問を先に見せる演出がうまく作用していた
ゲーム最初はカジノの逃走シーンからスタートするわけですが、まずこの導入がとても良い。
逃走シーンでのアクションや戦闘が、世界観の説明とゲーム操作のざっくりとした紹介になっており、さらには逮捕されてしまうといういきなりの展開で、一気にゲームの世界に入り込むことができました。
マダラメやカネシロといった悪役を先に見せる演出も良く、ここからどうやって悪役を倒す話につながっていくのだろう、とワクワクしました。
ジョーカー逮捕後にストーリーがどうなってしまうのかが全く予想が付かず、続きが気になってどんどんプレイを進められることができ、その後の脱出~獅童パレス攻略の流れも期待を裏切らない出来で楽しかった。
ジョーカー逮捕、獄中自殺のニュースを怪盗団が見て衝撃を受けるシーンで、あらかじめ作戦として分かっていた怪盗団が周囲にバレないよう驚いたふりをしつつ、最後に竜司が「・・・なんてな」と言ってニヤリとするシーンでテンションが最高になりました。
[○]終盤のイゴール関連の演出に度肝を抜かれた
統制の神という存在がイゴールの名を騙っていたという演出にはとにかく衝撃を受けました。
個人的にはP5Rをプレイしていて最も心に残ったシーンでもあります。
P3やP4のあの甲高いイゴールの声があまりに馴染んでいたので、はじめに今作のイゴールの低い声を聞いたときは違和感が凄かったです。
声優さんが亡くなられていたことはプレイ時は知らなかったのですが、声優が変わった理由は何となく察しがついていました。
それにしても、イゴールは今までストーリーには一切関与せず、"どのような選択をするか楽しみですな・・・ふっふ・・・"みたいな一歩引いている感じだったのに、今作ではやたら干渉してくるし、今まで礼儀正しかったのに今作は片肘付いてるし、サポートに徹していたエリザベスやマーガレットと違って双子の看守がやたら高圧的だし・・・。
声優を変えたからって色々変えすぎじゃないか?スタッフは何もわかってないじゃん、なんて思ったりもしていました。
今思えば、その違和感の作り方も上手かった。
絶対無いだろうけど、何かの間違いで双子が合体してP4のマーガレットとイゴールが出てこないかな〜とか冗談半分で思っていたらまさかの展開で椅子から転げ落ちました。
統制の神が去り、かつてのイゴールが出てきた瞬間はマジでびっくりしすぎて思わず叫びました。イゴールの声を聞いて泣く日が来るとは・・・。
見事な演出にしてやられた、という感じでした。
プレイ後に、亡くなった声優さんの過去録音のボイスを使って出演させていたことを知り、スタッフとしてもあのイゴールが本当のイゴールだと思ってたんだなと感動。スタッフよく分かってるね~(手のひらドリル)。
[△]悪役キャラが悪い部分ばかり強調され、良い部分の描写がほとんどなかった
ここは個人的に微妙だと思った部分です。
カモシダをはじめとしたパレスを持つ悪役の大人たち。
悪役の悪い面ばかり強調され、全会一致で改心団によって改心されるわけですが、描写はされていないだけで、あの大人たちにも良い一面はきっとあるはずなんですよね。
もちろん、ストーリー上で暴かれたような暴行や盗作、恐喝、自身の利益のための精神暴走や廃人化などは決して許される罪ではなく、良い一面があったからといって見逃されるわけでは決してありません。
けれど、例えばマダラメに関して言えば、親を失った祐介を育て上げ、美術のできる学校に行かせて、好きなだけ絵を描けるような環境を用意してくれていたはずです。
また、オクムラに関しても、婚約者のことを除けば、春に何不自由のない裕福な暮らしをさせてくれていたはずです。
お金の稼ぎ方が悪だったのはそうなのですが、お金を稼がなければ子供たちに自由を与えられないですし、自分が苦労したことを子供たちに強要しないようにお金を稼いでいた面もあって、完全な悪ではないんじゃないかと。
私個人としては、悪役の良い一面をもっとしっかり見たうえで、それでも理不尽な状況に置かれた人たちを助けるために、信念と覚悟を持って悪とされる怪盗行為をする主人公たちが見たかったです。
ただ、これに関してはあえてそういう描写を削ったのかもしれません。
高校生の主人公たちにとって、大人側の視点を完全に理解するのは難しいはずで、高校生視点の物語と考えれば納得がいきます。
また、プレイヤー視点でも、良い一面を見せられると躊躇してしまって気持ちよく怪盗ができないですし。
予告状を出してパレスに乗り込み、改心させるぞ!という瞬間は間違いなくゲームしていて楽しい瞬間だったので、これはこれでよかったのかもしれません。
[△]怪盗団の行為を悪と断定する存在が後半にいなくなり、怪盗団こそが正義というストーリー展開になってしまった
心の怪盗団が行っていた改心については色々な意見があると思います。
私個人としては、完全な正でもなく完全な悪でもないという意見です。
改心によって、理不尽な目にあっていたたくさんの人々を救ったことは事実ですし、三島をはじめとして、救われた人々は怪盗に心から感謝しています。改心が無ければ、正規の手段では救うことのできなかった人々もいるはず。
一方で、人の心を弄り、本人の意思に関係なく謝罪をさせることは、見方を変えれば一種の洗脳であり、本来裁かれる罪だけでなく、公衆の場で謝罪をさせることまで強要させるのは私刑、という意見も一理あると思います。
私は敵か仲間かを問わず、やさしさや良い一面も持ち合わせながらも、信念や覚悟を持って悪い行為に手を染めるキャラが好きです。
廃人化のリスクがあることや、誰しもが認める正しい行いでないことを覚悟の上、改心をして人気を上げていくジョーカー達に対し、"怪盗は悪、僕の正義が許さない"とテレビで反論した明智。
犯罪者をデスノートで殺すキラ vs. キラは殺人者とはっきり断定し捕まえようとするL のような、正義と正義のぶつかり合いや頭脳戦の展開を期待していました。
しかし、蓋を開けてみれば、改心よりはるかに許されない精神暴走を起こしていたのは明智本人。
正義を騙っていたのは周囲を騙して都合の良い展開にするため。
予想外の人物が犯人、という展開自体は良かったのですが、明智が犯人側だったことによって、怪盗の行為に異を唱える人がいなくなってしまいました。
しかも、その後は精神暴走・廃人化を裏で起こしていた犯人を倒し、その原因となった大衆(の無意識が生んだ統制の神)を、怪盗団頑張れ!という大衆の声で力をもらって倒すという展開。
ストーリーとしては本当に盛り上がりましたし、獅童や統制の神を倒す怪盗団が持ち上げられるのは分かるのですが、怪盗団の改心行為の是非とはまた別の話なんですよね。
このストーリーでも悪くはないのですが、個人的にはここをうやむやにしないで欲しかったなと思いました。
[×]カモシダがボスとして印象が深すぎて序盤に盛り上がりすぎてしまった&ラスボスが何度も出てくる展開で終盤盛り上がるポイントが分からない
個人的に最も悪いと思った点はここ。
完全に私見ですが、ゲームのシナリオとして良いと評価されるには下記の条件が必須だと思っています。
"序盤~中盤にラスボスの存在が明かされる(分かりやすく仄めかされる)"
"中盤~終盤にかけて少しずつストーリーが盛り上がっていき、ラスボス戦でピークを迎える"
P3のシナリオはまさにこの条件に合致していて良シナリオでした。
最初に出てくるカモシダがその後の悪役、なんなら獅童よりもキャラが立っていて、最初の敵なのにラスボス戦並みに気持ちが盛り上がってしまい、途中尻すぼみに感じてしまいました。
また、統制の神という存在は、最後に登場するまで作中で一切存在が語られていません。
作中に何度か顔は登場していた獅童は上記のラスボスの条件に当てはまるのですが、統制の神は当てはまりません。
このようなボスが急に出てくるとプレイヤーとしては気持ちが盛り上がらないと思っています。
作中で出てきた獅童ではなく、急に出てきた統制の神が本当の敵だった、という展開。しかも、その統制の神との戦いで、明らかにラスボス戦と思われる演出があったのにも関わらず、エンディングが流れずに急に3学期の展開が始まります。
これだと、プレイヤーとしてはどこで気持ちを盛り上げればよいか分かりません。
丸喜と戦っているときも、実は裏に別のボスがいるんじゃないかと思っていたので、倒した後に何もなくて拍子抜けしました。
統制の神を倒してエンディング(無印ED)だったらまだマシだったのですが・・・。
ペルソナ5のシナリオが緻密に作られているにも関わらず、あまり盛り上がらなかったように感じたのはここが原因だったと思います。
[△]主要な敵キャラ・大人キャラの行動原理がよく分からない
●明智がなぜ獅童に協力していたのか、なぜ獅童が一切警戒せず明智に頼りきっていたのかが理解できない
獅童と明智が実は繋がっており、裏で精神暴走を引き起こしていた、という驚愕の展開自体はとてもよかったのですが、その2人の行動原理が理解できませんでした。
精神暴走を起こす力を持った明智からの提案を受け、それに依存して政治利用する獅童。認知世界にアクセスできるのは明智だけなので、明智が裏切って獅童が逮捕されるとか、獅童自身が精神暴走の対象になるリスクもあったはずが、それは考えなかったのでしょうか。
明智としても、2年以上も獅童に奉仕してきて、その目的が絶頂から叩き落して復讐するためだったと語られる訳ですが、人を一切信用していない獅童に途中で裏切られることは考えなかったんだろうか、と疑問が残ります。
獅童が絶頂の瞬間に、明智が叩き落す前に獅童に裏切られて明智が捕まったり殺されてしまったら、復讐どころか最悪の展開になるけど・・・。
自分のリソースを徹底して注ぎ、リスクを背負ってまで悪に手を染めた理由が単なる復讐だったというのは理由付けとして小さいと思ってしまいました。ただの完全な愉快犯だったと言われるほうがまだ説得力があります。
明智は本当はすぐにでも獅童を殺したかったけど、認知訶学の研究によって獅童のシャドウがバリアで守られており廃人化ができず、それによってジョーカー達も改心できない。けれど、明智との戦闘後のやり取り後、実は明智はそのバリアを突破する方法を見つけていたことが分かり、それをジョーカーに託して明智は死亡、明智の意思を受け継いで獅童を改心するジョーカー、みたいな展開だったらもっと盛り上がったのにな、と思います。
●新島冴が「怪盗団が精神暴走事件の犯人」で思考ロックしていることに違和感
一見、関わりのないように見える、怪盗団の改心と精神暴走事件。精神暴走の犯人であり、それを怪盗団の罪としてなすりつけたいと考えている明智は、検察である新島に対して、怪盗団と精神暴走の繋がりの可能性を示唆。出世や結果に囚われていた新島冴はまんまとその罠にハマり、怪盗団が精神暴走事件の犯人と断定してしまう。
とまあ、こういうストーリーになっているのですが、もし検察が間違って無実の犯人を捕まえ、証拠をでっちあげて有罪にした後も結局精神暴走事件が止まらず、そのことが後で世に出回ってしまったとしたら、出世どころか冴さんの検察としての立場が危うくなるので、出世に囚われていたら尚のことしっかり証拠を集め、犯人断定・逮捕には慎重にならないといけないはずなんですよね。
改心と精神暴走に関しては認知訶学という共通点がありそうなこと以外の情報は無く、冴さんの視点からは同一犯と断定することも、同一犯ではないと断定することもできないはず。
何より、明智から最初にその推理を聞かされた時に、冴さん自身が証拠はないと一蹴しています。
検察のような頭の良い人が、リスクを一切考慮せずに同一犯だと断定するのはさすがにあり得なくないか?と思ってしまいました。
ストーリーの都合でキャラクターがミスをしたり手抜きをしたりするのが個人的に大嫌いなので、この点は微妙だなと思いました。
●丸喜の行動原理が3学期になって急に変わったように感じた
優しくて人望もあり、生徒から好かれるカウンセラーとして登場した丸喜。
彼のコープや会話などから、3学期に敵対する心情が一応説明はされていたのですが、それでも個人的には、3学期になって急に人が変わったように感じてしまいました。
丸喜は相手の認知を強制的に変える"曲解"の力を既に持っている訳ですが、どうにか当時の彼女を助けたいと最初に力に目覚めた以降は、すみれに対してしか明確には力を使っていません。
すみれはかすみの死の責任は自分にあると思っており、その重さに耐えきれず、「かすみになりたい」とも発言しています。
丸喜の研究が潰されてしまった後の、居酒屋での丸喜と同級生の会話の中でも、この研究は「トラウマを持った人の助けになる」という旨の発言をしており、深い傷を持っているなどの特定の人に対してのみ使っているのではと思っていました。
実際、怪盗団のメンバーがカウンセリングを受けたときも、その力は使っていません。無自覚かもしれませんが、丸喜としては力を使う必要が無い(大きなトラウマを抱えているわけではない)と判断したからだと思います。
しかし、3学期になった途端、対象が丸喜の知り合い全員に及び、しかも2学期とは異なり相手の意思に関係無く力を使っています。
すみれをジョーカーから無理やり引き離すシーンなど、2学期までの丸喜だったらこんなこと本当にしたのかな、と疑問に感じました。
ストーリーの都合で捻じ曲げられてしまったという印象を持ってしまいました。
総評:圧倒的な作りこみと完成度でペルソナの人気を拡大させ、ペルソナファンの期待に応えた良作、ただしストーリーは課題が多くP3・P4に及ばず
最後に総評です。
日本のみならず、海外からも評価が高いペルソナ5。
ペルソナ4をプレイし、そのあまりの面白さから、ペルソナ5もとても面白いに違いないと、大きな期待をしてプレイを始めました。
結果から言えば、その膨らんだ期待すら上回るような、とても素晴らしいゲームでした。
何よりも感動したのが、ゲームとしての作りこみや完成度、演出面です。
スタッフの並々ならぬ情熱を感じました。
BGMを含めたゲームの演出面では他のゲームの追随を許さないレベルと感じます。
ストーリーについては、私個人としてはP3やP4を超えることは無かったです。
面白いか面白くないかで言えば確実に面白いと言え、十分に満足でしたし、もはや好みのレベルではありますが、難点はちらほらあったかなと。
P3やP4が面白すぎた、と言う方が適切かもしれません。
ただ、面白いシーンもたくさんありました。イゴールのあのシーンが見れただけでも十分にお釣りがくるレベル。あれだけでもゲームを買って良かったと思います。
ゲーム全体としてはあまりの完成度の高さで、次回作へのハードルが上がりすぎてしまっています。
新作が楽しみなシリーズが1つ増えて、ゲーマーとしては大変幸せでございます。
ペルソナ6早く発売してくれー。発売したら絶対買います。
P5を超えるのは相当大変な気がしますが、ATLUSならきっとやってくれるはず。頼みます。
今年か来年には新情報が来ると信じて待ちたいと思います。
以上でこの記事は終わりです。
ここまで長々とした語りを読んでくださり、本当にありがとうございました。