クロスオーバー慰安旅行④
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@ナゾ時空中継局
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マメ「まだおなかいっぱいだ……。でも、親友グループのみんなは楽しんでくれたみたいで、よかったね」
和子「うむ。周囲は散々だったようだが(主にたぬき)、わたしはなかなかどうして楽しませてもらったな。というわけで、こちら最後のグループだ。その名も……っ、」
マメ「自由人メンバー!!」
二人(名簿をみて、ごくりとノドを鳴らす)
和子「……面倒しか起らんだろう、これは。やめだやめ、中止ナリ~~」
マメ「うん、災害は未然に防がなきゃねっ」
和子「さすがは特命生還士。やつらが集まったならば、生還できん」
マメ「あ……! み、見て、和子ちゃん! あたしたち呼んでないのにっ」
マメと和子、テレビモニターを覗き込む。
すでに集まっている4名。
和子「呼ばれてないのに、勝手に集まっておる! ぐぬぅ、さすがは自由人どもだ!」
※時空のゆがみ、本編との整合性が気になる方は閲覧ご注意ください
※非公式です
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④「自由人」メンバー
(千方@いみちぇん、凪@星にねがいを、権之助@歴史ゴーストバスターズ、昴@サバイバー)
権之助「えっ、マジで千年前から生きてんの? すごいねー! 千方おじーちゃんって呼んでいい?」
千方「ハハハ。おもしろいことを言うね」
昴「新幹線、速ぇ~っ、すげー!」
すでに勝手に盛り上がっている者たちを、凪は目をすわらせて眺める。
凪「人選がバッラバラですごーい。帰って寝たいんですけどー」
昴「ねぇっ、車内販売のワゴンに、トランプあった! みんなでやんないっ?」
権之助「おー、いいね。やろーやろー! じゃあこのホワイトボード、得点表にしよ」
権之助、書いてある文字も読まずに、きゅきゅきゅっと消す。
凪「……ねぇ、なんか今そこに、メッセージ書いてなかった?」
権之助「ええ? そう? まぁいっか」
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@中継局和子「アッ! あの鳥頭、指令を消しおったぞっ」
@中継局マメ「まぁよくないよねっ。帰れなくなっちゃったじゃん……! す、昴くん、止めて~! って、ムリそうだァ……!」
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権之助「じゃあ、ボードに書くから名前教えてー」
千方「ぼくは藤原千方、きみたちは、凪、昴、権之助だろう?」
凪「……初対面のはずだけど、なんでオレのこと知ってるの」
権之助「マジで当たり。すげー」
昴「もしかして、“観察眼”とかいうヤツ? サバイバー向いてそうだね」
千方「ふふ」
凪(あやしいヤツだな……)「オレはトランプなんてやんないよ。どうせここ、ナゾ時空でしょ。寝てるから、どっか着いたら起こして」
昴&権「「ノリ悪~~ッ!」」
凪「だってさ。起きてたら、一番常識人なオレが、あんたたちのめんどーみさせられんだろ。そんなのごめんだね」
凪、となりのボックスに移り、熟睡のかまえ。
その後、数回のババ抜き、大富豪、神経衰弱、ポーカーの戦いにおいて、千方圧勝。
昴「オレ、ゲームとかで負けることって、めったにないんけどっ。スゴいね、おもしろ~!」
権之助「やっぱ千年差はズルだよなぁ」
千方「ぼくも抜けるよ。勝ちばかりじゃ飽きてくる」
昴「なんだよーっ、もっと遊ぼうよおじーちゃん~!」
権之助「勝ち逃げズッコいぞ、おじーちゃーん!」
千方は別のボックスへ移り、優雅に座席にもたれて、長い脚を組む。
窓から射しこむ陽ざしに、きらきらした美貌の寝顔。
残された二人、しばらく二人でスピードなどして遊ぶも、決着つかず。
昴「なー、権さん。この新幹線、どこ行くんだろ?」
権之助「おれはほまれんち行きたいし、関西方面だといいんだけどなぁ。運転手さんに聞いてこよっかな」
昴「オレも行くっ」
権と昴、運転室へ。
戸を開けて侵入するも、席にはだれもいない。
昴「だれも運転してないのに、勝手に動いてるんだ。自動運転かなっ。どういう仕組みだろ」
権之助「妙な気配を感じるなぁ……。人間じゃないものの力で動いてそ。ウバワレかなぁ?」
昴「なにそれ?」
権之助「この変な新幹線自体が、バケモノの攻撃かもってこと」
昴「へぇ~? じゃあこの新幹線から出るには、そのバケモノをどうにかしなきゃ? つまり、倒すとか」
権之助「だいたいそーいうかんじ?」
昴「ゲームとかアニメみたいじゃんっ。ワクワクしてきた! 本物の新幹線じゃないなら、運転席、座ってみていいよね♪」
権之助「おれも~♪ ほまれに、新幹線運転したんだって、みやげ話にできる」
さっそく席に座る二人。
モニターをのぞきこみ、レバーを引いたり押したり。
あっちこっちのボタンを押しまくる。
昴「あー、わかってきた。つまりこれが加速レバーなわけね? 最大350キロかぁ。へー」
と言いつつ、最大速度までレバーを引く。
うなりを上げ、風を切り、思いきり加速する新幹線。
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@中継局マメ「す、昴くん、なんかマズそうだよ……!? ヤな予感がするー!」
@中継局和子「わたしもだっ。権之助、止めるのだっ。いやあいつにはムリか……!」
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権之助「そっちが加速ってことは、こっちがブレーキ?」
ボキッ。(ブレーキがモゲ取れる音)
昴&権之助「「………………アッ」」
レールの先はカーブ。脱線事故まったなし!
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@中継局マメ&和子「「バカ力ァァァ~~~!!!」」
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新幹線、レールから飛びだし宙を舞う。
昴はとっさに頭をかばって身をふせ、権之助は「あら~」と笑う。
車窓をながめ、「うそー」と、もはや苦笑いの凪。
千方「――おや。まったく、しかたないね」
目をさました千方、札を出し、手近の戸口へ投げつける。
「戸」に貼り付いた札の文字は、「戻」。
ぼんっと上がった煙が、新幹線を覆いつくした。
※ ※ ※
権之助「えっ、マジで千年前から生きてんの? カッコいい~! 千方おじーちゃんって呼んでいい?」
千方「ハハハ」
昴「新幹線、速ぇ~っ。超すげー!」
「戸」の字に「大」をくわえて、「戻」。
時間を戻した千方は、ふたたびスタートしなおした時空に、ほおづえをついて、小さく笑う。
千方「何度巻き戻しても、毎回、少しずつちがうものだね」
凪「なんのこと?」
千方「さぁ? ぼくはおもしろいことが好きだよ……という話かな」
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@中継局和子「この自由人ばかりのメンツ、無事に終わる気がしないな。始まるなりだが、やめだやめ、中止ナリ~~」
@中継局マメ「うん、災害は未然に防がなきゃねっ。…………って、あれ? あたし前にも、このセリフを言ったような気が……」
@中継局和子「…………奇遇だな。わたしもだ……」
顔を見合わせる二人。
カメラごしに、ニィッと笑う千方と目が合って、エンド。
🐟クロスオーバー慰安旅行×4、ありがとうございました~!🐟
これからも、各シリーズ、どうぞよろしくお願いしまぁぁす(*´ω`*)
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・いみちぇん!
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